元となった辞書の項目
turmoil
解説
1. 基本情報と概要
単語: turmoil
品詞: 名詞 (不可算名詞として扱われる場合が多い)
英語での意味: A state of great confusion, disorder, or uncertainty.
日本語での意味: 大きな混乱や混沌、あるいは不安定で落ち着かない状態を表す言葉です。
「周りがごちゃごちゃしている」「気持ちがぐちゃぐちゃで整理がつかない」などを表現するときに使われます。ややフォーマルな文脈や文章で使われることが多いですが、日常会話でも感情的な混乱を表すときに使うことがあります。
- 活用形:
- 「turmoil」は不可算名詞なので、基本的に形は変わりません。
- 「turmoil」は不可算名詞なので、基本的に形は変わりません。
- 他の品詞例:
- 「turmoil」は名詞のみで使われることがほとんどで、形容詞や動詞形は一般的に存在しません。
CEFR レベル: B2(中上級)
B2レベル(中上級)とは、ある程度自然な英語を理解・使用でき、複雑な情報や抽象的な話題に対応ができるレベルです。ニュースやインタビューなどで複雑な状況を説明するときにも多用されます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 特に明確な接頭語・接尾語はなく、
turmoil
全体で「混乱」という意味を持った単語です。 - 接頭語 (prefix) や接尾語 (suffix) が付いて変形するパターンはありません。
派生語・類縁語:
- 直接的な動詞形や形容詞形はありませんが、同じように「混乱・混沌」を表す関連単語に
chaos,
disarray,
tumult
などがあります。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個):
- political turmoil(政治的混乱)
- economic turmoil(経済的混乱)
- social turmoil(社会的混乱)
- emotional turmoil(感情的混乱)
- in turmoil(混乱の状態にある)
- throw something into turmoil(~を混乱に陥れる)
- a period of turmoil(混乱期)
- turmoil and uncertainty(混乱と不確実性)
- turmoil within the organization(組織内の混乱)
- domestic turmoil(国内の混乱)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「turmoil」の正確な語源には諸説ありますが、16世紀頃に現れた英単語で、古い英語や中英語の「混乱・動揺」を意味する言葉から派生したとされています。はっきりした語源は不明と言われることが多いです。
ニュアンスや使用時の注意点:
- 「巨大な混乱」や「騒乱」というニュアンスがあり、感情的あるいは社会的な混乱についても幅広く使えます。
- 日常会話で使うときは、ややフォーマルか強いインパクトのある表現になるため、深刻な状況・気持ちの動揺を表す際に適しています。
- 文章・ニュース・報道などでもよく用いられ、深刻度の高い混乱や不安定な状況を説明するときに適しています。
4. 文法的な特徴と構文
- 「turmoil」は主に不可算名詞として使われます(例: The country is in turmoil.)。
- 数えられない概念としての混乱を指すため、「a turmoil」とすることは一般的ではありません。
- カジュアルとフォーマルの差:
- フォーマル寄りの文脈やビジネス、ニュース、報告書等で比較的よく見られます。
- 口語でも「everything was in turmoil」というように使用可能です。
- フォーマル寄りの文脈やビジネス、ニュース、報告書等で比較的よく見られます。
例:一般的な構文
- be in turmoil (〜が混乱状態にある)
- throw/ plunge (something) into turmoil (〜を混乱に陥れる)
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- “My mind was in turmoil after I received the unexpected news.”
(思いがけない知らせを受けてから、頭の中がごちゃごちゃでした。) - “The family went through a lot of turmoil during that difficult time.”
(あの困難な時期に、家族は多くの混乱を経験しました。) - “I felt emotional turmoil when I had to choose between my career and my personal life.”
(仕事と私生活のどちらを優先するか迷って、感情的にとても乱れました。)
(B) ビジネスでの例文
- “The sudden resignation of the CEO threw the entire company into turmoil.”
(CEOの突然の辞任は、会社全体を混乱に陥れました。) - “Our financial situation is in turmoil due to the market crash.”
(市場の暴落により、当社の財務状況は混乱状態にあります。) - “The board meeting ended in turmoil, with directors unable to reach an agreement.”
