【名/C】(軍隊・艦隊などの) 作戦行動 / 巧妙な手, 策略 / (高度な技術が必要な) 操縦, 操作 / 【動/他】〈軍隊・艦隊・兵など〉を動かす / を巧みに扱う / 【動/自】作戦行動を取る / 《...に対して》計略を用いる《for ...》
maneuver
【名/C】(軍隊・艦隊などの) 作戦行動 / 巧妙な手, 策略 / (高度な技術が必要な) 操縦, 操作 / 【動/他】〈軍隊・艦隊・兵など〉を動かす / を巧みに扱う / 【動/自】作戦行動を取る / 《...に対して》計略を用いる《for ...》
1. 基本情報と概要
単語: maneuver
品詞: 名詞 / 動詞
英語の意味:
1) (名) A carefully planned action intended to accomplish a specific goal, or a skilled movement or procedure.
2) (動) To move or handle something (or oneself) with skill and care, often to achieve a particular objective or position.日本語の意味:
1) (名) 作戦、策略、巧妙な操作や動き
2) (動) 巧みに動かす、操作する、うまく立ち回る
「maneuver」は、乗り物や軍隊をはじめ、物事をうまく操るイメージの単語です。日常会話でも「状況をうまく動かす・コントロールする」といったニュアンスで使われます。
活用形
- 名詞形: a maneuver (単数), maneuvers (複数)
- 動詞形: maneuver - maneuvers - maneuvering - maneuvered
他の品詞になる場合の例
- 形容詞: maneuverable(操作可能な、操縦しやすい)
- 名詞派生: maneuverability(操作性、操縦しやすさ)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 軍事的な文脈やビジネス戦略など、少し専門的な話題でも使いやすくなるレベル
- B2レベルになると、複雑な動きや意図を表す語彙として役立ちます。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 「maneuver」の語源には “manus” (ラテン語で「手」) + “operari” (「働く、動かす」) という要素が含まれますが、現代英語で直接的に接頭語・接尾語として分解するのはあまり一般的ではありません。
- イギリス英語では「manoeuvre」の綴りが一般的です(フランス語からの綴りに近い)。
関連性のある単語
- 「manoeuvre」(英): 綴り違い(ブリティッシュ・スペル)
よく使われるコロケーション(10個)
- military maneuver(軍事的な作戦)
- political maneuver(政治的策略)
- strategic maneuver(戦略的な動き)
- defensive maneuver(防御的な動き)
- business maneuver(ビジネス上の駆け引き)
- artful maneuver(巧みな操作 / 巧妙な策)
- negotiating maneuver(交渉上の駆け引き)
- to maneuver around obstacles(障害物を回避する / うまくかわす)
- to maneuver a vehicle(乗り物を操作する)
- to maneuver for position(有利な立場を得るために動く)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「manus」(手)+「operari」(働く)が元となり、フランス語の「manœuvrer」を経由して英語に入りました。元々は「手で動かす」というイメージがあり、そこから「(人・物を)巧みに操作する」「状況をうまく動かす」というニュアンスが生まれました。
使用時の注意点・ニュアンス
- 「maneuver」は、ややフォーマルな響きがあり、公的な文書やビジネスシーン、軍事・政治に関する場面で頻繁に使われます。
- カジュアルに使う場合は「move(動く)」や「handle(扱う)」などに置き換えることもできますが、ニュアンスがやや異なります。
- 「策略的に立ち回る」ようなニュアンスを含む場合、慎重に使うとよいでしょう。聞き手に「操作されている」印象を与えることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
名詞として
- 「maneuver」は可算名詞として使われます。
- 例: “The team executed an impressive maneuver.”
動詞として
- 他動詞 / 自動詞の両方で使われることがありますが、基本的には「(人や車・機器など)を巧みに操作する」場合に他動詞的に使います。
- 例: “She maneuvered the car into a tight parking space.” (他動詞)
- 例: “The car maneuvered through the narrow streets.” (自動詞に近い用法)
- 例: “She maneuvered the car into a tight parking space.” (他動詞)
よく見られる構文
- “to maneuver + 目的語 + 前置詞句”
- 例: “He maneuvered his way out of the argument.”
- 例: “He maneuvered his way out of the argument.”
- “to maneuver around/through + 場所”
- 例: “She carefully maneuvered around the debris.”
フォーマル / カジュアル
- フォーマル: ビジネス文書、学術的・軍事的文章など
- カジュアル: 日常生活で車や自転車の操作を説明するときなど
5. 実例と例文
日常会話での例 (3文)
- “Can you maneuver the stroller through this crowd?”
