元となった辞書の項目
downsize
解説
動詞“downsize”の詳細解説
1. 基本情報と概要
単語: downsize
品詞: 動詞 (他動詞として使われることが多いですが、自動詞としても使われる場合があります)
CEFR レベル: B2(中上級)
- B2(中上級)のレベルは、ある程度しっかりとした英語力があり、幅広い語彙を扱い始めるレベルですが、仕事や社会的な場面での表現にはまだ学習が必要な段階です。
英語での意味
To reduce the size, amount, or scale of something, especially a company’s workforce or expenses.
日本語での意味
規模を縮小する、特に企業の人員や経費などを削減すること。
「人員整理を行う」「事業縮小をする」という文脈で使われることが多い単語です。ビジネスの場面など、会社で経費を減らすために人数を減らしたり、部署を統合したりするときに使われます。ややフォーマルなニュアンスがありながら、日常的なニュースや会話でも耳にするビジネス用語です。
活用形
- 現在形: downsize
- 過去形: downsized
- 過去分詞形: downsized
- 進行形: downsizing
- 三人称単数現在形: downsizes
その他の品詞形
- 名詞形: downsizing (企業のリストラなどを指して用いられます)
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- down-: 「下へ」「減少」「縮小」を表す接頭語
- size: 「大きさ・規模」を意味する語根
“down+size” → 「規模を下げる・(会社などの)規模を削減する」というニュアンスを持つ動詞です。
派生語や類縁語
- downsizing (名詞): 「規模縮小」
- rightsize (動詞): 「適正規模にする」(downsize と似ていますがニュアンスが異なる場合あり)
コロケーション(共起表現)10選
- downsize a company(会社を縮小する)
- downsize the workforce(従業員数を削減する)
- downsize the operation(事業規模を縮小する)
- downsize the department(部門を縮小する)
- downsize costs(コストを削減する)
- decide to downsize(縮小を決定する)
- announce downsizing plans(縮小計画を発表する)
- severely downsize(大幅に縮小する)
- downsize staff levels(スタッフ数を削減する)
- manage a downsizing process(縮小プロセスを管理する)
3. 語源とニュアンス
語源
1970年代後半〜1980年代にアメリカで生まれた比較的新しいビジネス用語と考えられています。自動車産業や他の製造業界が不況に直面した際によく使われました。
“down” (下方へ) + “size” (大きさ) という組み合わせで、「大きさを下げる=規模を縮小する」という意味を直接表現しています。
使用時の注意点とニュアンス
- 企業が経費削減や人員整理を行う際に使われますが、「リストラをする」という否定的なイメージが強い場合もあるため、使う場面によってはネガティブに受け取られることがあります。
- 主にビジネス文書やニュース、フォーマルな場面で使われがちですが、近年は日常会話の中でも一般的に使われています。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として: “We decided to downsize our operations.”
- 目的語として “our operations” が入っている。
- 目的語として “our operations” が入っている。
- 自動詞として: “The company downsized last year.”
- 文脈上は、「会社が規模縮小を行った」ことを指し、目的語をとらずに使われる。
イディオムや構文
- “downsize from ~ to ~”: 「〜から〜に縮小する」
例: “They downsized from 300 employees to 200 employees.”
フォーマルとカジュアルの区別
- フォーマル: ビジネス場面や公の場で、上司や取引先に対して “We need to downsize the department to save costs.”
- カジュアル: 一般会話でも使われるが、ややビジネス寄りの響きがあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “My parents decided to downsize their home after all the kids moved out.”
(子どもたちが巣立った後、両親は家を縮小しようと決めたんだ。) - “We have too much stuff; maybe we should downsize and live a simpler life.”
(物が多すぎるから、もう少し身軽になるように整理しようよ。) - “I’m trying to downsize my wardrobe and only keep what I really wear.”
(本当に着る服だけ残して、クローゼットを整理しようと思ってる。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “In order to remain competitive, the company decided to downsize its workforce.”
