最終更新日:2025/02/25

〈U〉債務証書 / 社債権

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元となった辞書の項目

debenture

名詞

〈U〉債務証書 / 社債権

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その会社は新しいプロジェクトの資金を調達するために社債を発行した。

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解説

以下では、英単語 debenture をできるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

英語: debenture

日本語: 債券、社債(特に無担保社債を指すことが多い)

品詞: 名詞 (noun)

「debenture」は、企業などが資金を調達するために発行する債券のことで、特に無担保の社債を指すことが多いです。会社の資産を特定して担保にとっていないものが多いため、投資家は発行体(会社)の信用力に依存します。ビジネスや金融の文脈で使われるため、やや専門的な単語です。


  • 活用形: 一般的に可算名詞として扱われ、「a debenture」「debentures」という形で用いられます。

  • 他の品詞への派生: 動詞や形容詞としての派生形はなく、基本的に名詞として用いられます。

CEFRレベル: C1(上級)

金融・証券の文脈で使われる専門的な語彙であるため、上級学習者以上(C1)で扱われることが多いでしょう。


2. 語構成と詳細な意味


  • 語幹: 「debt(借金、負債)」や「debere(ラテン語で“負う、借りがある”)」との関連が見られます。

  • 接頭語・接尾語:


    • 「de-」はラテン語起源で「離れる、否定する、下へ」など多様な意味を持ちますが、直接的な「de-」接頭語と見なすより、もともと「debentur(彼らは負担する)」に由来している単語と理解するのが自然です。

    • 「-ure」は名詞を作る際に用いられるラテン語由来の名詞化の要素とも言えます。


関連構造


  • debtor (名詞): 債務者

  • debt (名詞): 借金、債務

  • indebted (形容詞): 借金を負っている、恩義を感じている

よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. Issue a debenture → 社債を発行する

  2. Hold a debenture → 社債を保有する

  3. Unsecured debenture → 無担保社債

  4. Debenture certificate → 社債証書

  5. Convertible debenture → 転換社債

  6. Debenture holder → 社債保有者

  7. Redeem a debenture → 社債を償還する

  8. Registered debenture → 記名式社債

  9. Debenture interest → 社債利息

  10. Debenture trust deed → 社債信託契約書


3. 語源とニュアンス


  • 語源: 「debenture」はラテン語の “debentur(彼らは負うべきである)” に由来します。

  • 歴史的な使用: 中世ヨーロッパで、債権証書や特許状など、権利を証明するための文書を指していました。時代を経て、企業が資金調達のために発行する「無担保社債」の意味合いが強くなりました。

  • ニュアンス・注意点:


    • 多くの場合、無担保であるため「リスクがやや高い」というイメージを伴う場合があります。

    • ビジネス文書や金融関連の会話、法的文書などややフォーマルな場面で使われます。



4. 文法的な特徴と構文


  • 可算名詞: “a debenture” や “debentures” として扱われます。

  • 使用シーン: 主に金融文書やビジネス英語で用いられるフォーマルな単語です。カジュアルな日常会話では、金融業界にいない限りほぼ使いません。

一般的な構文例


  • “(Company) issued debentures to raise capital.”

    (会社は資本を調達するために社債を発行した)

  • “Investors are keen to buy convertible debentures for potential equity conversion.”

    (投資家は転換社債を株式転換の可能性を期待して買いたがる)


5. 実例と例文

日常会話での例 (あまり一般的ではありませんが、学習のためのサンプル)


  1. “I heard your company issued debentures. Do you understand the terms?”

    「あなたの会社が社債を発行したと聞きました。条件を理解していますか?」


  2. “My friend was explaining what a debenture is, but I still find it confusing.”

    「友人が社債とは何か説明してくれたんだけど、まだ混乱してしまうよ。」


  3. “He invests in various debentures to diversify his portfolio.”

    「彼はポートフォリオを多様化するためにさまざまな社債に投資しています。」


ビジネスでの例


  1. “Our finance team recommended issuing unsecured debentures to raise capital.”

    「資本を調達するために、当社の財務チームは無担保社債の発行を推奨しました。」


  2. “The board approved the redemption of all outstanding debentures this quarter.”

    「取締役会は今四半期にすべての未償還社債を償還することを承認しました。」


  3. “Investors are attracted by debentures with a higher interest rate.”

    「投資家は高金利の社債に魅力を感じています。」


学術的・金融専門文脈での例


  1. “According to standard texts in corporate finance, debentures are often categorized as unsecured debt instruments.”

    「企業金融の標準教科書によると、社債は無担保債務商品として分類されることが多い。」


  2. “In the case of bankruptcy, holders of secured bonds are paid before debenture holders.”

    「破産の場合、担保付き債券の保有者は社債の保有者よりも先に支払いを受けます。」


  3. “Recent studies examine the impact of debenture covenants on corporate governance.”

    「最近の研究では、社債契約条項が企業統治に与える影響を調査しています。」



6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語:


    1. Bond (社債、債券):最も一般的な「債券」の総称。debenture も bond の一種。

    2. Note (手形、短期債):より短期の借入証書を指すことが多い。

    3. Loan (ローン):借入金、自動車ローンや住宅ローンなど含む幅広い概念。


  • 反意語 (厳密には対義語というより対照的な概念):


    • Equity (株式資本):社債などの「負債」とは対照的に、株式からの資金調達を指す。


使い方の違い


  • “Bond” と “debenture” はほぼ同じ場面で使われるが、特に “debenture” は「無担保社債」の意味合いが強い。

  • “Note” は比較的短期での資金調達文脈で使われることが多く、利率や償還期限も短め。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /dɪˈbɛntʃər/ (アメリカ英語), /dɪˈbɛntʃə/ (イギリス英語)

  • アクセント: 「be」に強勢があり、「-ture」の部分は軽く発音します。

  • アメリカ英語とイギリス英語の違い: アメリカ英語では末尾の “r” が明確に発音されますが、イギリス英語ではほとんど発音されないか、弱めになります。

  • よくある間違い: 「デベンチャー」などのカタカナ発音に引きずられて /deɪb- または /dɛv-/ としがちですが、正しくは /dɪˈbɛn-/ です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “debenture” のつづりが「de-ben-ture」となっており、「denture(義歯)」と混同しないよう注意。

  • 同音異義語との混同: “denture” (義歯) とスペルが似ているため間違えやすい。

  • ビジネス英語試験や資格試験での出題: 金融・経済分野の長文読解やビジネス英語のボキャブラリー問題で登場することがあります。

  • 用法の誤り: “debenture” はローンや一般的な借金全般を指すのではなく、主に社債のことを指す点に注意。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 語源イメージ: 「debere (借りがある)」から派生しているので、「借りがある証文」というイメージで覚えると良いでしょう。

  • スペルのコツ: “de + bent + ure” と分解して「借金(debt)と関係があるんだな」と覚える。

  • 学習テクニック: 「debenture = debt + instrument(負債を証券化したもの)」と考えると整理しやすいです。


以上が名詞 debenture の詳細な解説です。金融やビジネス分野でよく使われる、やや専門的な単語ですが、企業や経済の話題を理解する上では重要なキーワードとなります。ぜひ押さえておいてください。

意味のイメージ
debenture
意味(1)

社債券

ビジネス英単語(BSL) / 英訳 / 記述問題

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