「この人混みの中、ベビーカーをうまく操作できる?」 - “I had to maneuver around the boxes in the hallway.”
「廊下の箱をよけて通らなきゃいけなかったよ。」 - “She made a quick maneuver to avoid hitting the curb.”
「彼女は縁石にぶつからないように素早く操作した。」
ビジネスでの例 (3文)
- “Their latest marketing maneuver helped increase sales.”
「彼らの最新のマーケティング策が売上を伸ばすのに役立った。」 - “We need to plan a careful maneuver to outdo our competitors.”
「競合他社を出し抜くには、慎重な作戦が必要だ。」 - “He skillfully maneuvered the conversation to focus on his proposal.”
「彼は会話を巧みに誘導して、自分の提案に焦点を当てさせた。」
学術的シーンでの例 (3文)
- “During the military exercise, each unit performed a complex maneuver.”
「軍事演習中、それぞれの部隊が複雑な作戦行動を実行した。」 - “Astronauts must learn how to maneuver spacecraft in zero gravity.”
「宇宙飛行士は無重力下で宇宙船を操作する方法を学ばなければならない。」 - “The study examines how dolphins maneuver in fast-moving currents.”
「この研究はイルカが速い海流の中をどう泳ぎ回るかを調査している。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- move(動く・移動する)
- 一般的に「動く」を表す単語。よりカジュアルで幅が広い。
- 一般的に「動く」を表す単語。よりカジュアルで幅が広い。
- maneuver(maneuver自身)
- 「巧みに動かす」「作戦的に動く」というニュアンス。
- 「巧みに動かす」「作戦的に動く」というニュアンス。
- manipulate(巧みに操る)
- 「人や物を手中に収めて操作する」イメージ。一部で「人を自分の都合のいいように操る」ネガティブな感じもある。
- 「人や物を手中に収めて操作する」イメージ。一部で「人を自分の都合のいいように操る」ネガティブな感じもある。
- steer(操縦する)
- 船や車などを「ハンドル操作」をして方向を変える。やや具体的。
- 船や車などを「ハンドル操作」をして方向を変える。やや具体的。
- navigate(航行する、誘導する)
- 船や飛行機などを「航行する・全体を導く」。比喩的に「状況を乗り切る」意味もある。
反意語
- stay still(じっとして動かない)
- 「maneuver」が「巧みに動かす」意味なので、その逆は「何もしない・動きをつけない」といったイメージ。
7. 発音とアクセントの特徴
- アメリカ英語 (AmE): /məˈnuːvər/
- イギリス英語 (BrE): /məˈnjuːvə/
アクセントは -nu- や -nju- の部分に置かれます。
- アメリカ英語では「マヌーヴァー」、イギリス英語では「マニューヴァ」に近い響きです。
- イギリス英語では綴りが “manoeuvre” となる場合が多いので、スペリングと発音の両方に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “maneuver” (米) と “manoeuvre” (英) の違い。試験や正式文書で混同しないように注意。
- 同音異義語との混同: 同音異義語は特になし。ただし「manure」(肥料)とはスペリングも意味も全く異なるので注意。
- 発音: アメリカ英語とイギリス英語でアクセントと発音が微妙に違うため、聞き取りの練習をしておくとよい。
- TOEIC・英検などの試験対策: ビジネスや軍事関連のリーディング・リスニングで出題されることがある。状況を巧みに動かすイメージを連想しやすいと記憶しやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「マニューバー」または「マヌーヴァー」と音で覚えると、スペルのイメージが湧きやすい。
- 「手(manus)で動かす(operari)」という語源から「状況を手中に収め動かす」とイメージすると、戦略や操作の意味を思い出しやすい。
- 車を狭いスペースに止める時の「車を巧みに操作する場面」を思い浮かべると、単語のニュアンスを実感できる。
以上が「maneuver」の詳細解説です。軍事やビジネスでの「作戦・戦略」、あるいは乗り物を「巧みに操縦する」ニュアンスを一つにまとめた幅広い単語として、うまく活用してください。
(軍隊・艦隊などの)機動作戦,作戦行動
《複数形で》大演習,機動演習
〈C〉巧妙な手,策略
〈軍隊・艦隊・兵など〉‘を'動かす
…‘を'巧みに扱う(処理する),さばく
〈軍隊・艦隊・兵が〉作戦行動を取る
(…に対して)計略を用いる,たくらむ《+for+名》