tenure
1. 基本情報と概要
単語: tenure
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): the period of time during which someone holds a position or job, or the conditions under which land or buildings are held or occupied.
意味(日本語): ある職務や地位を保持している期間、および土地や建物を所有・使用する際の使用権や在職権などを指します。大学の教授職などで「テニュア」といった形で使われることが多く、「終身在職権」として扱われることもあります。例えば大学の教員が長期間雇用される権利を得る際にも使われます。ビジネスや法的文脈でも、土地の占有・所有状態を表す場合に使われます。
「tenure」は堅い響きがあり、主にフォーマルな文脈で用いられます。特に大学や公的機関などでの「在職期間」のニュアンスを強くもちます。
難易度 (CEFRレベル): B2(中上級)
B2は、日常会話やビジネスでの応用的な表現を理解できるレベルです。
活用形
- 名詞なので、直接の活用は特に変化しません (複数形: tenures)。
- 形容詞形としては “tenured” (例: a tenured professor) があります。
他品詞への変化例
- 形容詞形: tenured …「保証された在職期間をもつ」「テニュアを持っている」といった意味で使われます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: ten
- 接尾語: -ure (フランス語由来の抽象的な名詞化を示す要素)
ただし、「tenure」の場合はフランス語やラテン語からの影響を受けており、明確に接頭語や接尾語に分解することがむずかしい部分もあります。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “academic tenure”
(アカデミック・テニュア) - “tenure track”
(テニュアトラック:大学・研究機関での終身在職権を得るまでの道のり) - “tenure system”
(テニュア制度) - “grant someone tenure”
(その人にテニュアを与える) - “land tenure”
(土地の所有形態) - “property tenure”
(不動産の占有・所有形態) - “tenure hearing”
(テニュア審査) - “secure tenure”
(テニュアを確保する) - “during one’s tenure”
(在職期間中に) - “tenured post/position”
(テニュアのある職・ポジション)
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “tenere”(保つ、保持する)に由来し、ノルマン・フランス経由で中英語に入ったとされています。
- 元々は「保持する状態」や「保有すること」という意味合いを持っていました。
ニュアンス・使用時の注意:
- 「tenure」はフォーマルな語で、特に大学や法律、官庁などの文脈でよく使われます。
- 「tenure」にニュアンスとして付随するのは、「長期間の安定した地位保有」という感覚です。大学の教授職においては「解雇されにくい」ような安定性を指す場合に頻繁に使われます。
- ビジネスや公共の場では土地や建物の占有形態を指すなど、法律的なニュアンスでも用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算・不可算: 基本的に不可算名詞(抽象名詞)として使われることが多いですが、複数形「tenures」として、「様々な形態・在職期間」を指す場合もあります。
- 一般的な構文:
- “have tenure in 〜” / “hold tenure in 〜” : 「〜でテニュアを持っている」
- “During his/her tenure, …” : 「彼/彼女の在職期間中、…」
- “have tenure in 〜” / “hold tenure in 〜” : 「〜でテニュアを持っている」
イディオムや構文例
- “to be on a tenure track”:(テニュア獲得ルート上にある=正式にテニュアを得る前にある状態)
- “to grant (someone) tenure”:((人)にテニュアを付与する)
- フォーマルな場面で使われることが多く、カジュアルな日常会話ではあまり聞かれない単語です。
5. 実例と例文
日常会話
- “He’s been talking about getting tenure at the university.”
「彼は大学でテニュアを取る話をしてるんだよ。」 - “I heard she finally secured tenure. That’s great news!”
「彼女がとうとうテニュアを手に入れたって聞いたよ。すごいね!」 - “During her tenure there, she published several important papers.”
「彼女はそこで在職している間に、いくつか重要な論文を発表しました。」
ビジネス
- “My company offers no formal tenure, but we have long-term contracts.”
「うちの会社には正式なテニュア制度はないけど、長期契約はあるんだ。」 - “He’s held a management tenure for over a decade.”
「彼は10年以上、管理職として在職している。」 - “The board is discussing how to improve employee tenure and retention.”
「取締役会は従業員の在職期間と定着率を改善する方法を検討中です。」
学術的/法的文脈
- “The university grants tenure after a rigorous review process.”
「大学では厳格な審査プロセスを経てテニュアを付与しています。」 - “Land tenure systems differ significantly across countries.”
「土地の所有形態は国ごとに大きく異なります。」 - “He wrote a paper on the history of tenure in academic institutions.”
「彼は学術機関におけるテニュアの歴史についての論文を書きました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “job security”(雇用保障): 労働者が仕事を失わない保証を幅広く指します。カジュアルに使う。
- “permanence”(永続性): より広義に「永久に続くこと」を表しますが、tenureほど法的・制度的なニュアンスは強くありません。
- “appointment”(任命、職務): 特にポジションを得る行為を指すが、期間の長さや権利の安定性を示すとは限りません。
反意語
- 明確な対義語はありませんが、強いて挙げるとすれば
- “temporary employment”(一時期的な雇用)
- “short-term contract”(短期契約)
などが「tenure」とは対照的な概念になります。
- “temporary employment”(一時期的な雇用)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈtɛnjər/ (米), /ˈtɛnjʊə/ (英)
- アクセント: 最初の “ten” の部分に強勢が置かれます (TEN-ure)。
- アメリカ英語では “-ure” 部分が弱く “yər” (「ユァ」に近い音) になり、イギリス英語では “-yʊə” (「ユア」に近い) になります。
- 「テニャー」「テニュア」「テニョア」のように発音を誤解しやすいので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “tenure” は “tuner” や “tendure” などと間違われやすい。
- 同音異義語との混同:
- 近い音で “tenor”(テナー、声域や方向性などを指す言葉)がありますが意味は異なります。
- 近い音で “tenor”(テナー、声域や方向性などを指す言葉)がありますが意味は異なります。
- 試験対策:
- 実務法やアカデミック。特にTOEFLやIELTS、大学入試などアカデミック寄りの試験問題で登場することがあります。
- 法律やビジネス関連の文脈で出題されることもあります。
- 実務法やアカデミック。特にTOEFLやIELTS、大学入試などアカデミック寄りの試験問題で登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「tenure」は「保つ」という意味のラテン語 tenere に由来する、という点で、「テニュア=長期間しっかり保持している」とイメージすると覚えやすいでしょう。
- 大学教授が「テニュアを獲得する」と聞くと、「教授として“長く居られる地位”を手に入れる」イメージを持つと理解が進みます。
- スペリングは “ten + ure” と分けて「テン + ユア」とイメージしておくと間違いにくいです。
以上が tenure の詳細解説です。ビジネスやアカデミックな場面でよく使われる言葉なので、コロケーションや文脈と合わせて覚えてみてください。
任期
(役職・不動産などの)保有;保有権;保有条件
保有期間
《米》(通例ある在職期間後に与えられる)終身在職権
身分保証