最終更新日:2025/02/25
正解を見る

coup

編集履歴(0)
元となった辞書の項目

coup

名詞

〈C〉クーデター, 武力政変 / 大当たり, 大成功

このボタンはなに?

軍事が政府を転覆させるためにクーデターを行った。

このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: coup

品詞: 名詞 (countable: 可算名詞)

意味(英語):

1) A sudden, violent, and often illegal seizure of power from a government.

2) An impressive or notable success or achievement, especially one that is unexpected.

意味(日本語):

1) (主に政府に対する)突然の、しばしば不法な政権奪取。

2) 思いがけない形で成功を収める、大きな成果や偉業。


「coup」は政治的文脈では「クーデター」として、政府のトップを突然・強制的に入れ替えるような状況でよく使われます。ビジネスや日常でも「大成功」や「大手柄」のように使われることがあります。


活用形:


  • 単数形: coup

  • 複数形: coups (発音は語尾の “s” だけ [kuː(z)] となります)

他の品詞形:


  • 動詞としては直接的な coup はありません。ただし “stage a coup” (クーデターを起こす) のように表現します。

  • 形容詞形なども直接はなく、派生語としては coup d’état (クーデター) が有名です。

CEFRレベルの目安:


  • 「coup」は政治やニュース、ビジネス場面で使うため、B2(中上級)〜C1(上級)レベルが目安です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「coup」はフランス語の「一撃」「打撃」を意味する “coup” に由来し、英語にも外来語として取り入れられています。

  • 接頭語・接尾語という形で分解できる英語の語ではないため、語幹として “coup” が全体を示すと考えられます。

意味の詳細

1) 政治的・軍事的な文脈


  • 「クーデター」「政権奪取」という、急激な政治・権力の掌握を指します。

    2) ビジネス・日常的な文脈

  • 成功や大きな成果を指して「これは大手柄だ」「見事な成功だ」といったポジティブな意味でも用いられます。

よく使われるコロケーション(関連フレーズ10選)


  1. military coup(軍事クーデター)

  2. bloodless coup(無血クーデター)

  3. stage a coup(クーデターを起こす)

  4. attempted coup(未遂のクーデター)

  5. coup d’état(クーデター:フランス語からの外来語)

  6. pull off a coup(クーデター/大成功をやってのける)

  7. political coup(政治的クーデター、あるいは政治戦略的勝利)

  8. diplomatic coup(外交上での大成功)

  9. a major coup(大成功、大手柄)

  10. coup leader(クーデターの首謀者)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • フランス語の “coup” (一撃、打撃)が語源。もともとは「ブロー(パンチ・打撃)」というイメージ。英語でも「突然の衝撃的・画期的な出来事」のニュアンスで使われています。

ニュアンス・歴史的使用:


  • 軍事的・政治的な文脈では法や秩序を覆す「強烈で違法性のある奪取」を想起させるので、厳粛かつやや危険な響きがあります。

  • ビジネスや一般会話では、ちょっと砕けた言い方で「すごい成功」や「先を越すこと」を表現できます。

使用時の注意点:


  • “coup” はフォーマルな文章にも登場しますが、とりわけニュース記事や政治文脈に多く見られます。

  • カジュアルにも使われますが、もともとのイメージが強いので濫用すると強烈な印象になります。


4. 文法的な特徴と構文


  • 可算名詞 (countable noun): 「a coup」「two coups」という形で用いられます。

  • よく見る形: to stage a coup (クーデターを起こす)、pull off a coup (大成功を収める) などは動詞+名詞の組み合わせです。

イディオム /構文:


  1. stage a coup: クーデターを起こす/大きな成果を狙って動く

  2. pull off a coup: 苦労して成功を収める

  3. coup d’état: フランス語特有の表現で「国家に対する一撃」、英語ではクーデターを意味

使用シーン:


  • フォーマル: ニュース、論文、レポート、政治・歴史分析など

  • カジュアル: ビジネスプレゼン、会話の中で「ビッグチャンスをものにした」というようなときにも。


5. 実例と例文

日常会話での例文 (3つ)


