元となった辞書の項目
feasible
解説
1. 基本情報と概要
単語: feasible
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベル: B2 (中上級)
英語の意味: “feasible” means “possible to do or accomplish,” “practicable,” or “capable of being realized.”
日本語の意味: 「実行可能な」「実現できる」という意味です。ある計画やアイデアなどが、実際に行うことができる、または実現可能性があるというニュアンスの単語です。
活用形
形容詞なので、形そのものは大きく変わりませんが、以下の形容詞派生が一般的に使われます:
- feasible (原級)
- more feasible (比較級)
- most feasible (最上級)
品詞変化の例
- 名詞形: feasibility 「実行可能性」
例: The feasibility of this plan is questionable. (この計画の実行可能性は疑わしい)
feasible はビジネスや学術的な文脈でもよく使われ、「計画やアイデアを実現できるかどうか」を表すときに用いられる中上級レベルの単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: feas (英語の “feasible” は、もともとフランス語 “faisable” から来ており、さらにラテン語の “facere”(「作る」「行う」)に由来すると言われています)
- 接尾語: -ible (「~が可能な」という意味をもつラテン語由来の接尾語)
派生語・類縁語
- feasibility (名詞): 実行可能性
- infeasible (形容詞): 実行不可能な
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- feasible plan (実行可能な計画)
- feasible solution (実行可能な解決策)
- economically feasible (経済的に実行可能な)
- technically feasible (技術的に実現可能な)
- politically feasible (政治的に実現可能な)
- be deemed feasible (実行可能と見なされる)
- prove feasible (実行可能であるとわかる)
- highly feasible (非常に実現可能性が高い)
- financially feasible (財政的に実現可能な)
- seems feasible (可能に思われる)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “facere”(「する」「作る」)を起源としており、それがフランス語 “faisable” 「実行できる」に派生し、英語の “feasible” となりました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「計画やアイデアが現実的に実行できるかどうか」を論じるときに用いられるため、ややフォーマルな印象があります。ビジネス文章や学術的文脈でよく見られますが、日常会話でも「それできそうだね」というニュアンスで使うこともあります。
- 口語では “possible” で置き換えられる場合もありますが、より「実現可能性」のニュアンスが濃いのが “feasible” です。
4. 文法的な特徴と構文
- feasible は形容詞なので、主に名詞を修飾します。
- It is feasible to + 動詞の原形 という形式の構文が多用されます。
例: It is feasible to implement this strategy. - フォーマルな文脈で用いられることが多いですが、日常的な会話でも「実行可能」「やれそう」などを丁寧に言いたい場合に用いられます。
5. 実例と例文
日常会話 (3つ)
- “Do you think it’s feasible to walk there in under ten minutes?”
「10分以内に徒歩でそこまで行くのは可能だと思う?」 - “It might be feasible to fix this on our own.”
「自分たちでこれを修理するのはできそうだよ。」 - “A road trip next weekend sounds feasible if we plan it right.”
「ちゃんと計画すれば、来週末に車で旅行に行くのは実現できそう。」
ビジネス (3つ)
- “We need to evaluate whether the new marketing strategy is financially feasible.”
「新しいマーケティング戦略が財政的に実行可能かどうかを評価する必要があります。」 - “Is it feasible to hire additional staff given our current budget?”
「現在の予算で追加スタッフを雇うのは可能ですか?」 - “This proposal seems feasible if we can secure the required resources.”
「必要なリソースを確保できれば、この提案は実行可能に思われます。」
学術的 (3つ)
- “The study aims to determine whether this approach is technically feasible for large-scale use.”
「本研究は、この手法が大規模に利用する場合に技術的に実現可能かどうかを調べることを目的としています。」 - “We must conduct a feasibility analysis before proceeding with human trials.”
「ヒト試験に進む前に、実行可能性の分析を行わなければなりません。」 - “It was concluded that the method is feasible for clinical application.”
「その方法は臨床応用において実行可能であると結論づけられました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- possible(可能な)
- 一般的に「可能」を指す語。日常の文脈でも多用される。
- 一般的に「可能」を指す語。日常の文脈でも多用される。
- viable(実行可能な)
- 「生き残れる」「うまく進める」など、成功への可能性を強調するニュアンス。
- 「生き残れる」「うまく進める」など、成功への可能性を強調するニュアンス。
- practical(実際的な/実用的な)
- 実際に行ううえで無理がない、現実的であるという側面を強調。
- 実際に行ううえで無理がない、現実的であるという側面を強調。
- workable(うまく機能する可能性がある)
- 実際に運用がうまくいく、という点に注意を向けるニュアンス。
反意語 (antonyms)
- impossible(不可能な)
- impractical(非現実的な)
- unworkable(実行不可能な)
- infeasible(実行不可能な)
これらの反意語は「それを実際に行うのは難しい」もしくは「全くできない」という意味合いを持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈfiː.zə.bəl/
- アメリカ英語・イギリス英語ともにアクセントは第一音節「fea(フィー)」にあります。
- “fea” の部分を「フィー」と長めに発音しがちですが、“i” の長音をはっきり出さないと /ˈfɪː.zə.bəl/ と聞こえてしまうことがあります。意識して /ˈfiː.zə.bəl/ と発音すると良いでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “feasable” や “feasable” と書いてしまうミスがよくありますが、正しくは “feasible” です。
- 同音異義語との混同: 音が似た単語はあまり多くはありませんが、「feasible」と「feast(祝宴)」などを混同しないように注意。
- 試験対策: TOEICや英検などで “feasibility study” 「実行可能性調査」のようなフレーズが出題されることがあります。
- 使う場面: 非常にフォーマルからややフォーマルまで、ビジネスや学術論文で出ることが多いです。日常会話でも使えますが、少し堅めの響きなので、相手との関係や文脈を見極めましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「feasible」=「fee + sable」 のように無理やり音を分けて覚えるよりも、ラテン語で「“facere”(作る)」が基になっていると押さえておくと「何かを実行できること」に結びつけやすいです。
- 「feasible」と「possible」の違いをイメージでまとめると、possible は「できるかどうか」で、feasible は「実際にやるのに十分現実的かどうか」というニュアンスです。
- 「feasibility study (実行可能性調査)」というビジネス用語もセットで覚えると、単語の意味や使い方が深く身に付きます。
以上が形容詞 “feasible” の詳細解説です。ビジネスや学術論文などフォーマルな文脈でよく見かける単語ですが、日常生活でも計画や可能性について議論するときに使える便利な語彙です。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
実行できる,可能性のある
意味(2)
もっともらしい,ありそうな