名詞「household」の詳細解説

1. 基本情報と概要

単語: household

品詞: 名詞 (形容詞的に使われることもあり)

活用形: 特に変化形はなく、単複同形で “household” を用います。

英語の意味:

• A group of people, often a family, who live together in a house.
  


• All the people living in one home or residence collectively.
  

日本語の意味:

• 「家族や同居人など、同じ家に住むグループ」
  


• 「家単位の集まり、世帯」
  

「家に住む人々や、その家という単位を表すときに使われる単語です。家族とは限らず、同居していれば含まれるイメージがあります。」

CEFRレベルの目安: B2 (中上級)

「household」は日常やビジネス・学術シーンでも出てきやすい単語ですが、少し抽象度があるため、中上級レベル(B2程度)と考えられます。

2. 語構成と詳細な意味

語源構成

• house: 「家」を意味する要素
  


• hold: 「保持する、所有する」の意 (古英語では「家族」や「家臣」といった含みを持つ)

関連語（他品詞形）

• household (形容詞): 形容詞的に「家庭の」「家族の」といった意味で使われる。
  
  例: household chores（家庭の雑事）

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. household chores → 家庭の雑用
   


2. household items → 家庭用品
   


3. household name → 誰もが知っている名前、有名人
   


4. household waste → 家庭ごみ
   


5. household income → 世帯収入
   


6. household budget → 世帯予算
   


7. household expenses → 家計の支出
   


8. household products → 家庭向け製品
   


9. household appliances → 家電製品
   


10. household goods → 家庭用品
    

3. 語源とニュアンス

語源

「house（家）」と「hold（保つ・つながる）」という古英語の要素から成り立った言葉です。もともと「一つの家の中で保たれた集団」や「家臣」を意味していました。そこから発展して「世帯」や「同じ家の中にいる人々」といった意味合いになりました。

ニュアンス・使用時の注意点

• 人数や血縁を問わず、同じ住居に住む集団を指す場合に使われる。
  


• ややフォーマルな文脈から、ビジネス文書、統計や学術的文脈などでもよく使われる。
  


• 日常会話でも「家族」の文脈で自然に使用される。
  

4. 文法的な特徴と構文

• 可算名詞として扱われる: a household / the households / many households
  


• 「household」は主体（集団）もしくは属性（形容詞的）を表せる
  
  
  
  • 主体として: “My household has five members.”
    
  
  
  • 形容詞的に: “household goods”
    
  
  

イディオムや一般的な構文

• “a one-person household” → 一人暮らしの世帯
  


• “the head of the household” → 世帯主
  

カジュアル: 日常的な話題で「家族」や「家庭としての単位」を表すとき

フォーマル: 統計、ビジネスレポート、学術論文などで「世帯数」「世帯構成」を記述するとき

5. 実例と例文

A) 日常会話 (カジュアルシーン)

1. “There are four people in my household.”
   
   （うちの家は4人家族だよ。）
   


2. “Our household rarely eats out; we usually cook together.”
   
   （うちはあまり外食しなくて、普段は一緒に料理するんだ。）
   


3. “In my household, everyone takes turns doing chores.”
   
   （うちでは、全員が交代で家事をするよ。）

B) ビジネス (少しフォーマル)

1. “The company is aiming to expand its reach to more households with its new product line.”
   
   （その企業は新しい製品ラインを通して、より多くの世帯に拡大していくことを目指しています。）
   


2. “We must analyze the average household income to determine our pricing strategy.”
   
   （価格設定の戦略を決定するために、平均世帯収入を分析する必要があります。）
   


3. “Our marketing campaign targets middle-income households across the country.”
   
   （私たちのマーケティングキャンペーンは、全国の中所得世帯を対象としています。）

C) 学術的な文脈 (フォーマル)

1. “The research focuses on the energy consumption patterns of urban households.”
   
   （その研究は都市部の世帯におけるエネルギー消費傾向に焦点を当てています。）
   


2. “Household composition has a significant impact on social mobility.”
   
   （世帯構成は社会的流動性に対して大きな影響を及ぼしています。）
   


3. “The study collected data from 2,000 households in rural areas.”
   
   （その研究は、農村地域の2,000世帯からデータを収集しました。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. family (家族)
   
   
   
   • 「血縁関係」のニュアンスが強い。一方、household は同居している人の集まりを指すので家族合意でなくても構わない。
     
   
   


2. residence (居住、住居)
   
   
   
   • 「住む場所」を指す抽象的な表現。「世帯内部の人々」よりは建物や場所にフォーカス。
     
   
   


3. home (家)
   
   
   
   • 「家」という物理的な場所の意味合いだけでなく、「くつろげる場所」のような感情面のニュアンスも含まれる場合がある。
     
   
   

反意語

• 単純な反意語はありませんが、「単身世帯」の反意的な概念として “shared residence” や “multi-person household” などの対比言い方はあります。
  


• 「public institution（公共機関）」や「company（企業）」は、住む場所ではないため間接的な対極に位置します。

7. 発音とアクセントの特徴

• アメリカ英語(IPA): /ˈhaʊs.hoʊld/
  
  
  
  • アクセントは前半の “house” 部分に強勢がきます。
    
  
  


• イギリス英語(IPA): /ˈhaʊs.həʊld/
  
  
  
  • 同じく “house” に強勢があり、後半は /həʊld/（ホウルド）の発音。
    
  
  


• よくある間違い: “house” と “hold” を別々に発音しすぎてしまうケース。また、 /hoʊld/ の部分を /hɒld/ と濁らせたり、/haʊs.haʊld/ と混同しないように注意。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: “household” を “househould” と綴ってしまう。
   


2. familyとの混同: すべてが家族構成だと思ってしまうが、実際には「同居人」、ルームメートなども含む場合がある。
   


3. 試験対策: TOEICや英検などでも “household goods” 等のフレーズで出題されることがあるため、「家族」とは違う「世帯」という意味を理解しておきたい。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「house」+「hold」で、「家を保持する人々 → 同居人、世帯」とつなげて覚えましょう。
  


• 家を守っているイメージを思い浮かべると記憶に残りやすいです。
  


• 「家全体をまとめて ‘hold’（保つ）」というストーリーで理解すると、あらゆる住居人が入る柔軟な意味として納得できます。

以上が「household」の詳細解説です。家族と必ずしもイコールではなく、同居していれば含まれる点が特徴的な単語です。日常会話からビジネス、学術まで幅広い文脈で活用できますので、ぜひマスターしてみてください。