元となった辞書の項目
census
解説
以下では、英単語 census
について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
- 単語: census
- 品詞: 名詞 (可算名詞)
- 意味(英語): an official count or survey of a population, typically recording various details of individuals
- 意味(日本語): (主に)人口や世帯数などを調査する公式の調査、国勢調査
「census」は、国や自治体が定期的に行う“公式の人口調査”を指す言葉です。どのくらいの人がどこに住んでいるか、年齢構成はどうなっているかといった基本的なデータを集める時に使われます。行政サービスを計画したり、税制を整備したりする際に重要な調査です。
- CEFRレベル目安: B2(中上級)
→ 日常会話としてはやや専門的ですが、社会問題や政治・経済のトピックなどでも登場する可能性があります。
活用形
- 単数形: census
- 複数形: censuses
他の品詞形
- 「census」は一般的に名詞として使われます。動詞形としては日常的にはあまり使われませんが、「to census (~の調査をする)」という形で技術的に用いられる場合があります。また、形容詞化や副詞化は一般的ではありません。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「census」は、ラテン語の “census”(評価、登録)から来ており、明確な接頭語や接尾語がついている形ではありません。
関連語や派生語
- 「censor」(検閲官、検閲する) や「censure」(非難する) などは、ラテン語 “censere”(評価する、見積もる)を語源とする類縁語ですが、意味は大きく異なります。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- conduct a census(国勢調査を行う)
- population census(人口調査)
- census data(国勢調査のデータ)
- census taker(国勢調査員)
- national census(全国規模の調査)
- decennial census(10年ごとの国勢調査)
- agricultural census(農業センサス)
- census questionnaire(国勢調査の質問票)
- census results(国勢調査結果)
- census office(国勢調査を担当する役所/機関)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語 “census” → “censere”(評価する・見積もる)
- 歴史的背景: 古代ローマでは、市民の人口や財産を把握して税金や軍事関連のために調査を行っており、その“評価する”行為を指して「census」と呼んだのが始まりです。
- ニュアンス・使用時の注意点:
- 主に公式な場面で使われるフォーマルな単語です。
- 行政や経済、社会学などの文脈で広く使われます。
- 主に公式な場面で使われるフォーマルな単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算・不可算: 「census」は可算名詞です。複数形は
censuses
となります。 一般的な構文例:
- “to conduct a census” (国勢調査を実施する)
- “to carry out a census” (国勢調査を行う)
- “the census shows that…” (国勢調査は…を示している)
- “to conduct a census” (国勢調査を実施する)
フォーマル/カジュアル:
- フォーマルな文脈で使われることが多いですが、日常会話でも「国勢調査」というテーマが出る際には使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Did you fill out the census form yet?”
(もう国勢調査の用紙は記入した?) - “I heard the census takers are visiting our neighborhood next week.”
(来週、国勢調査員がうちの近所を回るらしいよ。) - “They conduct a census every ten years to keep track of population changes.”
(人口の変化を把握するために、10年ごとに国勢調査をやるんだよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “We rely heavily on census data to plan our marketing strategies.”
(私たちはマーケティング戦略を立てるのに国勢調査のデータを大いに活用しています。) - “The updated census figures helped us identify new business opportunities.”
(最新の国勢調査の数字が、新たなビジネスチャンスの発見に役立ちました。) - “According to the national census, this region has seen steady growth in workforce.”
(全国規模の国勢調査によると、この地域は労働力が着実に増えているそうです。)
学術的な文脈での例文
- “Census analyses form the backbone of demographic research.”
(国勢調査の分析は人口統計学研究の基盤をなしています。) - “Comparing two consecutive censuses can reveal significant migration patterns.”
(連続する2回の国勢調査を比較すると、大きな移動パターンを明らかにすることができます。) - “Scholars often use census records to study historical social structures.”
(研究者はしばしば歴史的な社会構造を研究するために国勢調査の記録を用います。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語
- survey(調査)
- 一般的な「調査」の意味で、アンケートやインタビューなど、「census」より範囲が広い。
- 一般的な「調査」の意味で、アンケートやインタビューなど、「census」より範囲が広い。
- poll(世論調査)
- 意見や支持率を調べる調査。基本的にサンプルを用いるので、全数調査である「census」とは異なる。
- 意見や支持率を調べる調査。基本的にサンプルを用いるので、全数調査である「census」とは異なる。
- enumeration(列挙、算定)
- 数え上げる行為。日常ではあまり使われない比較的フォーマルな単語。
- survey(調査)
- 反意語: 明示的な「反意語」は存在しませんが、全数を対象にした精密調査である「census」の対極としては「estimate(推計)」や「approximation(概算)」といった言葉が考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈsensəs/
- アクセント: 「SEN-sus」のように、第一音節に強勢を置きます。
- アメリカ英語とイギリス英語: 基本的に同じ発音で大きな違いはありません。
- よくある誤り:
- “cens-us” の「-sus-」部分を濁らせて /z/ のように発音してしまうことがありますが、正しくは /s/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “consus” や “sensus” と間違われることがあるので注意。
- 同音異義語との混同: “consensus”(合意)と似ていますが意味は全く違いますので区別しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などで、社会や経済に関する文章に出題される場合があります。文脈から正確に「国勢調査」関連の意味だと理解できるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「census」は人々の情報を“センス(sense)”して集めるイメージを持つと覚えやすいかもしれません。
- 「consensus(コンセンサス)」に
con
が付かない形、とイメージするのもひとつの手です(“一致した意見”であるconsensusとの違いを強調して覚える)。 - 定期的に行われる調査という点で、10年や5年など周期をイメージしながら覚えておくと実感が湧きやすいでしょう。
以上が、名詞 census
の詳細な解説となります。人口や世帯数を正確に把握するために行われる重要な調査であることをイメージしながら学習すると、理解しやすくなるでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
人口調査,国勢調査