(取締役会は結論に至らず混乱状態のまま終わりました。)
(C) 学術的・専門的文脈での例文
- “Historically, periods of social turmoil often coincide with rapid political change.”
(歴史的に見て、社会的混乱の時期は急激な政治変革と同時期に起こることが多いです。) - “Economic turmoil can lead to long-term shifts in consumer behavior.”
(経済的混乱は、消費者行動の長期的な変化を引き起こす可能性があります。) - “The research explores how internal turmoil affects corporate decision-making processes.”
(その研究は、組織内部の混乱が企業の意思決定プロセスにどのような影響を与えるかを探究しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- chaos(混沌)
- より無秩序・収集のつかない状態を表す。「turmoil」も混乱だが、混沌状態(完全に秩序がない)のニュアンスを表すときは「chaos」のほうが強い。
- upheaval(激変・大変動)
- 社会体制や大きな変化が起きる時期の「激動」を表す。「turmoil」は、主観的な混乱にも使えるが、「upheaval」は事象としての大変動にフォーカスする。
- tumult(騒動)
- 群衆や大きな物音、物理的な騒がしさを含意することが多い。「turmoil」はより精神的・状況的混乱も広くカバーする。
- disorder(無秩序)
- 秩序立っていない状態を指す。「turmoil」は感情面や社会的な動揺も幅広く含む。
- disarray(混乱)
- 物事が混乱し、整理されていない状態。「turmoil」はより包括的・大きな規模の混乱を示す場合にも使われる。
反意語 (Antonyms)
- order(秩序)
- harmony(調和)
- peace(平穏)
これらは「周囲が落ち着いている、安定している」状態を表し、「turmoil」の「混乱」とは対極をなす概念です。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /ˈtɜːr.mɔɪl/ (イギリス英語), /ˈtɝː.mɔɪl/ (アメリカ英語)
- アクセント位置: 最初の音節「tur-」に強勢があります。
- 発音の違い:
- イギリス英語では /ɜː/ とやや長めのアで発音されます。
- アメリカ英語では /ɝː/ とアー(r音を含む)の音になります。
- イギリス英語では /ɜː/ とやや長めのアで発音されます。
- よくある間違い:
- 「-moil」の部分を「モイル」ではなく「モイ(mɔɪ)」と発音する必要があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「turmoil」のつづりを
tormoil
やturmoile
と誤記することがあるので注意しましょう。 - 同音異義語との混同: 明確な同音異義語はありませんが、
tumor
(腫瘍) などとスペルが似ているため気をつけましょう。 - 試験対策:
- TOEICや英検などでは、ビジネスにおける混乱や危機管理のテーマで出題される可能性があります。
- ニュース記事を読むとき、社会問題や経済危機などの文脈で頻出する単語です。
- TOEICや英検などでは、ビジネスにおける混乱や危機管理のテーマで出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: 「頭の中が沸騰しそう」というように、「turmoil」を「tur」(ター)+「moil」(モイル) に分けると、「ターモイル→ターン + ボイル(沸騰)」となんとなく連想し、“沸騰するような混乱” と覚えやすいかもしれません。
- 勉強テクニック:
- 「in turmoil」というフレーズを丸ごと覚え、ニュース記事や英字新聞などで同じ表現に目を向けると、記憶に定着しやすいでしょう。
- 「in turmoil」というフレーズを丸ごと覚え、ニュース記事や英字新聞などで同じ表現に目を向けると、記憶に定着しやすいでしょう。
- 覚える音のポイント:
- tur /ˈtɜːr/ と moil /mɔɪl/ に分けて練習し、アクセントを最初の音節に置くことを意識。
- tur /ˈtɜːr/ と moil /mɔɪl/ に分けて練習し、アクセントを最初の音節に置くことを意識。
「turmoil」は、ニュースなどでもよく見かけるややフォーマルな「混乱」の意味を表す重要な単語です。状況や気持ちが「乱れて収拾つかない」イメージを持つと覚えやすいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
騒ぎ,混乱,動揺