元となった辞書の項目
depart
解説
1. 基本情報と概要
単語: depart
品詞: 動詞 (Verb)
活用形:
- 現在形: depart / departs (三人称単数)
- 過去形: departed
- 過去分詞形: departed
- 現在分詞形: departing
英語での意味:
“to leave a place, especially to start a journey” (ある場所を離れる、特に旅を始める)
日本語での意味:
「出発する」「離れる」「旅立つ」のような意味合いを持ちます。列車や飛行機が出発するときや、人がどこかへ向かって旅立つときに使います。比較的フォーマルな響きがあり、文書やアナウンスなどでよく使われるイメージの単語です。
CEFRレベル: B2(中上級)
- このレベルは、ある程度複雑な文章や抽象的な話題にも対応できる英語力が必要です。
他の品詞になった例:
- 名詞: departure(出発、発車、離脱)
- 例: “The departure time is 10 a.m.”(出発時刻は午前10時です)
- 例: “The departure time is 10 a.m.”(出発時刻は午前10時です)
- 過去分詞/形容詞的用法: departed(死去した、故~)
- 例: “the departed souls”(亡くなった方々)
2. 語構成と詳細な意味
接頭語: “de-”
- 「下に」「離れて」「否定」を示すことが多く、この場合は「離れる」というニュアンスを強調。
語幹: “part”
- 「分ける」「分割する」の意味をもつラテン語に由来。英語の“part”や“partial”、“partition”などにも関連。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- depart from somewhere
- 和訳: (どこかを)出発する
- 和訳: (どこかを)出発する
- depart for somewhere
- 和訳: (どこかへ)向けて出発する
- 和訳: (どこかへ)向けて出発する
- depart at (time)
- 和訳: (何時)に出発する
- 和訳: (何時)に出発する
- depart this life
- 和訳: 世を去る(やや文語的・婉曲表現)
- 和訳: 世を去る(やや文語的・婉曲表現)
- scheduled to depart
- 和訳: 出発予定である
- 和訳: 出発予定である
- depart on business
- 和訳: 出張に出る
- 和訳: 出張に出る
- depart early
- 和訳: 早めに出発する
- 和訳: 早めに出発する
- depart late
- 和訳: 遅れて出発する
- 和訳: 遅れて出発する
- depart from the norm
- 和訳: 通常のやり方から離れる(慣用的に幅広く使われる)
- 和訳: 通常のやり方から離れる(慣用的に幅広く使われる)
- depart terminal gate
- 和訳: (空港などの)ゲートから出発する
- 和訳: (空港などの)ゲートから出発する
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “dēpartīre” (de-「離れる」+ partīre「分ける」) に由来し、「分かれて離れる」というニュアンスが根底にあります。英語でも中世期には「分割する」という意味合いもありましたが、現在では主に「出発する」という意味で使用されます。
ニュアンスや使用時の注意点:
- 「depart」は“leave”よりも少しフォーマルで、鉄道や飛行機のアナウンス、政府や公的機関からの情報などに使われることが多いです。
- 日常会話でも使えますが、「leave」の方が自然なことも多いです。文書やニュース、案内放送での使用が比較的高い頻度を占めます。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞 (intransitive verb): 対象に関わらず「出発する」「離れる」の意味で使われる。
- 例: “The train departs at 9 a.m.” (この場合、目的語を直接取らず、時刻や場所を補足的に付ける)
- 例: “The train departs at 9 a.m.” (この場合、目的語を直接取らず、時刻や場所を補足的に付ける)
- 前置詞 “from”を使って「〜から出発する」を表現できる。また “for”を使って「〜に向かって出発する」を示す。
使用シーン
- フォーマル/半フォーマル: “depart” は公共のアナウンスや公的文書でよく使われる。
- カジュアル/口語: 日常会話では “leave” や “take off” (飛行機の場合) の方が自然なことも多い。
イディオム等:
- “depart from the usual path/way” 「いつものやり方から逸脱する」
- “depart this life” 「(死んで)この世を去る」(文語的)
5. 実例と例文
A) 日常会話での例文 (3つ)
- “I’m going to depart from home at 8 a.m. to avoid rush hour.”
