scrap
「scrap」の詳細解説
1. 基本情報と概要
単語: scrap
品詞: 名詞 / 動詞 / 形容詞(「scrappy」の形で使われることもある)
意味(英語)
- (名詞) a small piece or amount, usually of something that is no longer needed.
- (動詞) to discard or remove; to decide not to continue with something.
- (名詞・口語表現) a fight or a small argument.
意味(日本語)
(名詞) 小さな断片、または使い道がなくなったものの小片
- 例えば「紙切れ (scrap paper)」や「食べ残し (food scraps)」などを指します。
- 「ちょっとした余り物」「あまり必要のない小さな部分」といったニュアンスで使われます。
- 例えば「紙切れ (scrap paper)」や「食べ残し (food scraps)」などを指します。
(動詞) 破棄する・廃止する
- 何か計画を「取りやめにする」「捨て去る」という意味です。
- 「そのアイデアをやめる」などの場面でよく使われます。
- 何か計画を「取りやめにする」「捨て去る」という意味です。
(名詞・口語) けんか、小競り合い
- 口語で「ちょっとしたけんか、殴り合い」を意味する場合があります。
活用形
- 名詞: scrap → 複数形: scraps
- 動詞: scrap → scrapped (過去形・過去分詞)、scrapping (進行形)
他の品詞形(例)
- 形容詞: scrappy (けんかっ早い、負けん気の強い)
CEFRレベル目安
B2: 中上級
- 日常会話だけでなく幅広いシーンで使われ、微妙なニュアンス(捨てる、残り物、口論など)を使いこなす必要があるため、中上級(B2)レベルと考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
「scrap」は接頭語や接尾語を特に含まず、語幹そのものが「scrap」です。
類縁語としては
- scrappy (形容詞: 元気があって闘争心のある)
- scrapbook (名詞: 切り抜き帳)
- scrapheap (名詞: 廃棄物の山、スクラップ置き場)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- scrap paper → (メモなどに使う) 紙切れ
- food scraps → 食べ残し
- scrap metal → スクラップ用金属
- scrap yard → スクラップ置き場
- scrap the plan → 計画を破棄する
- scrap an idea → アイデアを取りやめる
- scrap together → (必要なものを) かき集める
- scrap of evidence → わずかな証拠
- scrap of information → ほんのわずかな情報
- get into a scrap → 小競り合いを起こす / 喧嘩になる
3. 語源とニュアンス
「scrap」は、中英語(中期英語)「scrappe」あたりに由来するとされ、小さな破片や切れ端を表す言葉として発展してきました。
もともと「余り物」や「切れ端」というイメージがあり、「大した量ではないけれど、切り落とされた部分」「端っこ」などのニュアンスがあります。
- 使用時の注意点:
- 動詞で「廃止する、廃棄する」の意味で使う場合は、カジュアルな場面でもビジネス上でもよく使われますが、「計画を捨てる」「プロジェクトをやめる」といったやや強い決断を表します。
- 名詞の「fight (喧嘩)」の意味で使うのは口語的で、カジュアルな表現です。
- 動詞で「廃止する、廃棄する」の意味で使う場合は、カジュアルな場面でもビジネス上でもよく使われますが、「計画を捨てる」「プロジェクトをやめる」といったやや強い決断を表します。
4. 文法的な特徴と構文
名詞 (countable/可算名詞)
- 一片、一つのけんかなど「数えられるもの」として扱えます。
- 「a scrap of paper」などのように数えられます。
- 一片、一つのけんかなど「数えられるもの」として扱えます。
動詞 (他動詞)
- 目的語を取って「~を破棄する」と言えます。
- 例: “They decided to scrap the old regulations.” (古い規則を廃止することに決めた)
- 目的語を取って「~を破棄する」と言えます。
一般的な構文・よくある表現
- “scrap + 名詞” → 破棄する、廃止する
- 例: “The project was scrapped due to budget cuts.”
- 例: “The project was scrapped due to budget cuts.”
