最終更新日
:2025/01/27
bring about
解説
1. 基本情報と概要
単語: bring about
品詞: 句動詞(phrasal verb)
活用:
- 現在形: bring about
- 過去形: brought about
- 過去分詞: brought about
- 現在分詞: bringing about
英語の意味: to cause something to happen; to make something happen
日本語の意味: 何かを引き起こす、もたらす
「bring about」は、「特定の変化や出来事を引き起こす」「ある状況をもたらす」といった意味を表す句動詞です。たとえば「この行動が大きな変化をもたらした」というような文脈で使われます。日常会話でもビジネス会話でも広く使われ、実際に状況や結果を生じさせるニュアンスがあります。
CEFRレベル: B2(中上級)
持続的に英語を使いはじめた学習者が、より複雑な表現を習得する際に習うレベルのフレーズです。
他の品詞になったときの例
- bring (動詞): 運ぶ、持ってくる
- bringable (形容詞): ほぼ使われませんが、あえて作ると「持参可能な」というようなニュアンス
実際には一般的に使われない形ですが、英語の形容詞化の一例として挙げています。
2. 語構成と詳細な意味
bring about は、
- bring(連れてくる、もたらす)
- about(おおよそ、周りに/周囲に、関連して)
が組み合わさった句動詞です。 - 「bring」の語幹には「運ぶ、持ってくる」の意味があり、
- 副詞や前置詞の「about」によって「~に関して、~を巡って、結果として」というニュアンスが加わり、「結果を生じさせる、引き起こす」という意味が強調されます。
派生語や類縁語
- bring on: …を引き起こす/誘発する(ただし「急激に起こす」ニュアンスが強い)
- bring out: …を取り出す/明らかにする/出版する
- bring over: …を連れてくる、誘う(人を家に呼ぶ、なびかせる など)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- bring about change → 変化をもたらす
- bring about improvement → 改善をもたらす
- bring about reform → 改革を引き起こす
- bring about peace → 平和をもたらす
- bring about results → 結果を生じさせる
- bring about a solution → 解決をもたらす
- bring about an outcome → 結果を招く
- bring about a revolution → 革命を起こす
- bring about understanding → 理解を促す
- bring about awareness → 意識を高める
3. 語源とニュアンス
語源: 「bring」は古英語 bringan から、「about」は古英語 abutan(周囲に)などから由来し、2つの語の組み合わせで「物事を周りに引き起こす=物事を起こす」という意味合いになっています。
ニュアンス:
- 「結果を導く」「生じさせる」というややフォーマルまたは中立的なニュアンスがあります。
- 「原因として何かを生む」という点で、「意図的に物事を起こす」といった積極的なイメージがあります。
使用上の注意:
- ビジネス文書やスピーチなど、フォーマルでもカジュアルでも使いますが、書き言葉では落ち着いた、要点をまとめるニュアンスでよく使われます。
- 「実際に行動して結果を引き起こす」というニュアンスがあるため、単なる偶然ではなく原因と結果の関係を強調したいシーンで使われやすいです。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞句動詞: 目的語を必ず伴います。例) bring about + 名詞
- 例: “They brought about significant changes.” (目的語: changes)
- 例: “They brought about significant changes.” (目的語: changes)
- フォーマル/カジュアル両方で使用可: ビジネス文書でも雑談でも使いやすい表現です。
- 受動態での使用: “was brought about” / “were brought about” として「もたらされた」「引き起こされた」という形にもしやすい。
一般的な構文例
- “(主語) + bring(s) about + (目的語)”
- “(主語) + be + brought about + by (何か/誰か)”
イディオム的な言い回し
- “bring about a sea change” → 大きな変化をもたらす(「sea change」は劇的な変化を指すイディオム)
5. 実例と例文
日常会話
- “I hope this new policy will bring about some positive changes in our neighborhood.”
(この新しい政策が私たちの地域に何らかの良い変化をもたらしてくれるといいんだけど。) - “His new idea brought about a huge improvement in our workflow.”
(彼の新しいアイディアは、私たちの作業工程に大きな改善をもたらした。) - “Sometimes a small step can bring about significant results.”
(ときには小さな一歩が大きな結果をもたらすことがあるよ。)
ビジネス
- “The CEO’s decision brought about a major restructuring of the company.”
(CEOの決断が、会社の大規模なリストラクチャリングをもたらしました。) - “This marketing campaign will bring about a considerable increase in sales.”
(このマーケティングキャンペーンは売り上げの大幅な増加をもたらすでしょう。) - “We aim to bring about innovation through collaborative efforts.”
(私たちは協力体制を通じてイノベーションをもたらすことを目指しています。)
学術的な文脈
- “Such discoveries have brought about paradigm shifts in the field of physics.”
(そのような発見が物理学分野にパラダイムシフトをもたらしてきました。) - “Political reforms often bring about lasting social changes.”
(政治改革はしばしば長期的な社会変化をもたらすことがあります。) - “The new evidence brought about a reinterpretation of the historical event.”
(新しい証拠により、その歴史的事件の解釈が変わりました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- cause(原因となる)
- 例: “His actions caused a lot of trouble.” / “His actions brought about a lot of trouble.”
- 「cause」はより直接的・単純に「原因となる」というニュアンス。
- 例: “His actions caused a lot of trouble.” / “His actions brought about a lot of trouble.”
- lead to(~につながる)
- 例: “Her proposal led to a successful outcome.”
- 「lead to」はプロセスを経て特定の結果に行き着くイメージ。
- 例: “Her proposal led to a successful outcome.”
- result in(結果として~になる)
- 例: “This policy resulted in a sharp decline in pollution.”
- 結果としてそうなった、というニュアンス。
- 例: “This policy resulted in a sharp decline in pollution.”
反意語
- prevent(阻止する)
- bring aboutが「起こす」のに対して、preventは「起こらないようにする」。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /brɪŋ əˈbaʊt/
- アクセント:
- “bring”と“about”を区切って発音し、「a-bout」の部分に強めのアクセントがきます。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、“about”の発音で若干の母音の違いがあります(アメリカ英語では [əˈbaʊt]、イギリス英語では [əˈbaʊt] または [əˈbaʊt] でほぼ同じ)。
- “bring”と“about”を区切って発音し、「a-bout」の部分に強めのアクセントがきます。
- よくある誤り: “bring” の /brɪŋ/部分を「ブリング」と濁らせずに /briŋ/ のように発音してしまうケースなど。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: bring /b-r-i-n-g/ を b-r-i-n-k のように間違えるケース。
- 同音異義語: 特になし(単独のbringとは同じスペルなので、あまり混同されにくい)。
- 試験対策: TOEIC・英検などで「cause」「lead to」「bring about」などの類義表現を区別する問題に出ることがあります。「bring about = cause something to happen」のイディオム的な意味をしっかり覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「bring」と「about」の文字通り「(何かを)連れてきて周りを変えてしまう」というイメージで覚えると記憶しやすいです。
- 「バタフライ効果」のように小さなアクションが大きな変化を「bring about」するというストーリーでイメージするのもおすすめです。
- スペリングのポイントは“about”をしっかり書く(a-b-o-u-t)こと。「bring a boat(船を持ってくる)」と似た形にならないように注意しましょう。
以上が「bring about」の詳細解説です。ぜひ例文やコロケーションを使いながら、実際にアウトプットしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(ポジティブなこと)をもたらす,を引き起こす
復習用の問題
正解を見る
新しい技術は私たちの日常生活に大きな変化をもたらすでしょう。
正解を見る
The new technology will bring about significant changes in our daily lives.
英語 - 日本語
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