defendant
1. 基本情報と概要
単語: defendant
品詞: 名詞 (可算名詞)
意味(英語): A person who is accused or sued in a court of law.
意味(日本語): 裁判所で訴えられたり、刑事事件で起訴されたりしている被告人、被告。
「defendant」は法律用語で、裁判の過程において訴えられた側、あるいは罪に問われている側を指す重要な単語です。英語圏のニュースやドラマなどでもよく耳にする法律専門用語の一つです。
活用形
- 基本的に「defendant」は名詞なので、複数形は「defendants」となります。
例) The defendants were found not guilty. (その被告たちは無罪判決を受けた。)
他の品詞形
- 「defendant」は名詞として使われることが多く、形容詞や動詞の派生形はありません。
(ただし、関連する言葉として、動詞の “defend” は「守る、弁護する」を意味し、そこから “defense” という名詞も生じます。)
CEFRレベルの目安
- C1(上級)
法律や裁判用語として、一般的な日常会話よりも専門的な文脈で使われる単語です。英語学習レベルとしては上級(C1)に相当し、法律や行政などフォーマルなシーンで頻出する用語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: defend (守る, 弁護する)
- 接尾語: -ant (名詞を作る接尾語 ― 「人」や「物」を作ることが多い)
「defendant」は「defend (守る、弁護する)」 + 「-ant (~する人・者)」で「弁護される側・守られる立場の人」という語構成になっています。
派生語や類縁語
- defend (動詞): 守る、正当性を主張する
- defense (名詞): 防御、弁護
- defendant (名詞): 被告
- defender (名詞): 守る人、ディフェンダー(サッカーなどスポーツでも使われる)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- “the defendant pleads (not) guilty” (被告は(無)罪を主張する)
- “the defendant’s lawyer” (被告の弁護士)
- “the defendant’s testimony” (被告の証言)
- “the defendant’s right to remain silent” (被告の黙秘権)
- “represent the defendant” (被告を弁護する)
- “prosecute the defendant” (被告を起訴する)
- “acquit the defendant” (被告に無罪判決を下す)
- “convict the defendant” (被告に有罪判決を下す)
- “the defendant’s criminal record” (被告の犯罪履歴)
- “ask the defendant to testify” (被告に証言を求める)
3. 語源とニュアンス
語源
- “defendant” は “defend” + “-ant” から成り立ち、もともとフランス語の “défendant” に由来すると言われています。「防御する(人)」という意味合いでした。
ニュアンス・使用時の注意点
- 法的文脈や法廷ドラマ、ニュース記事などで使われる特有の用語です。
- 感情的な響きはあまりなく、客観的・フォーマルに事実を伝える場面で用いられます。
使用されるシーン
- 大半が裁判に関連する法律文書、判例、ニュース記事、アカデミックなテキストなど、フォーマルかつ専門的な文脈。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (可算名詞): “a defendant” (単数)、 “defendants” (複数) という形で使います。
- 他の単語と一緒に使う場合は法律用語同士の組み合わせが多いです。
一般的な構文・イディオム
- “The defendant is entitled to a fair trial.” (被告は公正な裁判を受ける権利がある)
- “The burden of proof rests on the prosecution, not the defendant.” (立証責任は被告ではなく検察にある)
フォーマル/カジュアル
- フォーマル: 法廷や公式文書でのみ使われる言葉と言ってよいでしょう。
- カジュアル: 日常会話ではあまり使われません。裁判劇などの文脈で耳にする程度です。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文 (あまり頻度は高くないですが、ドラマや話題として引用する場合など)
“I was watching a court drama where the defendant claimed complete innocence.”
- (裁判ドラマを見ていたんだけど、その被告は完全に無実を主張していたよ。)
“Did you hear that the defendant was found guilty yesterday?”
- (昨日、その被告が有罪判決を受けたって聞いた?)
“The defendant’s attitude in the courtroom seemed very calm.”
- (法廷での被告の態度はとても落ち着いているように見えた。)
(2) ビジネスシーンでの例文 (法律部門や報道関係で)
“We need to verify the defendant’s business records as part of the investigation.”
