unlikely
1. 基本情報と概要
単語: unlikely
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
「unlikely」は「起こりそうにない、ありそうもない」という意味の形容詞です。日本語では「可能性が低い」といったニュアンスになります。「そんな状況は起こりそうにないよ」「その結果になるとは考えにくいよ」というように、ある事が起こる確率が低いときに使われます。
活用形の例
- 原形:unlikely
- 比較級:more unlikely
- 最上級:most unlikely
- 原形:unlikely
他の品詞形の例
- 「likelihood」(名詞): 可能性
- 「likely」(形容詞): ありそうな
- 「likelihood」(名詞): 可能性
「unlikely」は「likely」の反意形容詞ですが、「likely/unlikely」と並べて使い、可能性の高低を対比的に表すことが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成
- 語幹: likely(「ありそうな」の意味をもつ形容詞)
- 接頭語: un-(「否定」や「反対」を表す接頭語)
- 語幹: likely(「ありそうな」の意味をもつ形容詞)
「un-」がつくことで「likely(ありそうな)」に対して「ありそうにない」という逆の意味を形成します。
関連する派生語・類縁語
- likelihood(名詞): 可能性
- likely(形容詞): ありそうな
- unlikely(形容詞): ありそうにない
- likelihood(名詞): 可能性
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- unlikely event(起こりそうにない出来事)
- highly unlikely(極めて可能性が低い)
- it seems unlikely that ...(…は起こりそうにないように思われる)
- rather unlikely(かなり可能性が低い)
- not unlikely(まったく可能性がないわけではない)※ややこしいですが「不可能ではない(少しは可能性がある)」というニュアンス
- unlikely consequence(起こりそうもない結果)
- in the unlikely case/scenario(起こりそうにない場合に)
- remain unlikely(依然として可能性が低い)
- highly unlikely outcome(非常に可能性の低い結果)
- appear[s] unlikely(可能性が低いように見える)
- unlikely event(起こりそうにない出来事)
3. 語源とニュアンス
語源
「likely」は古英語の “gelīc” (同様の、似ている)に由来し、中英語を経て「起こりそうな、ありそうな」の意味になりました。その前に否定・反対の意味を付け加える接頭語「un-」がつくことで「unlikely」が生まれました。ニュアンス・使用時の注意点
「unlikely」は確率が低いという客観的・論理的な判断をする際に使われる形容詞です。カジュアルな会話からビジネス文書まで幅広く使われるため、フォーマル・カジュアル問わず使用できます。ただし、あまりに辛辣に聞こえないようにするには、前後に「it seems unlikely that...」などの婉曲表現を付けると良いでしょう。
4. 文法的な特徴と構文
「unlikely」は補語として述語に組み込まれたり、名詞を修飾したりします。
・補語: “It is unlikely that we will finish on time.”
・名詞修飾: “He came up with an unlikely plan.”フォーマル/カジュアル
- 日常会話・カジュアル: “That’s unlikely to happen.”
- ビジネス・フォーマル: “It is rather unlikely that we will see immediate results.”
- 日常会話・カジュアル: “That’s unlikely to happen.”
文法ポイント
- 「unlike」と混同しやすいですが、「unlike」は「~と異なって」という前置詞または接続詞表現です。一方「unlikely」は形容詞ですので、用法を混同しないように注意が必要です。
5. 実例と例文
5.1 日常会話での例文(3つ)
- “It’s unlikely she’ll come to the party; she’s very busy these days.”
(彼女がパーティーに来る可能性は低いよ。最近とても忙しいみたいだから。) - “I find it unlikely that he forgot his own birthday.”
(彼が自分の誕生日を忘れたなんて考えにくいな。) - “It’s unlikely to snow this afternoon, but let’s keep an eye on the weather.”
(今日の午後に雪が降る可能性は低いけど、天気は注意してみておこう。)
5.2 ビジネスでの例文(3つ)
- “It seems unlikely that our competitors will match this price.”
(競合他社がこの価格に合わせてくるとは考えにくいように思われます。) - “It is highly unlikely that the project will be completed by Friday.”
(金曜日までにプロジェクトが完了する可能性は非常に低いです。) - “In the unlikely event of a delay, we will inform all stakeholders promptly.”
