最終更新日
:2025/01/27
in the course of
解説
以下では、「in the course of」という表現について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味
- 英語: “in the course of”
- 日本語: 「〜の過程で」「〜している間に」「〜の間に」
「in the course of」は、ある出来事や行為が進行している最中、あるいは何かが行われている途中であることを表す表現です。フォーマルな文書やスピーチでよく使われます。カジュアルな文脈では、よりシンプルに “during” などに置き換えられることもあります。
品詞
- 句(フレーズ)・前置詞句 (prepositional phrase)
単語というよりも複数の単語からなる定型表現であり、文中では「前置詞句」として機能します。
活用形
- 固定表現のため、活用形はありません。
他の品詞形
- 同じ “course” を含む他の例としては
- 名詞: “course” (例: a golf course, a course of action)
- 動詞: あまり一般的ではない形ですが、同系統の語として “course(動詞)” もあり「急いで進む・流れる」という意味を持ちます。
- “course” の派生形: “coursing” など(稀ですが、動物を追い立てる猟の文脈などで使います)
- 名詞: “course” (例: a golf course, a course of action)
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級)
フォーマルさが求められる文脈で使用される表現であり、ちょっと高度な英語力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in + the + course + of
- “in” (前置詞): 「〜の中に」
- “the”: 定冠詞
- “course” (名詞): 「流れ」「課程」「過程」など
- “of” (前置詞): 「〜の」
- “in” (前置詞): 「〜の中に」
このように、それぞれの単語自体は基本的な単語ですが、組み合わさって「〜の間に」「〜の過程で」という意味を持つ慣用表現になります。
関連性・派生語
- “course” は 「道筋・進行・講座・料理の一品」など多様な意味を持つ名詞でもあります。
- 類似表現として “over the course of” も「〜の間中」と同様の意味でしばしば用いられます。
コロケーションや関連フレーズ(例と日本語訳)
- in the course of time → 時が経つうちに
- in the course of events → 物事の成り行きの中で
- in the course of my studies → 学習の過程で
- in the course of our conversation → 会話の途中で
- in the course of a day → 一日のうちに
- over the course of a year → 1年の間に
- lose one’s place in the course of something → 何かの最中に段取りを失う
- in the ordinary course of business → 通常の業務の中で
- in the course of their investigation → 彼らの調査の過程で
- in the course of this journey → この旅の途中で
3. 語源とニュアンス
語源
- “course” はラテン語の “cursus”(走ること、流れ)に遡り、フランス語を経由して英語に入ったとされています。“in the course of” は「流れ・進行中にある」というラテン語的発想に由来します。
ニュアンス・使用上の注意
- 「フォーマル/文章的」な響きがあります。
- 論文、ビジネス文書、法律文書など堅めの文脈で好んで用いられます。
- カジュアルな会話では、より短い “during” や “while” を使う方が自然です。
4. 文法的な特徴と構文
- 前置詞句として、文中で副詞的あるいは形容詞的に機能します。
- 主に “in the course of + 名詞/動名詞” の形で用いられ、動作や出来事が行われる過程を表します。
使用シーンの例
- フォーマルなレポートや法律文書: “In the course of investigating the incident, we found new evidence.”
- 論文やビジネスレターなど、かしこまった場面で使われることが多いです。
5. 実例と例文
日常会話(ややフォーマル寄り)
- “I met him in the course of an art exhibition last week.”
(先週アート展の最中に彼に会ったんだ。) - “We got to know each other in the course of working on the same project.”
(同じプロジェクトに取り組む過程でお互いを知るようになったよ。) - “In the course of our discussion, we realized we had the same hobby.”
(話し合っているうちに、私たちは同じ趣味をもっていると気づきました。)
ビジネス
- “In the course of preparing the annual report, we identified a discrepancy in the data.”
(年次報告書の準備を進める中で、データに矛盾を発見しました。) - “They will gather more information in the course of negotiations.”
(交渉の過程で、彼らはさらに多くの情報を集めるだろう。) - “We encountered several challenges in the course of launching the new product.”
(新製品をローンチする中で、いくつかの課題に直面しました。)
学術的な文脈
- “In the course of the experiment, temperatures fluctuated unexpectedly.”
(実験の過程で、予想外に温度が変動しました。) - “This theory was developed in the course of extensive field research.”
(この理論は広範なフィールド調査の過程で発展しました。) - “In the course of analyzing historical data, we discovered a unique pattern.”
(歴史的データを解析しているうちに、独特のパターンを見つけました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “during” (〜の間に)
- カジュアルかつ一般的。短い時間や特定の期間に強調が置かれることが多い。
- “while” (〜している間に)
- 接続詞的に使われ、“主語 + 動詞” の文をつなぐのに便利。
- “throughout” (〜の間ずっと)
- 期間を通して継続的に起こる場合に使われる。
- “over the course of” (〜の間中)
- “in the course of” よりもやや幅広い期間を指すニュアンス。
- “in the course of” よりもやや幅広い期間を指すニュアンス。
- “in the process of” (〜している最中に)
- 行為そのものがまだ進行中というニュアンスを強調。
反意語
- 明確な「反意語」と呼べるものはありませんが、文脈によっては “after” や “before” で時間的な対比が可能です。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ɪn ðə ˈkɔːrs əv/
- イギリス英語: /ɪn ðə ˈkɔːs əv/
※ “course” の部分にストレスがかかりやすい表現です。
(「in the COURSE of」のように “course” が少し強めに聞こえることがあります)
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- “course” の発音がアメリカ英語では /kɔːrs/ でやや長め、イギリス英語でも /kɔːs/ で近いですが、地域によって /kɒs/ に近い発音をする人もいます。
よくある間違い
- “course” を /kʊr- / と発音してしまうなど、母音の間違いに注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “course” を “coarse” と書いてしまう人がいます。 “coarse” は「粗い」という形容詞で別の単語なので注意。
- カジュアルな文脈ではやや不自然: 日常のラフな会話では “during” の方が通りが良い場合があります。
- 前置詞の混在: “in the course for” や “in the course to” など、誤った前置詞と一緒に使わないようにしましょう。
試験対策
- TOEICやIELTSなどのリーディングパート、あるいはフォーマルなライティング問題で目にする可能性が高い表現です。
- 日本人学習者は “during” などと混同せずに覚えておくと加点につながる可能性ありです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「コースを走って進んでいる最中」とイメージしてみると、何かの流れの途中にあるニュアンスだと覚えやすいです。
- “Enable” や “Encounter” のように “in + the + 名詞 + of” で構成される表現を一つのかたまりとして覚えると便利です。
- スペリングは “course” (u を含む) と “coarse” (スペルが似ているが意味は「粗い」) をしっかり区別しましょう。
以上が “in the course of” の詳細な解説です。フォーマルな文脈で、「〜の過程で」「〜の間に」というニュアンスを表現したいときにとても便利な表現です。日常会話ではやや堅めに聞こえることがあるので、文脈に合わせて “during” や “while” などとの使い分けを意識しましょう。
意味のイメージ

意味(1)
《かたく》...の間に, ...のうちに, ...の途上で, ...の過程で
復習用の問題
正解を見る
会議の間に、いくつかの重要な決定がされました。
正解を見る
In the course of the meeting, several important decisions were made.
英和辞書

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