- (ラッシュアワーを避けるために、朝8時に家を出るつもりだよ。)
- (ラッシュアワーを避けるために、朝8時に家を出るつもりだよ。)
- “We should depart soon if we want to catch the first train.”
- (始発に乗りたければ、そろそろ出発したほうがいいよ。)
- (始発に乗りたければ、そろそろ出発したほうがいいよ。)
- “Let’s depart after breakfast, so we have enough energy for the trip.”
- (朝食後に出発しよう。旅に備えて十分なエネルギーをつけておきたいから。)
B) ビジネスでの例文 (3つ)
- “The sales team will depart for the convention on Thursday morning.”
- (営業チームは木曜の朝にその大会へ向けて出発します。)
- (営業チームは木曜の朝にその大会へ向けて出発します。)
- “Please check the flight details carefully before you depart.”
- (出発前にフライトの詳細をよく確認してください。)
- (出発前にフライトの詳細をよく確認してください。)
- “We plan to depart the office around 2 p.m. for our client visit.”
- (顧客訪問のため、午後2時ごろオフィスを出発する予定です。)
C) 学術的・フォーマルな文脈での例文 (3つ)
- “The research team will depart from the base camp to collect samples in the early morning.”
- (調査チームは早朝にベースキャンプを出発してサンプルを収集する予定です。)
- (調査チームは早朝にベースキャンプを出発してサンプルを収集する予定です。)
- “The study departs from the traditional methodology, employing an innovative approach.”
- (その研究は従来の方法論から離れ、革新的手法を採用している。)
- (その研究は従来の方法論から離れ、革新的手法を採用している。)
- “All participants are required to submit their paperwork before they depart the symposium.”
- (シンポジウムを離れる前に、全参加者は書類を提出する必要があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- leave(去る)
- もっとカジュアルで日常的。「depart」とほとんど同じ意味で使われるが、フォーマルさが異なる。
- もっとカジュアルで日常的。「depart」とほとんど同じ意味で使われるが、フォーマルさが異なる。
- exit(退出する)
- 場所から出るイメージが強く、より物理的なニュアンス。
- 場所から出るイメージが強く、より物理的なニュアンス。
- go away(どこかへ行く)
- 大まかに「立ち去る」「離れる」という意味。
- 大まかに「立ち去る」「離れる」という意味。
- set off(出発する)
- 旅の始まりを強調し、カジュアルにもよく使われる。
反意語 (Antonyms)
- arrive(到着する)
- 「depart」のまさに逆の動き。
- 「depart」のまさに逆の動き。
- come(来る)
- 自分の方へ「近づいてくる」動き。
- 自分の方へ「近づいてくる」動き。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /dɪˈpɑːrt/
- イギリス英語: /dɪˈpɑːt/
強勢(アクセント)の位置: “de-PART” のように第二音節「part」に強勢があります。
よくある混乱:
- “departed” の /dɪˈpɑːrtɪd/ (ディパーティッド) の最後の t と d の音がつながり発音しづらいことがある。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “depert” や “depard” などと誤記しないよう注意。
- 同音異義語との混同: “the departed” (死者、故人) という表現は文学的・文語表現で「亡くなった人々」を指す場合があるので意味を混同しないようにしましょう。
- TOEICや英検など試験での出題: 飛行機や旅行計画に関するパートで登場することが多い。「depart from ○○」「depart for ××」など前置詞の使い方に注意。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源で覚える: “de” + “part” → “離れる + 分かれる” で「出発する」とイメージしやすい。
- イメージ連想: 出発ゲートや鉄道の時刻表など、公的なシーンで「depart」を目にする機会は多い。実際の旅行や時刻表をイメージしながら覚えるとよい。
- 勉強テクニック: “depart from A” と “depart for B” の形で前置詞とセットで何度も口に出して練習する -> 自然に言えるようになる。
以上が、動詞 “depart” の詳細な解説です。フォーマルな場面や時刻表、会議や出張の予定などに関連付けて覚えると、使い方が定着しやすくなります。
意味のイメージ
意味(1)
(通常のことから)はずれる,変わる《+from+名》
意味(2)
《文》(…から)(遠くへ)立ち走る,出発する《+from+名》