最終更新日
:2025/01/27
the whole thing
解説
1. 基本情報と概要
英語表記: the whole thing
品詞: 句(名詞句として扱える表現)
「the whole thing」は「全体」「全部」「一連のものごと全部」という意味です。
日本語では「すべて」「何もかも」といったニュアンスで、特定の出来事・物事の“全て”を指す際に使われます。例えば、「全部まとめて話すと・・・」や「(食事の場合)残さず全部食べる」といった感じで、「部分ではなく“まるごと”」を指すときに便利な表現です。
- CEFRレベル: B1(中級)
→ B1は日常のさまざまな状況で言葉を使えるレベルです。この表現も日常会話で比較的頻繁に登場し、ネイティブスピーカーの会話でよく耳にします。
活用形・関連の品詞形
- 「the whole thing」自体は定まった言い回しで、動詞の活用などはありません。
- 個別の単語としては、
- whole (形容詞): “全部の/完全な”
- 例:the whole story, the whole day
- thing (名詞): “もの/こと”
- 数えられる名詞(可算名詞)で、thingsと複数形もある。
- whole (形容詞): “全部の/完全な”
- 「whole」が形容詞以外で使われる場合
- wholly (副詞): “完全に”
- wholeness (名詞): “完全な状態/全体性”
- wholly (副詞): “完全に”
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- the: 定冠詞
- whole: 形容詞で“全部の、完全な”
- thing: 名詞で“もの・こと”
合わせて「the whole thing」で、その出来事や物事の「全体」「全て」という意味を指します。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(例:10個)
- “I ate the whole thing.”
- (私はそれを全部食べた)
- (私はそれを全部食べた)
- “Let’s discuss the whole thing tomorrow.”
- (その件を明日まとめて話しましょう)
- (その件を明日まとめて話しましょう)
- “I don’t understand the whole thing.”
- (私は全体を理解していない/全体像がわからない)
- (私は全体を理解していない/全体像がわからない)
- “She explained the whole thing clearly.”
- (彼女はそれら全部をはっきり説明してくれた)
- (彼女はそれら全部をはっきり説明してくれた)
- “What do you think about the whole thing?”
- (全体についてどう思う?)
- (全体についてどう思う?)
- “We should reconsider the whole thing.”
- (私たちは全体を再検討すべきだ)
- (私たちは全体を再検討すべきだ)
- “I’m tired of the whole thing.”
- (私はその一連のことにうんざりしている)
- (私はその一連のことにうんざりしている)
- “He ended up taking responsibility for the whole thing.”
- (彼が結局その全責任を引き受けることになった)
- (彼が結局その全責任を引き受けることになった)
- “She’s trying to hide the whole thing from us.”
- (彼女は私たちに全体を隠そうとしている)
- (彼女は私たちに全体を隠そうとしている)
- “Don’t worry about the whole thing so much.”
- (そんなに全部を気にしなくていいよ)
3. 語源とニュアンス
- whole: 古英語“hāl”(傷のない、完全な)を語源に持ち、「まるごと」「完全な」というニュアンスが加わりました。
- thing: 古英語“þing”(集会、事柄)から発展し、「もの」「こと」という意味になりました。
これらが組み合わさって「the whole thing」は「その事柄(もの・こと)を丸ごと、完全に」というニュアンスを表します。
使用時の注意点やニュアンス
- カジュアルな会話の中でよく使われますが、ビジネスやフォーマルな文脈でも「the entire matter」などの言い換えがあるものの、「the whole thing」を使っても問題はありません。
- 口語では「I did the whole thing myself!(私が全部やった!)」のように強調を含むことも多いです。
4. 文法的な特徴と構文
文法的には名詞句として機能し、文中で主語・目的語などに使えます。
- 例:主語 → “The whole thing took an hour.”(全部で1時間かかった)
- 例:目的語 → “I couldn’t believe the whole thing.”(私はそれ全部を信じられなかった)
- 例:主語 → “The whole thing took an hour.”(全部で1時間かかった)
可算/不可算?
- 「thing」は可算名詞ですが、「the whole thing」はある出来事や物の固まりを示すため、一続きの「ひとまとまりの物事」として扱うことが多いです。
一般的な構文例
- “(Subject) + (verb) + the whole thing.”
- 例: “I finished the whole thing.”
- “The whole thing + (verb) ...”
- 例: “The whole thing happened so fast.”
- “(Subject) + (verb) + the whole thing.”
イディオム的要素
- 「the whole thing」の部分を「the whole shebang」と言い換えることもあります(ややくだけた表現)。意味はほぼ同じで「全部」というニュアンスです。
5. 実例と例文
日常会話(3例)
- “I cooked dinner, and he ate the whole thing in just five minutes!”