- “get into a scrap (with someone)” → (誰かと) 口論や小競り合いをする
- “not a scrap of ~” → (~が皆無、全くない)
- 例: “There isn’t a scrap of truth in that rumor.”
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
“Could you pass me a scrap of paper? I need to jot down a note.”
(紙切れをちょっと渡してくれる?メモを書く必要があるの。)“I’m just going to throw these food scraps in the compost bin.”
(この食べ残しはコンポストに捨ててくるね。)“They got into a scrap over something silly yesterday.”
(昨日、彼らはくだらないことでけんかしたんだ。)
ビジネスシーン (フォーマル/ややカジュアル)
“We decided to scrap the outdated policy to improve efficiency.”
(効率を高めるために、古い方針を廃止することにしました。)“The board has elected to scrap the current plan and adopt a new approach.”
(取締役会は現在の計画を破棄し、新しいアプローチを採用することを決定しました。)“Please collect all scrap materials and store them in the designated area.”
(すべての廃材を回収して、指定された場所に保管してください。)
学術的な/フォーマル
“Researchers found only a scrap of evidence to support the hypothesis.”
(研究者たちは仮説を裏付ける証拠をほんの少ししか見つけられなかった。)“The textbook was scrapped when the new curriculum was introduced.”
(新しいカリキュラムが導入されたとき、その教科書は使用停止になった。)“A debate broke out at the conference, leading to a minor scrap among the speakers.”
(会議で議論が白熱し、登壇者たちの間でちょっとした口論が起こった。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- fragment (断片)
- より一般的に「破片」を指し、物理的な破片中心。
- より一般的に「破片」を指し、物理的な破片中心。
- piece (一片)
- とても広い意味での「一片」。特定の言及がない場合に使いやすい。
- とても広い意味での「一片」。特定の言及がない場合に使いやすい。
- leftover (残り物)
- 主に食べ物の残りに対して用いられる。
- 主に食べ物の残りに対して用いられる。
- discard (捨てる) [動詞]
- scrap (動詞) と同じく「廃棄する」ですが、よりフォーマル色がある。
- scrap (動詞) と同じく「廃棄する」ですが、よりフォーマル色がある。
- dispose of (処分する) [句動詞]
- scrap の動詞的ニュアンスに近いが、公式文書やフォーマルな場面で使われる。
反意語 (Antonyms)
- whole (全部、全体)
- retain (保持する) [動詞での反意]
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /skræp/ (米・英ともにほぼ同じ)
- アクセント: 1音節の語なので、特にアクセント位置が変わりません。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな違いはないですが、アメリカ英語では /æ/ がややはっきり発音される傾向があります。
- よくある間違い: “scrap” と “scrape” (/skreɪp/) を混同する人が多いので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: scrap と scrape(eの有無)。後者は「こすり取る、擦り傷をつける」といった全く異なる意味です。
- 同音異義語とはあまりありません が、scraps (複数形) の “s” を忘れがちな学習者もいるかもしれません。
- 試験対策: TOEICや英検でも、「計画を捨てる」というビジネス文脈で出題される可能性があります。文中に “scrap the plan” などが出たら、「(計画を)廃止する」という意味をしっかり押さえましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「スクラップブック (scrapbook)」を思い出すと、自分が捨てないでとっておきたい「切れ端」を貼るイメージで覚えやすいです。
- 動詞の“scrap”は「まるごと廃棄」のニュアンスがある、という覚え方で意味のギャップを楽しむと記憶に残りやすいかもしれません。
- “scrap”と“scrape”を混同しないように、「e」の有無を意識して使い分けましょう。
- スペルが 短くて「s-c-r-a-p」とまとまっているため、まとめて口に出して練習すると身につきやすいです。
以上が「scrap」の詳細解説です。日常のちょっとした「切れ端」からビジネスでの「計画廃止」に至るまで、さまざまな意味と使い方を押さえておきましょう。
《くだけて》(突然のちょっとした)いさかい,けんか
けんかする
~を解体する、~をスクラップにする