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might
解説
1. 基本情報と概要
単語: might
品詞: 助動詞 (modal verb)、名詞 (ただし古風または特定の文脈での使用)
意味
- 英語: As a modal verb, “might” indicates a possibility or a suggestion that is less certain than “may.” As a noun (archaic or literary), “might” refers to power or strength.
- 日本語: 助動詞としては「〜かもしれない」「〜してもよい」(ただし“may”よりも控えめな可能性や許可)という意味です。名詞としては「力」「権力」といったニュアンスで使われることがあります。
「might」は「〜かもしれない」という可能性を表すときに使います。 “may” よりも可能性が低い、または控えめな話し方をしたいときに使われる印象です。また、古い表現や文学的な表現では名詞として「力」や「権力」を指すこともあります。
活用形
- 現在形(助動詞): might
- 過去形(助動詞): ※ “might” は既に過去形の形を持ちますが、現代では単なる「控えめなニュアンスの助動詞」として使われることがほとんどです。
- 三人称単数形、過去分詞などはありません(助動詞のため)。
他の品詞形
- 名詞: might(「力」「権力」などを指す)
例: “the might of the army”(その軍隊の力)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- A1(超初心者)だと習得はまだ難しいかもしれません。
- A2(初級)を過ぎて日常会話を広げる段階で使い始めます。
- B1(中級)では確実に学んでおきたい助動詞です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “might” はもともと “may” の過去形形態ですが、現代英語では時制を表すというより控えめさのニュアンスを表す助動詞として用いられています。
- 接頭語や接尾語は特にありません。
他の単語との関連性
- may: 可能性や許可を表す他の助動詞。
- mightiness (名詞): “might” の派生形で「強大さ」「強力さ」を意味するやや文語的な表現。
よく使われるコロケーション/関連フレーズ 10選
- might happen → (何かが)起こるかもしれない
- might be → 〜であるかもしれない
- might not be → 〜ではないかもしれない
- you might want to → 〜したほうがいいかもしれない(提案)
- it might seem → 〜に見えるかもしれない
- might as well → 〜したほうがましだ(あまり気が進まないが)
- for all we know, it might → 私たちにわかっている限りでは、〜かもしれない
- might have (過去分詞) → 〜だったかもしれない(過去の可能性)
- might well → 十分に〜する可能性がある
- with all one’s might (名詞用法) → 全力を尽くして
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “meaht” (力/権力) や “miht” から派生し、もとは「力」を意味する単語でした。
- 助動詞としては “may” の過去形に由来しますが、現代では可能性のニュアンスを示す助動詞として定着し、必ずしも過去を表しません。
使用時のニュアンス
- “may” よりも可能性が低いか、またはより丁寧・控えめな響きを与えます。
- 名詞としてはやや古い表現ですが、文学やフォーマルな文脈で「権力」「力」を示す場合に使用されることがあります。
使用場面・注意点
- 会話で丁寧に提案したいとき (“You might want to see a doctor.”)
- フォーマルな文脈でも良く使われますが、口語でも十分頻繁に登場します。
- 名詞としてはやや文語的で、現代の日常会話ではほとんど使われません。
4. 文法的な特徴と構文
助動詞としての使い方
- 後ろに動詞の原形が続く:
例) “I might go.” / “He might come.” - 否定形: “might not (mightn’t)”
例) “He might not come.”
- 後ろに動詞の原形が続く:
過去の可能性を表す
- “might have + 過去分詞”
例) “He might have finished the report yesterday.”
- “might have + 過去分詞”
慣用構文
- “might as well + 動詞原形” → 「〜する方がいいかもしれない」
例) “We might as well leave now since it’s getting late.”
- “might as well + 動詞原形” → 「〜する方がいいかもしれない」
名詞としての使い方
- 不可算名詞扱い(力・権力という抽象概念)
例) “He exercised his might to make reforms.”
- 不可算名詞扱い(力・権力という抽象概念)
基本的に助動詞“might”は後ろに to を付けず、動詞の原形を伴う形で用いられます。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I might go out tonight if I feel better.”
(体調が良くなったら、今夜は外出するかもしれない。) - “You might want to bring a jacket; it could get chilly.”
