元となった辞書の項目
freelance
解説
1. 基本情報と概要
単語: freelance
品詞: 形容詞 / 副詞 / 動詞 / 名詞
- 意味(英語): Working independently rather than being employed by one organization; self-employed.
- 意味(日本語): 特定の企業や組織に所属せず、独立して仕事をすること。いわゆる「フリーランス」として活動するという意味です。個人で案件を受注し、契約ごとに仕事をするスタイルを指します。
「freelance」は「あの人は企業に雇われているわけではなく、単発や短期契約で仕事をしている」というニュアンスで使われます。例えば「フリーのデザイナー」や「フリーのライター」など、専門技術やスキルを活かして独立して働く人のことを表します。
活用形
- 形容詞: freelance (例: a freelance writer)
- 副詞: freelance (例: She works freelance.)
- 動詞: freelance, freelances, freelancing, freelanced (例: She freelances as a photographer.)
- 名詞: freelance (ややまれ), ただし一般的には freelancer が使われる
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 一般的なビジネスや日常会話で使われる語彙として、ある程度習熟した英語学習者向け
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- free: 「自由な」「束縛されていない」という意味
- lance: 「槍」の意味
- 元々、中世の傭兵(ようへい)が自由な槍騎兵(騎士)として、特定の主君に仕えることなく雇われていたことに由来します。
派生語や関連語
- freelancer (名詞): フリーランスとして働く人
- freelancing (動名詞): フリーランスとして活動すること
コロケーション(共起表現)や関連フレーズ(※日本語訳付き)
- freelance writer(フリーのライター)
- freelance designer(フリーのデザイナー)
- freelance photographer(フリーの写真家)
- freelance journalist(フリーのジャーナリスト)
- go freelance(フリーランスになる)
- freelance contract(フリーランス契約)
- freelance work(フリーランスの仕事)
- freelance basis(フリーランスという形態で)
- freelance opportunities(フリーランスとしての仕事の機会)
- freelance career(フリーランスとしてのキャリア)
3. 語源とニュアンス
語源
「freelance」はもともと中世の騎士(傭兵)がどこの領主にも固定的に仕えず“自由な槍”を振るう兵士であったことに由来します。19世紀の文学(ウォルター・スコットの作品など)で、この「自由な(free)槍(lance)」の騎士という表現が「特定の組織に属さずに働く」人を指すようになり、現代では「フリーランスで働く人」を意味する一般語になりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 個人事業主として自立モードで働く印象が強い
- 口語でも文章でも広く使用される
- ビジネスシーンでは「freelance contract」などややフォーマルに使われることもある
- 「freelancer」と混同しないように注意(「freelance」は形容詞・動詞・副詞、または名詞の形でも使われるが、職業をはっきり示すときはふつう「freelancer」を使うことが多い)
4. 文法的な特徴と構文
形容詞用法:
- “She is a freelance writer.”(彼女はフリーのライターです)
- 名詞を修飾して「フリーの~」という意味を表します。
- “She is a freelance writer.”(彼女はフリーのライターです)
動詞用法:
- “I’m freelancing now.”(今はフリーランスで働いています)
- 自動詞として使われることが多いです。前置詞 “as” と組み合わせ “freelance as 〜” の形もよく使われます。
- 例: “She freelances as a translator.”(彼女は翻訳者としてフリーで働いている)
- “I’m freelancing now.”(今はフリーランスで働いています)
副詞用法:
- “She works freelance.”(彼女はフリーで働いている)
- “freelance”を副詞的に使い、「フリーの形態で」という意味を示します。
- “She works freelance.”(彼女はフリーで働いている)
名詞用法:
- 通常「freelancer」が一般的。ただし文脈によっては “He found a new freelance last week.” のように名詞形として使われることもあります(やや古めかしい/まれ)。
可算・不可算
- 一般的に「freelance」は不可算として扱うことが多いですが、明確な職種を指す場合には可算名詞の「freelancer」が使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例 (3つ)
- “I decided to go freelance after I quit my job.”
- 仕事を辞めたあとにフリーランスになることに決めたんだ。
- 仕事を辞めたあとにフリーランスになることに決めたんだ。
- “My friend is a freelance photographer. She takes amazing pictures!”
- 友達はフリーランスのカメラマンなんだけど、すごくいい写真を撮るよ!