- (調査の一環として、被告のビジネス記録を確認する必要があります。)
“Our legal team will represent the defendant in the upcoming lawsuit.”
- (弊社の法務チームが、今度の訴訟で被告を弁護します。)
“The press release states that the defendant denies all allegations.”
- (プレスリリースには、その被告は全ての容疑を否認していると記載されています。)
(3) 学術的な文脈での例文 (法律学や研究論文で)
“According to this study, the socioeconomic background of the defendant may influence jury decisions.”
- (この研究によると、被告の社会経済的背景が陪審員の判断に影響を及ぼす可能性がある。)
“Researchers analyzed court transcripts to examine how the defendant’s testimony affected the trial outcome.”
- (研究者たちは、被告の証言が裁判の結果にどのような影響を与えたかを調べるため、法廷記録を分析した。)
“In many jurisdictions, a defendant has the right to legal counsel at every stage of the proceedings.”
- (多くの管轄区域では、被告は訴訟手続きのあらゆる段階で弁護人をつける権利を有している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “accused” (被告; 特に刑事事件で犯罪に問われている人を指す)
- “accused” は刑事訴訟での「起訴された人」というニュアンスが強い。
- “accused” は刑事訴訟での「起訴された人」というニュアンスが強い。
- “respondent” (応答者、被告人; 特に民事訴訟で用いられることが多い)
- “respondent” は離婚訴訟などで「応答する側」を指す場合がある。
- “respondent” は離婚訴訟などで「応答する側」を指す場合がある。
- “litigant” (当事者; 原告/被告を含む裁判当事者)
- “litigant” は訴訟全般の「当事者」を指し、原告にも被告にも使える。
反意語
- “plaintiff” (原告)
- 訴える側と訴えられる側で対になる存在。
使い分け
- “defendant” は主に民事・刑事共に「訴えられている側」
- “plaintiff” は主に民事で「訴えた側」
- 刑事事件の場合は「prosecution (検察)」 vs “defendant (被告)” となる。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /dɪˈfɛndənt/
- イギリス英語: /dɪˈfendənt/
アクセントの位置
- 「-fen-」の部分に強勢があります (di-FEN-dant)。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- アクセントの位置は同じですが、母音の発音が多少異なる可能性があります。
- アメリカ英語では “dɪˈfen-dənt” (eが強めの「フェン」)
- イギリス英語では “dɪˈfen-dənt” (ほぼ同じですが、音が少し柔らかく聞こえる場合も)
よくある発音の間違い
- アクセントを “de-” の部分に置いて “DEE-fendant” のように強調してしまうケース。正しくは “di-FEN-dant”。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- 「defendent」と書いてしまう間違いが多い。正しくは “defendant”。
- 「defendent」と書いてしまう間違いが多い。正しくは “defendant”。
- 同音異義語との混同
- とくに似たスペルの “defendant” と “dependent(頼っている人)” を混同しやすい。
- とくに似たスペルの “defendant” と “dependent(頼っている人)” を混同しやすい。
- 試験対策
- TOEICや英検などでは法律に関する長文読解やニュース記事形式の問題に出ることがある。
- 文章中では defendant と plaintiff (または prosecution) が対で出るケースに注意。
- TOEICや英検などでは法律に関する長文読解やニュース記事形式の問題に出ることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “defendant” の “defend” を思い出すことがカギ。
- 「弁護する(defend)必要がある側」→「訴えられている人」というイメージを持つと覚えやすい。
- 「弁護する(defend)必要がある側」→「訴えられている人」というイメージを持つと覚えやすい。
- スペル上の特徴としては “a-n-t” で終わる言葉 (“assistant”, “attendant” など) と同じく、人を指す名詞であるケースを思い出すとよいでしょう。
- 法廷ドラマや裁判ニュースを観ながら、常に “defendant” がどちらの立ち位置かを意識すると記憶に残りやすいです。
以上が「defendant」の詳細解説です。法律関連の文脈で非常によく使われる重要単語なので、ニュースやドキュメンタリー、ドラマなどでも耳にする機会が多いでしょう。覚える際は「defend(守る)」+「-ant(~する人)」のイメージをもつと分かりやすいですよ。
被告