最終更新日:2025/11/26

(…に)苦しむ,悩む,心を痛める《+for+名》,(…で)苦しむ《+from+名》 / 〈物事が〉(…のために)損害を受ける,傷つく《+from+名》 / 《suffer from+名》〈人が〉(一時的な病気に)罹る,煩わされる / 〈苦痛・悲しみなど〉‘を'受ける,〈損害など〉‘を'被る / 《suffer+名+to do》《古》(…することを)〈人〉‘に'許す / 《否定文で》…‘を'我慢する

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元となった辞書の項目

suffer

動詞

(…に)苦しむ,悩む,心を痛める《+for+名》,(…で)苦しむ《+from+名》 / 〈物事が〉(…のために)損害を受ける,傷つく《+from+名》 / 《suffer from+名》〈人が〉(一時的な病気に)罹る,煩わされる / 〈苦痛・悲しみなど〉‘を'受ける,〈損害など〉‘を'被る / 《suffer+名+to do》《古》(…することを)〈人〉‘に'許す / 《否定文で》…‘を'我慢する

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解説

以下では、英単語「suffer」について、できるだけ詳細に解説します。


1. 基本情報と概要

単語: suffer

品詞: 動詞 (verb)

CEFRレベル: B2 (中上級レベル)


  • B2(中上級): 日常のさまざまな話題や抽象的な内容をある程度理解し、会話ができるレベルです。

意味(英語・日本語)


  • 英語: “to experience physical or mental pain; to undergo something unpleasant or harmful.”

  • 日本語: 「身体的または精神的な苦痛を経験する」「つらいことや不利益をこうむる」という意味です。

    「苦しむ」「被害を受ける」といったニュアンスで使われる動詞です。逆境や困難に直面している場面でよく使われます。

活用形


  • 原形: suffer

  • 三人称単数現在形: suffers

  • 現在進行形: suffering

  • 過去形: suffered

  • 過去分詞: suffered

他品詞への派生


  • 例:


    • 名詞形: sufferer(苦しんでいる人、患者)

    • 名詞形: suffering(苦しみ、苦痛)

    • 形容詞形: (あまり一般的ではありませんが、苦痛に関する表現として “suffering” を形容詞的に使う場合もあります)



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「suffer」はラテン語の “sufferre” に由来し、sub-(下に)+ ferre(運ぶ)という要素から成り立っています。


    • sub-(下に)

    • ferre(運ぶ)


派生語や類縁語


  • sufferance(我慢すること、耐えること)

  • insufferable(耐え難い、我慢できない)

  • suffrage(投票権) … 同じ語源 “suf-” + “frag-” ですが、意味上は大きく異なる単語なので注意

よく使われるコロケーション(10個)


  1. suffer from a disease(病気に苦しむ)

  2. suffer from stress(ストレスに悩む)

  3. suffer a setback(挫折を味わう)

  4. suffer injuries(負傷を負う)

  5. suffer losses(損失を被る)

  6. suffer hardships(困難に直面する)

  7. suffer pain(痛みに苦しむ)

  8. suffer in silence(黙って苦しむ)

  9. suffer severely(大いに苦しむ)

  10. suffer financially(経済的に苦しい状況になる)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 “sufferre” から。sub-(下に)と ferre(運ぶ)が合わさって「下に重荷を背負う」⇒「耐える、苦しむ」が原義です。

使用時のニュアンス・注意点


  • 「suffer」は、身体的・精神的苦痛に限らず、「被害を受ける」という広義でも用いられます。

  • 一般にフォーマル・カジュアル両方の文脈で使われますが、文脈としてはやや重い内容(苦痛、損害)を表すことが多いです。

  • 口語でも使いますが「苦しむ」というシリアスなトーンを伴うので、相応の状況で使われることが多いです。


4. 文法的な特徴と構文

他動詞 / 自動詞としての用法


  • 「suffer」は主に自動詞として「~に苦しむ」という形で用いられますが、他動詞として「(損害・苦痛・など)を被る、経験する」という意味でも使われます。

用法例


  1. 自動詞: “He suffers from migraines.”(彼は偏頭痛に苦しんでいる)

  2. 他動詞: “He suffered a serious injury.”(彼は重傷を負った)

イディオム


  • 「suffer the consequences」


    • 「自分の行為の結果を甘んじて受ける」という意味で、文語・会話どちらでも使われます。


  • 「suffer fools gladly」


    • 「愚かな人を快く相手にする(皮肉的に、そうしないことを指す表現)」で、イギリス英語圏で比較的聞かれますが、ややフォーマルです。



5. 実例と例文

ここではシーン別に例文を示します。カジュアルからビジネス、学術的な文脈まで取り上げます。

日常会話(カジュアル)


  1. “I’ve been suffering from a cold all week.”