(ジャケットを持って行ったほうがいいかも。寒くなるかもしれないよ。) - “He might not come to the party because he’s feeling tired.”
(彼は疲れているから、パーティーに来ないかもしれないよ。)
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
- “We might need to revise our marketing strategy for the next quarter.”
(次の四半期に向けて、マーケティング戦略を修正する必要があるかもしれません。) - “There might be a delay in the shipment due to weather conditions.”
(天候の影響で出荷が遅れる可能性があります。) - “You might want to consider hiring more staff for the busy season.”
(繁忙期に向けて、スタッフを増やすことを検討するといいかもしれません。)
学術的・フォーマルな文脈での例文 (3つ)
- “The results might indicate a correlation between these variables.”
(これらの変数の間に相関関係がある可能性を示唆しているかもしれません。) - “It might be necessary to conduct further experiments to verify the hypothesis.”
(仮説を検証するために、追加実験が必要になるかもしれません。) - “This approach might shed new light on the phenomenon in question.”
(このアプローチは、問題となっている現象に新たな光を当てるかもしれません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- may (〜かもしれない)
- 「might」より若干可能性が高い、またはニュアンスが弱い。
- 「might」より若干可能性が高い、またはニュアンスが弱い。
- could (〜かもしれない)
- 「能力」や「可能性」の側面が強い。「might」と似た語感だが、ややニュートラルな響き。
- 「能力」や「可能性」の側面が強い。「might」と似た語感だが、ややニュートラルな響き。
- possibly (もしかすると)
- 副詞。可能性を表すが、助動詞ではないので文中の位置や役割が異なる。
- 副詞。可能性を表すが、助動詞ではないので文中の位置や役割が異なる。
反意語
- 助動詞の「反意語」としては明確に挙げにくいですが、意味上逆の強い確信を表す “must” や “have to” が対照的な存在になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /maɪt/
- 音節: 1音節
- アクセント: “might” のほぼ全体にアクセントが置かれ、特に他に強調語がない限りは /maɪt/ の “maɪ” の部分がやや強めに発音されます。
- アメリカ英語・イギリス英語の違い: 両方とも /maɪt/ と発音します。ほとんど差はありません。
- よくある発音ミス: “mite” (ダニ) と同音(スペルが違う)ですが、意味が全く異なるのでスペルだけ注意です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “may” と “might” の混同
- “might” の方がより控えめまたは可能性が低いとされることが多いため、微妙なニュアンスの違いを掴んでおくと便利です。
- “might” の方がより控えめまたは可能性が低いとされることが多いため、微妙なニュアンスの違いを掴んでおくと便利です。
- スペルミス
- “mite” (ダニ) とスペリングを間違えないように。
- “mite” (ダニ) とスペリングを間違えないように。
- 過去形と勘違い
- “might” はもともと “may” の過去形ですが、現代では過去時制とは限らないのがポイントです。
- “might” はもともと “may” の過去形ですが、現代では過去時制とは限らないのがポイントです。
- TOEIC・英検などの試験対策
- 選択肢の中で “might” が出てきたら、より控えめな可能性を表す選択肢かを確認すると良いでしょう。
- “might have + p.p.” で過去の推量を表す用法もよく狙われます。
- 選択肢の中で “might” が出てきたら、より控えめな可能性を表す選択肢かを確認すると良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “may” から少しだけ遠ざかったニュアンス → “may” の中に “i” (アイ) が入って「自分が思うに」でも、 “might” は 距離を取りもっと控えめ、というイメージを作ると区別しやすいかもしれません。
- スペルは “night” (夜) や “light” (光) と同じ -ight を使った形 → “ma” + “ight” と分けてリズムで覚えてもよいでしょう。
- 口に出すときに “maɪt” と一気に言うと覚えやすいです。
以上が “might” の詳細解説です。可能性や控えめな提案をするときに便利なので、ぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《かたく》(…の)巨大な力,強い影響力《+of+名》
意味(2)
体力,腕力;(一般に物事をする)能力
意味(3)
《with one's ~》全力を尽くして, 力をふりしぼって