元となった辞書の項目
joint
解説
1. 基本情報と概要
単語: joint
品詞: 形容詞 (※他に名詞などの用法もあります)
意味(英語): shared, held or done together by two or more people or groups.
意味(日本語): 「共同の」「共通の」「連帯の」。何かを複数の人や組織が一緒に行う、または共有しているというニュアンスです。「共同作業」「共同声明」のように、ひとつのものを複数の主体が共有・協力している状態を表します。
- こういう場面で使われる: 企業同士が協力するときの「共同事業 (joint venture)」や、複数の国が協力して発表する「共同声明 (joint statement)」など。
- ニュアンス: 一種の「結びつき」「共有意識」がある場合に使います。
活用形
形容詞なので、時制に応じた変化はありませんが、比較級・最上級は使うことがほとんどありません。より長い表現で “more joint” “most joint” とすることは理屈上は可能ですが、通常は使いません。
他の品詞になった時の例
- 名詞: a joint(関節、接合部、またはくだけた言い方で「店・場所」を指すこともあります)
- 動詞: join(他のものと合わさる、つなげる)
- 副詞: jointly(共同で)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
- B2(中上級): 専門的な文脈や一定のビジネス文書などで用いられる単語。少し上のレベルですが、日常の中でも組織間の協力や、複数人での仕事について話す際などに用いられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- joint は、ラテン語や古フランス語の “junctio(結合、接合)” に由来する “joint” が英語に取り入れられた形。接頭語・接尾語が明確につく構成ではありませんが、同じ語源を持つ単語に “junction” や “join” などがあります。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- joint venture(共同事業)
- joint statement(共同声明)
- joint effort(共同努力)
- joint account(共同口座)
- joint operation(共同作戦)
- joint ownership(共有財産)
- joint custody(共同親権)
- joint resolution(共同決議)
- joint committee(合同委員会)
- joint session(合同会議)
3. 語源とニュアンス
語源
- “joint” は、ラテン語 “jungere(結びつける)” を語源とする単語群と関連があります。フランス語を経由して中英語に入り、元々は「接合部分」や「関節」といった意味が中心でしたが、そこから「共有・共同で行われる」という形容詞の意味も確立しています。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「共同で」「合同の」という意味なので、複数主体が対等に参加しているイメージがあります。
- ビジネス文書やフォーマルな場面で比較的よく使われますが、日常会話でも会社・チームメンバー同士が「一緒に~する」時にも用いられることがあります。
- 文章中で使う際はフォーマルさがやや高いですが、カジュアルなシーンでも「joint project」のようにサラッと使われることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞としての使い方
- 何かが「共有されている」「共同で行われる」ことを修飾します。
- 主に名詞の直前に置きます。例: “joint venture,” “joint statement,” “joint effort.”
フォーマル / カジュアル
- ビジネスや公的な文書での使用が多くフォーマル寄りですが、カジュアルな日常会話でもグループ活動やチーム作業に対して使えます。
関連する文法上のポイント
- 形容詞なので可算・不可算の区別はありません。
- 名詞 “joint” には可算用法(a joint, two joints)があることと区別してください。
5. 実例と例文
(A)日常会話での例文(3つ)
- “We organized a joint party with our neighbor last weekend.”
(先週末、隣人と一緒に合同パーティーを開いたんだ。) - “They plan to release a joint statement about the upcoming event.”
(彼らは今度のイベントについて共同声明を出す予定だよ。) - “Let’s make a joint decision on where to go for dinner.”
(夕食をどこで食べるか、共同で決めよう。)
(B)ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our company has entered into a joint venture with a local firm.”
(当社は地元企業と共同事業を立ち上げました。) - “We need to prepare a joint report to submit at the board meeting.”
(取締役会で提出するための共同報告書を準備する必要があります。) - “The two CEOs held a press conference to announce their joint partnership.”
(2人のCEOは、共同パートナーシップを発表するため記者会見を行いました。)
(C)学術的・専門的文脈での例文(3つ)
- “The researchers published a joint paper on climate change solutions.”
(研究者たちは気候変動の解決策について共同論文を発表しました。) - “A joint team of scientists worked on this advanced robotics project.”
(科学者の合同チームが、この先進的なロボット工学プロジェクトに取り組みました。) - “Several universities collaborated on a joint study regarding renewable energy.”
(いくつかの大学が協力して再生可能エネルギーに関する共同研究を行いました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- collective(集団の、共同の)
- 展開: “collective decision” は「団体としての判断」、より集団性を強調。
- 展開: “collective decision” は「団体としての判断」、より集団性を強調。
- shared(共有の)
- 一般的に「共有された」という意味合いで、必ずしも協力関係を強調しない。
- 一般的に「共有された」という意味合いで、必ずしも協力関係を強調しない。
- collaborative(協働の)
- 「共に作り上げる」というニュアンスが強く、創造的な共同作業などに多用。
- 「共に作り上げる」というニュアンスが強く、創造的な共同作業などに多用。
反意語
- individual(個人的な)
- 「個人で行う」「個別の」
- 「個人で行う」「個別の」
- separate(分かれた、別々の)
- 「共有・共同ではない」ことを明確にしたい場合に使う。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /dʒɔɪnt/
- イギリス英語: /dʒɔɪnt/
アクセント(強勢)
- “joint” は一音節の単語なので、特に強勢を置く位置の違いはありません。
- “join” + “t” という感覚で、母音 “ɔɪ” をはっきり発音します。
よくある発音の間違い
- “joint” の “oi” を “o” と発音しないように注意。日本語の「ジョイント」気味で伸ばしすぎたり、曖昧にしすぎると伝わりにくい場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “joint” を “jiont” のように綴ってしまうミスがあるので注意してください。
- “joint” を “jiont” のように綴ってしまうミスがあるので注意してください。
- 名詞 “joint” と形容詞 “joint” の混同
- 文脈上、「関節」「接合部分」「店」なのか、「共同の」なのかを見極めましょう。
- 文脈上、「関節」「接合部分」「店」なのか、「共同の」なのかを見極めましょう。
- “join” との混同
- “join” は動詞で「参加する」「つなげる」などの意味。形容詞 “joint” とは品詞が違います。
- “join” は動詞で「参加する」「つなげる」などの意味。形容詞 “joint” とは品詞が違います。
- ビジネス文書では定型表現と共に出題されることがある
- TOEICなどでは “joint venture” や “joint statement” の形で頻繁に登場するケースがあります。
- TOEICなどでは “joint venture” や “joint statement” の形で頻繁に登場するケースがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「join + t」→ “join” に「t(接合のイメージ)」が付いて「一緒にくっついている」イメージを覚えるとよいでしょう。
- 聞いたときに「ジョイント=つながっている部分」とイメージすれば、そこから「共同(形容詞)」の意味を連想できます。
- ビジネス・公式の文書でも重要な単語なので、頻出のコロケーション(joint venture, joint statement, joint effortなど)をまとめて覚えるのがおすすめです。
以上が、形容詞 “joint” の詳しい解説です。ぜひ学習の参考にしてください。
意味のイメージ
意味(1)
両院合同の;二院制議会の両院の
意味(2)
共同の,共有の;連帯の,連合の