- 友達はフリーランスのカメラマンなんだけど、すごくいい写真を撮るよ!
- “I love the freedom of freelancing—I can work from anywhere!”
- フリーランスの自由さが好き。どこからでも働けるからね!
ビジネスシーンでの例 (3つ)
- “We hired a freelance designer to refresh our brand’s logo.”
- ブランドロゴを一新するためにフリーのデザイナーを雇いました。
- ブランドロゴを一新するためにフリーのデザイナーを雇いました。
- “He’s freelancing for multiple tech startups at the moment.”
- 彼は今、複数のテック系スタートアップでフリーの仕事をしているんだ。
- 彼は今、複数のテック系スタートアップでフリーの仕事をしているんだ。
- “We’ll need a freelance consultant to handle this project.”
- このプロジェクトに対応するために、フリーのコンサルタントが必要だろう。
学術的・専門的な文脈での例 (3つ)
- “Many research writers opt to freelance for academic journals.”
- 多くのリサーチライターは学術雑誌向けにフリーで仕事をすることを選ぶ。
- 多くのリサーチライターは学術雑誌向けにフリーで仕事をすることを選ぶ。
- “Freelancing can provide diverse perspectives, especially in interdisciplinary studies.”
- フリーランス方式は、特に学際的な研究において多角的な視点を提供してくれる。
- フリーランス方式は、特に学際的な研究において多角的な視点を提供してくれる。
- “Several freelance contributors have published papers on this topic.”
- このトピックに関しては、フリーランスの寄稿者がいくつか論文を発表している。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- independent(独立した)
- 「隷属していない」というニュアンスを含みますが、職業形態に限定されるわけではない点が異なります。
- 「隷属していない」というニュアンスを含みますが、職業形態に限定されるわけではない点が異なります。
- self-employed(自営業の)
- 自身で事業を営むニュアンスが強く、登録上「自営業者」という意味合いになります。
- 自身で事業を営むニュアンスが強く、登録上「自営業者」という意味合いになります。
- contractor(請負業者)
- 一般的な契約ベースの働き方を指しますが、必ずしも個人を表すとは限りません。法人形態の場合もあります。
反意語
- employee(従業員)
- 企業や組織に雇用されている人を指し、フリーランスとは対極のイメージです。
- 企業や組織に雇用されている人を指し、フリーランスとは対極のイメージです。
- full-time worker(常勤の従業員)
- 常勤で働く人、組織に所属している人という意味になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈfriːlæns/(アメリカ英語, イギリス英語ともに近い)
- 第一音節「free」にアクセントがあります。
- アメリカ英語: [フリーランス] /ˈfriːlæns/
- イギリス英語: [フリーランス] /ˈfriːlɑːns/(「a」の発音がやや長めの “ah” に近い場合があります)
- 第一音節「free」にアクセントがあります。
よくある間違い
- “free-lance” のようにハイフンを入れる表記も見られますが、近年は “freelance” が一般的。
- アクセントを後ろに置かないように注意する(× /friːˈlæns/ は誤り)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “freelance” と “freelancer” の綴りを混同しないように注意
- 同音異義語: とくに同音異義語はありませんが、“free” と “three” の発音が紛らわしくなる人もいるため過度に舌を噛まないように気を付ける
- 試験対策(TOEIC・英検など): ビジネス関連の語句として出題される可能性あり。「雇用形態」や「働き方」に関する問題の文脈で登場することもあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 中世の「free(自由な)+ lance(槍)」を持った傭兵が由来というイメージで覚えると、組織に縛られず自由に仕事をする様子が連想しやすいです。
- スペルは “free” + “lance” で合わせると「フリー(free)」と「ランス(lance)」なので、頭の中で「自由な槍騎士」とイメージすると忘れにくいでしょう。
- カタカナでは「フリーランス」と表記することが多いため、英語スペルとのつながりを意識しておくと同時に、動詞や形容詞として使う場合を練習しておくと便利です。
以上が “freelance” の詳細解説です。特定の会社に属さずに働くという働き方の拡がりとともに、ビジネスシーンや日常会話でもよく使われる単語なので、ぜひ押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
自由契約者(専属でない自由契約の寄稿家・記者・芸術家・俳優など)
意味(2)
自由契約者として働く
意味(3)
(仕事などが)自由契約の