  1. That concert ticket was sold out, but I managed to get one at the last minute. It was quite a coup!


    • 「あのコンサートのチケットは完売だったけど、ギリギリで手に入れたんだ。まさに大成功だったよ!」


  2. Convincing my parents to let me travel alone was a real coup for me.


    • 「親を説得して一人旅を認めてもらったのは、私にとって本当に大手柄だった。」


  3. Getting him to agree to our proposal was quite a coup.


    • 「彼に私たちの提案に同意させることができたのは、相当な成功だったよ。」


ビジネスの文脈 (3つ)


  1. Securing that investor’s support was a major coup for our startup.


    • 「あの投資家の支援を取り付けたのは、我々のスタートアップにとって大きな成果だった。」


  2. Launching the product ahead of our competitors was a real coup in the market.


    • 「競合他社より先に製品を発売したのは、市場でかなりの成功だった。」


  3. The partnership with that global tech firm was a diplomatic coup for our company.


    • 「あのグローバルなテック企業との提携は、当社にとって大きな外交的成功だった。」


学術・政治的な文脈 (3つ)


  1. The military coup in that country drastically changed the political landscape.


    • 「その国で起こった軍事クーデターが政治情勢を大きく変化させた。」


  2. Historians still debate the causes and implications of the 1973 coup.


    • 「歴史学者はいまだに1973年のクーデターの原因や影響について議論している。」


  3. The attempted coup failed due to lack of support from key military leaders.


    • 「主要な軍事指導者の支持を得られなかったため、そのクーデター未遂は失敗に終わった。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  • revolution(革命)


    • 「coup」とは異なり、多くの民衆の支援を伴う体系的な変革を指すことが多い。


  • takeover(乗っ取り)


    • 政治だけでなく企業買収(企業乗っ取り)などにも使われる。


  • putsch(プッチ)


    • ドイツ語由来のクーデターを指す言葉。主に政府転覆を狙う反乱。


  • masterstroke(妙手)


    • 政治的文脈というより、「見事な一手、大成功」のニュアンスに特化。


反意語 (Antonyms)


  • failure(失敗)

  • flop(大失敗)

  • collapse(崩壊)


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA): /kuː/


  • アメリカ英語(AE)・イギリス英語(BE)ともにほぼ同じ発音で、長い「クー」の音。

  • “p” は発音されません(サイレント文字)。

  • 「coo(ハトの鳴き声のような音)」と同じ発音になるので、綴りの “p” を誤って読まないように注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • 「cuop」「coap」などと書き間違えないように注意。


  2. 同音異義語との混同


    • coo(ハトの鳴き声や優しい声を出す、という動詞)と同音ですが、意味が全く異なるため注意。


  3. クーデターの意味のみと思い込まない


    • ビジネスや日常でも「一大成功」というニュアンスがある。


  4. 試験対策


    • TOEIC/英検などのリーディングで政治やニュース記事の英語が出る場合、この単語が出題される可能性があります。意味を取り違えないようにしましょう。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • フランス語から来た“クーデター (coup d'état)”と関連づけて覚えておくと、意味を連想しやすいです。

  • スペルの最後の “p” は読まない → 「クー」と発音 → 「coo(ハトの鳴き声)」と思い出す。

  • 「一撃/打撃」のイメージから、「物事を一気にひっくり返す」「相手を圧倒する」出来事につながる、とストーリーでイメージすると記憶しやすいでしょう。


以上が名詞「coup」の詳細解説です。政治情勢のニュースからビジネス成功譚まで幅広く登場する単語なので、意味と使い方をしっかりマスターしましょう。

意味のイメージ
coup
意味(1)

クーデター, 武力政変

意味(2)

不意に一激

意味(3)

大当たり,大成功

意味(4)

=coup d'etat

ビジネス英単語(BSL) / 発音問題

編集履歴(0)

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★