最終更新日:2025/11/09
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【動/他】《...まで》〈決定・支払いなど〉を延ばす, を延期する 《to, until ...》 /【動/自】延期する

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元となった辞書の項目

defer

【動/他】《...まで》〈決定・支払いなど〉を延ばす, を延期する 《to, until ...》 /【動/自】延期する

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私は明日まで意思決定を延期します。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: defer

品詞: 動詞 (他動詞/自動詞のニュアンスあり)

活用形:


  • 現在形: defer

  • 過去形: deferred

  • 過去分詞形: deferred

  • 現在分詞形: deferring

意味 (英語):


  1. To postpone or delay something.

  2. To submit to another’s opinion or wishes out of respect.

意味 (日本語):


  1. (予定や決定などを)延期する。

  2. (敬意を込めて)他人の意見や判断に従う。

「defer」は主に「延期する」という意味で使われますが、「敬意を払って相手に従う」という少しフォーマルなニュアンスもあります。会議や計画の場面で「結論を先延ばしにする」「決定を後回しにする」などでよく使う単語です。


  • 他の品詞例:


    • 名詞: deference(敬意、服従)

    • 形容詞: deferential(敬意を表す、へりくだった)


CEFRレベル目安: B2(中上級)

B2レベルは、「大学受験やビジネスなどのやや高度な場面で使われる単語を理解・運用できる段階」です。


2. 語構成と詳細な意味


  • 語幹: fer

  • 接頭語: de-(離れた方向へ、下へ)

「defer」は「de-(~から離れた方向へ)+ fer(運ぶ、持ってくる)」というラテン語系のパーツが組み合わさっています。元々は「持ち運ぶ・伝える」ような意味合いが、そこから発展して「何かを先に送る・延期する」というニュアンスになりました。

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. defer payment(支払いを延期する)

  2. defer a decision(決定を延期する)

  3. defer judgment(判断を保留する)

  4. defer action(行動を先延ばしにする)

  5. defer to authority(権威に従う)

  6. defer to someone’s expertise(人の専門知識を尊重して従う)

  7. defer the meeting(会議を後日に延期する)

  8. defer the response(返答を先延ばしにする)

  9. defer military service(兵役を延期する/猶予を与える)

  10. defer further discussion(さらに詳しい議論を延ばす)


3. 語源とニュアンス

語源: ラテン語の「dēferre」(運ぶ、持ち運ぶ) が由来です。

歴史的には「運ぶ」という意味が少しずつ「先に送る」「相手に敬意を表して譲る」という方向に変化して現在の意味を持つようになりました。


  • 延期したい場合: 「後回しにする」ニュアンス。カジュアルに「put off」と同じように使われる場合もありますが、「defer」のほうがややフォーマル。

  • 意見を譲る場合: 「敬意を払って相手に従う」という敬語的ニュアンスがあります。

一般的にはビジネスやアカデミックな文書・会話で使われがちで、ややフォーマルです。カジュアルな場面では「put off」や「delay」がよく使われます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 自動詞/他動詞:


    • 「延期する・先延ばしにする」場合は他動詞として「defer + 目的語」で使われます。

    • 「敬意を払って従う」場合は自動詞的にも使われ、「to + 人/意見/権威」の形をとります。(例: I defer to your judgment.)


  • 一般的な構文


    1. defer + 名詞


      • 例: We should defer the final decision.


    2. defer + 動名詞 / defer + V-ing(あまり多くないが見られる)


      • 例: They decided to defer signing the contract.


    3. defer to + 代名詞 / 名詞


      • 例: I will defer to her expertise on this matter.



  • フォーマル度


    • 他の類似語「postpone」「delay」に比べてフォーマル・公式文書や法律的文脈で使われることが多い印象があります。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “Can we defer our trip until next month? I’m too busy right now.”

    (来月まで旅行を延期できない? 今すごく忙しくて。)

  2. “I think we should defer this discussion until we have more information.”

    (もっと情報が入るまで、この議論は延期したほうがいいと思うよ。)

  3. “Since you’re the expert, I’ll defer to you on this issue.”

    (あなたが専門家だから、この件はあなたに従うよ。)

(2) ビジネスでの例文


  1. “We decided to defer the product launch due to market conditions.”

    (市場状況により、製品の発売を延期することにしました。)

  2. “Let’s defer any further investment until next quarter.”

    (投資は次の四半期まで先送りにしましょう。)

  3. “I will defer to the legal team’s opinion regarding this contract.”

    (この契約に関しては、法務チームの意見に従おうと思います。)

(3) 学術的な文脈での例文


  1. “The committee voted to defer the approval of the new curriculum.”

    (委員会は新しいカリキュラムの承認を先送りすることに投票で決定した。)

  2. “Researchers often defer publication to verify the results thoroughly.”

    (研究者たちは結果を十分に検証するため、しばしば発表を先延ばしにする。)

  3. “In cases of conflicting data, we often defer to established theories.”

    (データが食い違う場合は、よく既存の理論に従うことが多い。)


6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語


    1. postpone(延期する)


      • “postpone the meeting” と言うと、会議を単純に後ろにずらすカジュアルな表現。


    2. delay(遅らせる、延期する)


      • “delay the process” のように、予定より遅れるというニュアンスが強い。


    3. put off(延期する、先延ばしにする)


      • 口語的でカジュアルな言い方。 “Let’s put off the meeting.”



  • 反意語


    • carry out(実行する)

    • proceed(実行に移す)

    • decide now(即決する)

      など、延期せずに「すぐ・予定通り実行する」ニュアンスの単語が反意語として考えられます。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /dɪˈfɜːr/


    • アメリカ英語: /dɪˈfɝː/ (“ファー”のように r を強く発音)

    • イギリス英語: /dɪˈfɜːr/ (長母音 “ɜː” に続いて r はあまり強く巻き舌にしない)


アクセントは第2音節「-fer」に置かれます。

よくある間違いとして「dé-fer」と一音節目にアクセントを置いてしまうことがありますが、正しくは di-FER のように発音します。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: defer と differ はつづりが似ていますが、意味は全然違いますので注意しましょう。


    • defer = 延期する/譲る, differ = 異なる


  2. 同音異義語との区別: 英語で同音異義語はありませんが、アクセントの移動などによる誤解に注意。

  3. TOEICや英検などでの出題傾向: ビジネスメールや契約書、会議資料などを読むリーディング問題で「延期」という意味の文脈で登場することがあります。また、敬意を表して「相手に従う」という用法も上級レベルのリーディングで目にすることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「de-」は「離れる、下へ」のイメージ、

  • 「fer」 は「運ぶ・持つ」のイメージ

「何かを“下に運ぶ”= '下げる' ことで予定を延期したり、一歩譲ったり」という感覚を覚えるとわかりやすいかもしれません。

勉強テクニックとして、同じ語源を持つ “transfer”, “prefer”, “refer” などを一緒に覚えるのもおすすめです。それぞれ“fer”=「運ぶ」のイメージが共通しています。


以上が「defer」の詳細解説です。「延期する」「敬意をもって相手に従う」の2つの意味を意識すると、より正確に使い分けられるようになります。ビジネス文書や学術的な文脈でよく登場するので、フォーマルな場面で役立つ一語です。

意味のイメージ
defer
意味(1)

…'を'延ばす,延期する(postpone)

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ビジネス英単語(BSL) / 和訳 / 単語カード問題

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