lean
以下では、形容詞 “lean” をできるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: lean
品詞: 形容詞 (形容詞以外にも動詞や名詞の用法があります)
意味(英語): thin, having little fat, or not having enough of something
意味(日本語): 「ほっそりした、脂肪が少ない」、「(資源や備品が)乏しい」「無駄のない」などのニュアンス
日常的には、「(身体が)脂肪分が少なく引き締まっている様子」を表すほか、「(会社や組織が)無駄がなく効率的である」という比喩的な表現としてもよく使われます。
- 例文などでは、「He has a lean physique.(彼は引き締まった体つきをしている)」や「a lean business strategy(無駄のない事業戦略)」のように用いられます。
活用形(形容詞の場合):
- 原級: lean
- 比較級: leaner
- 最上級: leanest
他の品詞の例:
- 動詞 (to lean): 「寄りかかる」「傾く」「(意見・思想などに)傾く」
- 例: “She leaned against the wall.” (彼女は壁にもたれかかった)
- 例: “She leaned against the wall.” (彼女は壁にもたれかかった)
- 名詞: 「やせた肉(脂肪分の少ない部位)を指す場合など」
- 例: “This cut of meat is all lean.” (この肉は脂肪がほとんどない部位だ)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- “lean” は日常生活でも使われますが、形容詞としての意味やビジネスでの使われ方、動詞の使い分けなど多義的なので、中級から上級学習者向けです。
2. 語構成と詳細な意味
“lean” は短い単語で、見た目通り特別な接頭語・接尾語を含みません。今回は以下のようにまとめます。
- 語幹: 「lean」…“thin” や “slender” の意味(古英語・ゲルマン祖語から派生)。
- 接頭語・接尾語: 特に目立ったものはなし
派生語や関連表現
- leanly (副詞)
- 「ほっそりと」「効率的に」
- 「ほっそりと」「効率的に」
- leanness (名詞)
- 「やせていること」「無駄がない状態」
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- lean body(引き締まった体)
- lean muscle(無駄のない筋肉)
- lean meat(脂肪分の少ない肉)
- lean figure(引き締まった体格)
- lean times(不作の時期、苦しい時期)
- lean and mean(無駄がなく精鋭なさま)
- lean company(無駄を省き効率化した会社)
- lean management(無駄やコストを削減する経営手法)
- lean production(無駄なく効率的な生産方式)
- lean approach(シンプル&効率を重視したアプローチ)
3. 語源とニュアンス
- “lean” は古英語の “hlǣne” に遡るとされ、もともと「やせた」「脂肪が少ない」という意味を持ちます。ゲルマン祖語を起源とする言葉です。
- 歴史的には主に体格を表す言葉として使われてきましたが、現代では「無駄をそぎ落とした」「資源が限られている」といった状態にも用いられるようになっています。
使用上のニュアンス・注意点
- 「引き締まっている」や「無駄がない」のような肯定的なニュアンスで使われます。
- 一方で “lean times” のように「余裕がない」「手が足りない」といった否定的なニュアンスを含む場合もあります。
- ビジネスシーンでは「コスト削減」や「効率化」をポジティブに捉えるイメージが強いです。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞 (lean)
- 主に名詞を修飾して「やせている」「無駄のない」という意味を付与する。
- 例: “a lean man,” “a lean operation,” “lean months”
- 主に名詞を修飾して「やせている」「無駄のない」という意味を付与する。
動詞 (to lean)
- 自動詞: “He leaned to the right.”(かたむいた、寄りかかった)
- 他動詞: 文脈により “lean something against 〜” の形もある (“He leaned the ladder against the wall.”)
- 自動詞: “He leaned to the right.”(かたむいた、寄りかかった)
名詞 (lean)
- 肉の「赤身部分」のことを指す。
- 可算・不可算は文脈により異なるが、食材を指す場合は不可算名詞として扱えることが多い。
- 肉の「赤身部分」のことを指す。
使用シーン
- カジュアル: 人の体格を形容する場合(He is lean and athletic.)
- ビジネスやフォーマル: 組織やプロセスが「無駄がない」「効率的だ」という表現
5. 実例と例文
日常会話(3例)
“You look so lean after your workout routine!”