- (夕飯を作ったら、彼は5分で全部食べちゃったの!)
- (夕飯を作ったら、彼は5分で全部食べちゃったの!)
- “Are you sure you want to watch the whole thing? It’s a very long movie.”
- (本当に全部観るつもり?すごく長い映画だよ。)
- (本当に全部観るつもり?すごく長い映画だよ。)
- “The kids made a mess, and I had to clean up the whole thing.”
- (子どもたちが散らかしたから、私は全部片付けないといけなかった。)
ビジネス(3例)
- “Could you present the whole thing in a simpler way for the client?”
- (クライアント向けに、全体をもっと簡単にプレゼンしてもらえますか?)
- (クライアント向けに、全体をもっと簡単にプレゼンしてもらえますか?)
- “Before investing, we need to assess the whole thing, including risks and benefits.”
- (投資をする前に、リスクやメリットなど、全体を評価する必要があります。)
- (投資をする前に、リスクやメリットなど、全体を評価する必要があります。)
- “I’d prefer to finalize the whole thing by next Monday.”
- (全体を来週の月曜日までに完成させたいと思います。)
学術的(3例)
- “When analyzing this phenomenon, it’s crucial to consider the whole thing rather than focusing on individual parts.”
- (この現象を分析する際には、個々の部分だけでなく全体を考慮することが重要だ。)
- (この現象を分析する際には、個々の部分だけでなく全体を考慮することが重要だ。)
- “The study explores social behaviors by examining the whole thing—cultural, psychological, and economic factors.”
- (この研究では、文化的・心理的・経済的要因を含む全体を調査することで社会的行動を探求する。)
- (この研究では、文化的・心理的・経済的要因を含む全体を調査することで社会的行動を探求する。)
- “We cannot understand the organism unless we observe the whole thing in its natural environment.”
- (生物を理解するには、自然環境の中でその全体を観察しないといけない。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “the entire thing”
- 意味はほぼ同じで「全体」を強調。
- “The entire thing was just a misunderstanding.”などでも置き換え可能。
- 意味はほぼ同じで「全体」を強調。
- “everything”
- やや抽象的な「すべて」。より広範な概念に使える。
- “Everything is under control.”という場合、「the whole thing」とは少し違い、対象の範囲が曖昧になりやすい。
- やや抽象的な「すべて」。より広範な概念に使える。
- “the complete story”
- 「全部の話」「全容」のように、ストーリーや情報にフォーカスした表現。
- 「全部の話」「全容」のように、ストーリーや情報にフォーカスした表現。
反意語
- “part of it” / “some of it”
- 「一部」という意味で、「whole(全て)」とは対極に位置する表現です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ðə hoʊl θɪŋ/ (アメリカ英語), /ðə həʊl θɪŋ/ (イギリス英語)
- アクセント:
- “the”は弱形で /ðə/、 “whole”の /hoʊl/ (米), /həʊl/ (英) を強めに発音し、 “thing” /θɪŋ/ は語尾の鼻音に注意。
- “the”は弱形で /ðə/、 “whole”の /hoʊl/ (米), /həʊl/ (英) を強めに発音し、 “thing” /θɪŋ/ は語尾の鼻音に注意。
- よくある間違い:
- “whole” → “hole” (ホール と ホール) でスペルが混同しがち。
- “thing” → /θɪŋ/ の子音 [θ] や鼻音 [ŋ] を苦手とする学習者多数。
- “whole” → “hole” (ホール と ホール) でスペルが混同しがち。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “whole” の “w” を書き忘れて “hole” と書くミスに注意。意味がまったく違う(hole=穴)になります。
- 同音異義語との混同: “wholly” (完全に) と “holy” (神聖な) はスペルが似ているため混同しやすいですが、意味が全く違います。
- 語順や冠詞の使い方: 定冠詞 “the” を抜かしてしまうと「whole thing」だけになり、こなれた表現としては少し違和感があります。
- 試験対策: TOEICや英検などではリスニング問題で“hole”と聴き間違えたり、選択肢に「the entire thing」があって意味を取り違えたりする可能性があります。文脈で判断するようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “whole”に入っている“w”は“丸ごと”の “w” と覚えるとスペルを間違えにくいです。
- 「the whole thing」は「全体」「全部」という、非常にざっくりとしたイメージを伝えられる便利な表現なので、英語でのやりとりに積極的に取り入れてみましょう。
- 日常会話でもビジネスでも使いやすく、さらにカジュアルからフォーマルまで幅広く応用できます。一度覚えてしまえば、いろいろな状況で重宝するフレーズです。
意味のイメージ

意味(1)
【名】全部, 全て
復習用の問題
英和辞書

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