    • 「今週ずっと風邪でつらいんだ。」


  2. “She suffers from motion sickness whenever she travels by car.”


    • 「彼女は車で移動するときはいつも乗り物酔いに悩まされるんだ。」


  3. “I’m suffering because of all this homework—it never ends!”


    • 「こんなに宿題が多くて大変だよ、終わりがないんだもの!」


ビジネスシーン


  1. “Our sales are suffering due to the economic downturn.”


    • 「景気後退のせいで、わが社の売上が落ち込んでいます。」


  2. “When customer satisfaction declines, the entire business suffers.”


    • 「顧客満足度が下がると、ビジネス全体に影響が出ます。」


  3. “The project suffered a delay because of the supply chain issues.”


    • 「サプライチェーンの問題でプロジェクトが遅延しました。」


学術的な文脈


  1. “Patients who suffer from chronic pain often require long-term treatment.”


    • 「慢性的な痛みに苦しむ患者は、しばしば長期的な治療を必要とします。」


  2. “Ecosystems can suffer serious damage from pollution.”


    • 「生態系は汚染によって深刻な被害を受けることがあります。」


  3. “Historical records show that the region suffered multiple famines in the 17th century.”


    • 「歴史的記録によると、その地域は17世紀に何度も飢饉に見舞われました。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “endure” (耐える)


    • 「苦痛や困難を我慢してやり過ごす」というニュアンス。

    • sufferは「苦しむ」こと自体に焦点があり、endureは「耐え抜く」という点に焦点があります。


  2. “undergo” (経験する)


    • 「(変化・治療・試練などを)経験する」という意味で、必ずしも苦痛を伴うわけではありませんが、しばしば大変なことについても使われます。


  3. “experience” (経験する)


    • 一般的な「経験する」という意味ですが、sufferは「苦痛を伴う」というニュアンスが強い点が異なります。


反意語


  • “prosper” (繁栄する、うまくいく)


    • sufferが「苦しむ」という意味合いなのに対して、prosperは「成功する・繁栄する」と逆の状態を表します。


  • “flourish” (繁栄する、栄える)


    • 「花開く、全盛を迎える」という意味で、苦境にいるsufferとは反対のイメージを持ちます。



7. 発音とアクセントの特徴


  • アメリカ英語 (AmE): /ˈsʌf.ɚ/

  • イギリス英語 (BrE): /ˈsʌf.ə/

アクセントの位置


  • 最初の “suf-” にアクセントがあります。(SUF-fer)

よくある発音の間違い


  • “e” の音をあいまいに発音しがちですが、/ˈsʌf.ɚ/(アメリカ英語)のように「サファー」に近い音になります。

  • イギリス英語では語尾の /ə/「ア」にあたる音が曖昧に発音されがちです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペリングについて “suf-fer” というイメージで覚えるとミスが減ります。

  • 同音異義語としては特にありませんが、 “suffer” と “supper”(夕食)を混同しないように注意が必要です。

  • “suffer from ~” という表現はTOEICや英検などの長文中に頻出します。特に原因を示すときに from を使う点がポイントです。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「下に(sub) 運ぶ(fer) → 重荷を背負わされる → 苦しむ」とイメージすると覚えやすいかもしれません。

  • “suffer” の “u” と「苦しむの ‘苦(ku)’」を連想して、mind mapで関連付けしてみる手もあります。

  • 「suffer from~」でセットで覚えると使いやすくなります。


以上が、英単語「suffer」の詳細な解説です。身体的・精神的な苦痛から損害を被るという意味まで、幅広い文脈で使われる単語なので、ぜひ例文を参考に使い方を身につけてみてください。

意味のイメージ
suffer
意味(1)

(…に)苦しむ,悩む,心を痛める《+for+名》,(…で)苦しむ《+from+名》

意味(2)

〈物事が〉(…のために)損害を受ける,傷つく《+from+名》

意味(3)

《suffer from+名》〈人が〉(一時的な病気に)罹る,煩わされる

意味(4)

〈苦痛・悲しみなど〉‘を'受ける,〈損害など〉‘を'被る

意味(5)

《suffer+名+to do》《古》(…することを)〈人〉‘に'許す

意味(6)

《否定文で》…‘を'我慢する

基礎英単語(NGSL) / 英訳 / 記述問題

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