(運動習慣のおかげで、ずいぶん引き締まって見えるよ!)“Try to buy lean meat if you want a healthier diet.”
(もっと健康的な食事にしたいなら、脂肪分の少ない肉を買ってみて。)“I’ve been feeling sluggish; I should get lean and fit.”
(最近体がだるくてね。もっと引き締まった体にしたいよ。)
ビジネス(3例)
“Our company adopted a lean management style to cut unnecessary costs.”
(わが社は無駄なコストを削減するため、リーン・マネジメント方式を導入した。)“The team is quite lean, but everyone is highly skilled.”
(チームはかなり少人数ですが、全員高度なスキルを持っています。)“We aim for a lean production system to improve efficiency.”
(効率改善のために無駄のない生産システムを目指しています。)
学術的な文脈(3例)
“This study focuses on lean manufacturing methodologies in the automotive industry.”
(この研究は自動車産業におけるリーン生産方式の手法に焦点を当てています。)“A lean approach can maximize resource utilization in healthcare systems.”
(ヘルスケアシステムにおいて、無駄を省いたアプローチは資源の最大活用につながります。)“Protein intake is crucial for developing lean body mass.”
(タンパク質の摂取は、脂肪の少ない体重(筋肉量)の増加にとって重要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- slim(ほっそりした)
- “lean” とほぼ同義だが、「スリム」は外見的な「細さ」にフォーカスしやすい。
- “lean” とほぼ同義だが、「スリム」は外見的な「細さ」にフォーカスしやすい。
- trim(小ぎれいに引き締まった)
- 運動で程よく引き締まった印象。
- 運動で程よく引き締まった印象。
- slender(しなやかな細さ)
- 体のラインがしなやかであるイメージ。
- 体のラインがしなやかであるイメージ。
反意語(Antonyms)
- fat(太った)
- 直接的な対比として、「脂肪分が多い」といったニュアンス。
- 直接的な対比として、「脂肪分が多い」といったニュアンス。
- bulky(かさばる、大きい)
- “lean” が無駄のないイメージなのに対し、やや「かさばる」印象。
- “lean” が無駄のないイメージなのに対し、やや「かさばる」印象。
- inefficient(非効率的な)
- ビジネスや組織論での対比で使われる。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /liːn/
- イギリス英語: /liːn/
- アメリカ英語: /liːn/
- アクセント: 第1音節(“lean” のみなので、冒頭の /liːn/ に強勢がある)
- よくある発音の間違い: “line” (/laɪn/) と混同して発音すること。「イー」の音をしっかりと長く伸ばして /liːn/ と発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- “lean” と “lien” (留置権) を混同しないように注意。
- “lean” と “lien” (留置権) を混同しないように注意。
- 同音異義語: “lean (寄りかかる)” と形容詞の “lean (やせた)” は綴りが同じだが意味が異なるので、文脈で判断する。
- 試験対策:
- TOEICや英検では、ビジネス文脈で “lean management” や “lean production” の形容詞的用法が出題されることがある。
- また、体格を表す基本的な形容詞の一つとしても問われる可能性あり。
- TOEICや英検では、ビジネス文脈で “lean management” や “lean production” の形容詞的用法が出題されることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “lean” は「イー」という長い母音の響きが特徴。→「リーン」とはっきり伸ばして発音すると、痩せてスラッとした印象と結びつきやすい。
- 「ムダを省く=引き締まる」という、組織やプロセスにも応用できるイメージを持って覚えると、多義性を一度に理解しやすくなります。
- “lean” → “lean body,” “lean management” と、身体にも組織にも「余分がない」という共通イメージで覚えると記憶に残りやすいです。
以上が形容詞 “lean” の詳細解説です。体格(細身・筋肉質)を表す際にも、ビジネスや学術的にも頻出する便利な単語なので、ニュアンスをしっかり押さえておきましょう。
(人・動物が)やせた,肉の落ちた
乏しい,貧弱な(poor, scanty);(土地などが)やせた
(肉などが)脂肪が少ない
脂肪のない肉,赤身(lean meat)