reluctant

1. 基本情報と概要

単語: reluctant

品詞: 形容詞 (adjective)

難易度目安 (CEFR): B2（中上級）

• 「reluctant」は、主に「気が進まない」「乗り気ではない」「しぶしぶ～する」というニュアンスで使う形容詞です。
  


• たとえば、何かを頼まれたり、義務感でやらなければならないけれど、本当はやりたくないときに「I’m reluctant to do it.（やりたくないけど、仕方なくやります）」というように使われます。

活用形や他の品詞形：

• 形容詞: reluctant
  


• 副詞形: reluctantly (しぶしぶ、いやいや)
  


• 名詞形: reluctance (気が進まないこと、気の乗らなさ)

2. 語構成と詳細な意味

• 語幹: 「luct」
  
  
  
  • ラテン語の「luctari（格闘する、抵抗する）」が由来とされています。
    
  
  


• 接頭辞: 「re-」
  
  
  
  • 「再び」や「逆らって」「後ろ向きに」のような意味があり、ここでは「抵抗している」ニュアンスを強めています。
    
  
  


• 接尾辞: 「-ant」
  
  
  
  • 形容詞や名詞を作り出す際に使われる接尾辞です。
  
  

代表的な派生語や関連語

• reluctance (名詞)： 気の進まなさ、いやいややる気持ち
  


• reluctantly (副詞)： しぶしぶ、消極的に

コロケーション・関連フレーズ（10個）

1. be reluctant to do ～
   
   
   
   • ～するのに気が進まない
     
   
   


2. feel reluctant about ～
   
   
   
   • ～について気が進まない
     
   
   


3. a reluctant helper
   
   
   
   • 乗り気でない手伝い人
     
   
   


4. reluctant agreement
   
   
   
   • 気の乗らない同意
     
   
   


5. reluctant decision
   
   
   
   • しぶしぶ下した決定
     
   
   


6. somewhat reluctant
   
   
   
   • いくらか気が進まない
     
   
   


7. become reluctant to cooperate
   
   
   
   • 協力に乗り気でなくなる
     
   
   


8. remain reluctant
   
   
   
   • ずっと気が進まない
     
   
   


9. appear reluctant
   
   
   
   • 気乗りしないように見える
     
   
   


10. reluctantly accept
    
    
    
    • いやいや受け入れる
    
    

3. 語源とニュアンス

語源:

• ラテン語の「re- (逆らって)」+「luctari (格闘する)」に由来し、「何かに対して抵抗している」イメージから「渋々と～をする」「乗り気ではない」という意味合いが派生しました。

ニュアンスや使用時の注意点:

• 「reluctant」は、やりたくない気持ちが強くある場合に使われますが、まったく拒絶するというより「やむを得ず」「しぶしぶ」という含みを持ちます。
  


• 口語/文章のどちらでも使えますが、日常会話でもフォーマルな文章でも幅広く使うことができます。

4. 文法的な特徴と構文

1. be reluctant to + 動詞の原形

   
   
   • 「～するのに気が進まない」の意味で最も一般的です。
     
   
   
   • 例: “I am reluctant to leave.” (去るのは気が進まない)
   
   



2. reluctant + 名詞

   
   
   • 名詞を修飾して「しぶしぶやっている～」「乗り気でない～」というニュアンスを示します。
     
   
   
   • 例: “He’s a reluctant volunteer.” (彼は乗り気でないボランティアだ)
   
   

使用シーン:

• フォーマル/カジュアルどちらでも使われる。
  


• 目上の人に自分の気が進まない状況を伝えるときにも、会話表現としても用いられる。

5. 実例と例文

日常会話(カジュアル)

1. “I’m reluctant to go to the party because I don’t know anyone there.”
   
   
   
   • (誰も知らないから、パーティに行くのは気が進まないんだよね。)
     
   
   


2. “She was reluctant to try the new dish at first, but she ended up loving it.”
   