(競争力を維持するために、その会社は従業員の削減を決定しました。) - “We need to downsize our operations in Europe to cut costs.”
(コスト削減のため、ヨーロッパでの事業規模を縮小する必要があります。) - “The board of directors announced their plan to downsize several departments.”
(取締役会は、複数の部署を縮小する計画を発表しました。)
学術的・公的な文脈での例文(3つ)
- “Research indicates that most organizations that downsize fail to improve productivity.”
(調査によると、規模縮小を行ったほとんどの組織は生産性向上に失敗していることがわかった。) - “Economists have studied the long-term effects of downsizing on local communities.”
(経済学者は、地域社会における企業の規模縮小の長期的影響を研究しています。) - “The government urged the corporation to consider ethical implications before downsizing.”
(政府は、縮小を行う前に企業に対して倫理的影響を考慮するよう求めました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- “reduce” (減らす)
- 一般的に「数・量などを減らす」。より広い文脈で使用。
- 一般的に「数・量などを減らす」。より広い文脈で使用。
- “cut back” (削減する)
- 「出費やコストなどを削減する」。インフォーマルでも使われる。
- 「出費やコストなどを削減する」。インフォーマルでも使われる。
- “shrink” (縮む, 縮小する)
- 物理的・比喩的に「小さくなる」表現。日常的にも使われる。
- 物理的・比喩的に「小さくなる」表現。日常的にも使われる。
- “scale down” (規模を縮小する)
- downsizeと同様のビジネスニュアンスを持ち、よりプロセスをイメージする。
反意語(Antonyms)
- “expand” (拡大する)
- 会社業務や事業を拡大するときに使う。
- 会社業務や事業を拡大するときに使う。
- “increase” (増やす)
- おもに量や数を増加させるときに使う。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈdaʊnsaɪz/
- アクセント: 最初の “down” の部分 “daʊn” にアクセントが来ます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語の方が /aʊ/ の発音が強めになる傾向があります。
- よくある間違い: “down" の /daʊn/ を “ダウン” (日本語のカタカナ発音) として引きずってしまい “size” が弱すぎる発音になる場合がありますので、しっかりと /saɪz/ と発音するとよいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “downsise” と s を i と混同するミスがあるので注意。正しいスペルは “downsize”。
- 類似語との混同: “downshift” (車やギアなどの話) と混乱しないように注意。
- 試験での出題傾向:
- ビジネス英語を問うTOEICなどで、会社の経営状況を述べる文章中に “downsize” が登場する可能性があります。文脈から意味を推測できるようにしておきましょう。
- 英検ではビジネス文脈の読解問題で出題される場合があります。
- ビジネス英語を問うTOEICなどで、会社の経営状況を述べる文章中に “downsize” が登場する可能性があります。文脈から意味を推測できるようにしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のイメージ: “down”で「下へ落とす」、 “size”で「大きさ」 → 「大きさを落とす、スケールを下げる」
- ストーリーで覚える:
- 例えば「会社の収益が悪化し、仕方なく従業員を減らす(=downsize)場面」を思い浮かべると印象に残りやすいです。
- 例えば「会社の収益が悪化し、仕方なく従業員を減らす(=downsize)場面」を思い浮かべると印象に残りやすいです。
- 勉強テクニック:
- 他の “down” がつく言葉と一緒にまとめて覚えるといいでしょう (download, downgrade, downturn など)。
- 使う場面が明確なので、ビジネスシーンや経済ニュースなどの記事で積極的に例文を探すと定着しやすくなります。
- 他の “down” がつく言葉と一緒にまとめて覚えるといいでしょう (download, downgrade, downturn など)。
以上が動詞“downsize”の詳細解説です。ビジネス英語で頻繁に登場する重要な語なので、ぜひ積極的に使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
を小型化する;《人員や企業規模などを》を削減する
意味(2)
小型化する;人員を削減する,リストラする