(遅延が発生することは想定しにくいですが、その場合は速やかに関係者に連絡します。)
5.3 学術的な文脈での例文(3つ)
- “Recent studies indicate that it is unlikely these variables have a direct correlation.”
(最近の研究では、これらの変数に直接的な相関がある可能性は低いことが示唆されています。) - “It remains unlikely that such an extreme theory can be proven.”
(そのような極端な理論が証明される可能性は依然として低いです。) - “Based on current data, it is unlikely that the species will adapt quickly to the new environment.”
(現在のデータによれば、その種が新しい環境に素早く適応する可能性は低いです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- improbable(起こりそうにない)
- “It is improbable that we will see any changes.”
- 「unlikely」より少しフォーマルな響きがあり、学術的文脈でもよく使われる。
- “It is improbable that we will see any changes.”
- doubtful(疑わしい)
- 若干主観的なニュアンスが強く、確信が持てない・疑わしいといった姿勢。
- 若干主観的なニュアンスが強く、確信が持てない・疑わしいといった姿勢。
- remote(可能性が極めて低い)
- 数字的・確率的にかなり低い時に使われる。文語的でややフォーマルな響き。
- 数字的・確率的にかなり低い時に使われる。文語的でややフォーマルな響き。
- improbable(起こりそうにない)
反意語 (Antonyms)
- likely(ありそうな)
- probable(起こりそうな)
- likely(ありそうな)
「likely」は「un-」が付いただけで意味が反対になるため、対比して使うとわかりやすいです。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- 米英: /ʌnˈlaɪkli/
- 英英: /ʌnˈlaɪkli/
- 米英: /ʌnˈlaɪkli/
アクセント: “un-LIKE-ly” のように “[like]” の部分に強勢がきます。
アメリカ英語とイギリス英語での違い: 目立った差はほとんどありませんが、母音の発音の微妙な違い以外は基本同じです。
よくある発音の間違い:
- 「unlike」と混同して「un-like」と区切って発音してしまうことがありますが、「unlikely」は一単語です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “unlike”と“unlikely”の混同
- “unlike”は「~と違って」という前置詞・接続詞、
- “unlikely”は「可能性が低い」という形容詞。
- “unlike”は「~と違って」という前置詞・接続詞、
- スペルミス
- unlikey, unliklyなどとよくミスしがちなので、-lyを最後まで書ききるように注意。
- unlikey, unliklyなどとよくミスしがちなので、-lyを最後まで書ききるように注意。
- 語順
- “It is unlikely that…”という構文で “unlikely” の後ろに “that節” を続けるパターンによく慣れておく。
- “It is unlikely that…”という構文で “unlikely” の後ろに “that節” を続けるパターンによく慣れておく。
- 試験対策
TOEICや英検などでも「可能性」に関する表現、あるいは文脈判断での語彙問題として出題されることがあります。熟練度を問う問題の中で、「likely」と「unlikely」など反意関係の単語を組み合わせて出される場合があるので混同しないように注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
覚え方のヒント
- 「un-」=「no / not」のイメージを頭に置き、「likely(起こりそう[可能性がある])」に「un-」で「起こりそうでない」「可能性がない」と覚えるとわかりやすいです。
- “It’s not likely → It’s unlikely!” のように置き換える練習をするのも効果的です。
- 「un-」=「no / not」のイメージを頭に置き、「likely(起こりそう[可能性がある])」に「un-」で「起こりそうでない」「可能性がない」と覚えるとわかりやすいです。
関連ストーリーやイメージ
- “un+likely = 荒野を歩いている途中、オアシスがあるかもしれないが、‘unlikely(可能性が低い)’” など、ストーリー仕立てでイメージすると暗記しやすいでしょう。
- “un+likely = 荒野を歩いている途中、オアシスがあるかもしれないが、‘unlikely(可能性が低い)’” など、ストーリー仕立てでイメージすると暗記しやすいでしょう。
以上が、形容詞 “unlikely” の詳細解説です。日常会話からビジネスシーンまでよく使われる便利な語なので、ぜひ覚えて活用してみてください。
《補語にのみ用いて》ありそうもない,考えられない
うまくいきそうもない,見込み(将来性)のない