   
   
   • (最初は新しい料理を試すのをいやがっていたけど、最終的には気に入ったよ。)
     
   
   


3. “He seemed reluctant to share his personal story.”
   
   
   
   • (彼は自分の個人的な話を共有するのを渋っているみたいだった。)
   
   

ビジネスシーン(ややフォーマル)

1. “The team was reluctant to adopt the new software due to potential training costs.”
   
   
   
   • (チームは研修コストがかかる可能性があるため、新しいソフトウェアの導入に気が乗らなかった。)
     
   
   


2. “Despite being reluctant, she eventually agreed to lead the project.”
   
   
   
   • (気は進まなかったものの、最終的には彼女がそのプロジェクトを率いることに同意した。)
     
   
   


3. “He showed reluctance when asked to relocate to another branch.”
   
   
   
   • (別の支店へ異動を求められたとき、彼はしぶしぶという態度を見せた。)
   
   

学術的な文脈(フォーマル)

1. “Participants were reluctant to disclose personal information in the study.”
   
   
   
   • (被験者たちは研究の中で個人情報を開示することを渋った。)
     
   
   


2. “The data suggest that people are often reluctant to change deeply held beliefs.”
   
   
   
   • (データによると、人々は深く根付いた信念を変えるのに消極的であることが多い。)
     
   
   


3. “Researchers remain reluctant to draw definitive conclusions without more evidence.”
   
   
   
   • (研究者たちは、さらなる証拠がなければ決定的な結論を下すことに気が乗らないままである。)
   
   

6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)

1. unwilling (気が進まない)
   
   
   
   • 「やりたくない」という点は同じですが、「断固として拒否する」という強めのニュアンスにもなる場合があります。
     
   
   


2. hesitant (ためらっている)
   
   
   
   • 「ためらいがある」という意味で、必ずしもやりたくないわけではなく、決断に時間がかかっている印象を与えます。
     
   
   


3. disinclined (気が向かない)
   
   
   
   • 「好きではない」「好ましくない」方向性で気が進まないニュアンスがあります。
     
   
   


4. averse (嫌っている、反対している)
   
   
   
   • 「嫌悪や反対の意」が強く、より直接的に「～に反対する」ニュアンスが出ます。
   
   

反意語 (Antonyms)

1. willing (進んで～する、いとわない)
   


2. eager (熱心な、積極的な)
   

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号 (IPA):
  
  
  
  • 米: /rɪˈlʌk.tənt/
    
  
  
  • 英: /rɪˈlʌk.tənt/
    
  
  


• 「re-LUC-tant」のように、第二音節の「luc」にストレス（アクセント）が置かれます。
  


• アメリカ英語とイギリス英語で大きな差はありませんが、アメリカ英語では「t」の発音がやや「d」に近いフラッピングになることもあるため、「リラクダント」のように聞こえる場合もあります。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: reluctent, reluctent などと書いてしまうことがあるので注意しましょう。
  


• 「unwilling」や「hesitant」と混同することが多いですが、「reluctant」には「しぶしぶ」「気乗りしない」ニュアンスが強調されます。
  


• 試験問題 (TOEIC, 英検など) では「be reluctant to do ～」の形で、受け身ではなく本人が気が進まない状況を示す出題が多いです。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「re-」は「戻る」や「逆らう」と関連し、「luct」には「格闘する」というイメージが含まれています。一度行ったことから戻るのはイヤイヤする様子や抵抗する様子と関連づけて覚えましょう。
  


• 「reluctant」は「 reluct(抵抗) + ant(～の性質を持つ) 」＝「抵抗する性質を持つ」 → 「気が進まない」。このイメージで覚えるとスムーズです。
  


• 「reluctant」を使うときには、「したくないけど仕方なく」という心情があることをイメージすると自然に使えます。
  

以上が、形容詞「reluctant」の詳細な解説です。ぜひ、自分の感情を表現するときに取り入れてみてください。