apprehensive
1. 基本情報と概要
単語: apprehensive
品詞: 形容詞 (adjective)
活用形:
- 原形: apprehensive
- 副詞形: apprehensively(不安げに)
- 名詞形: apprehensiveness(不安な状態)、apprehension(不安・懸念・逮捕などの意味も)
- 動詞形(派生): apprehend(逮捕する、理解する、不安に思う など)
英語での意味:
“Worried or nervous about something that may happen in the future.”
(これから起こるかもしれないことについて不安や心配をしているような状態)
日本語での意味:
「不安そうな」「心配そうな」という意味です。
例えば、どうなるか分からない将来の出来事や、結果が見えない状況などに対して “落ち着かずに心配している” 状態を表すときに使います。英語圏の日常会話や書き言葉の両方で見かける比較的フォーマルなニュアンスを持つ形容詞です。
CEFRレベル: B2(中上級)
- B2 レベル:ある程度複雑な文章も理解し、抽象的な話題について説明できるレベル。
- 「apprehensive」は、ネイティブスピーカーの日常会話でも登場しますが、学習者にとっては中上級程度に感じられる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭語 ap- (ラテン語由来の ad-「~へ」)
- 語幹 prehend (ラテン語 prehendere「つかむ、把握する」)
- 接尾辞 -ive(形容詞化する役割)
これらが組み合わさり、「取り込んで(把握して)どうなるか分からない未来に対して心配する」といったニュアンスが生まれています。
派生語・類縁語:
- apprehend(動詞): 逮捕する、理解する、不安に思う
- apprehension(名詞): 不安、懸念、理解、逮捕
- comprehensible(形容詞): 理解できる(同じ prehend 語幹に由来)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選:
- be apprehensive about 〜(〜について不安に思う)
- feel apprehensive(不安を感じる)
- become apprehensive(不安になる)
- somewhat apprehensive(いくらか不安げな)
- increasingly apprehensive(ますます不安な)
- remain apprehensive(不安な状態のままである)
- an apprehensive glance(不安そうなまなざし)
- an apprehensive tone(不安気な口調)
- appear apprehensive(不安そうに見える)
- deeply apprehensive(深く不安な)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の “ad” (〜へ) + “prehendere” (つかむ) が由来です。本来は「何かをつかむ」→「頭の中でつかむ(理解する、あるいは心配事を捉える)」という意味合いがあり、そこから「不安な」「危惧する」という感情的なニュアンスにつながりました。
ニュアンス・使用時の注意:
- 「不安」や「心配」を表す単語の中でも、ややフォーマル寄り。会話でも使われますが、文章ではより「きちんとした」響きがあります。
- 直接的に「恐怖」を表す “fearful” よりも弱めの不安や、どうなるか分からない先への懸念を示すイメージです。
使われるシーン:
- 書き言葉(エッセイ、ビジネス文書など): 「相手の心情を丁寧に述べるとき」に使われる。
- 話し言葉(カジュアルからフォーマルまで): 「ちょっと不安に思う」ときにも使うが、やや落ち着いた表現をしたい場合に好まれる。
4. 文法的な特徴と構文
文法ポイント:
- 形容詞なので “be + apprehensive” の形で使われることが多いです。前置詞は about / of / for 等が続きやすいですが、最も一般的なのは “about” です。
- “and” を用いてほかの感情を並べることも多いです(例: “She was both excited and apprehensive about the new job.”)。
一般的な構文:
- be + apprehensive about + 名詞/動名詞
- 例) “He is apprehensive about moving to a new city.”
- 例) “He is apprehensive about moving to a new city.”
- be + apprehensive that + 節
- 例) “I’m apprehensive that the test results might not be good.”
- 例) “I’m apprehensive that the test results might not be good.”
- look / seem / appear + apprehensive
- 例) “She appeared apprehensive during the interview.”
イディオム: いわゆる成句としては少ないものの、「shiver apprehensively(不安そうに震える)」など表現の一部として使われることがあります。
5. 実例と例文
それぞれの場面ごとに例文を示します。
日常会話での例文
“I’m a bit apprehensive about going to the dentist tomorrow.”
- (明日の歯医者に行くのがちょっと不安なんだ。)
“She seemed apprehensive when she heard the thunder.”
- (彼女は雷の音を聞いたとき、不安げに見えたよ。)
“My brother is always apprehensive before a big exam.”
- (私の兄は、いつも大きな試験の前は不安そうなんだ。)
ビジネスでの例文
“Many employees are apprehensive about the upcoming restructuring.”
- (多くの従業員が、今度のリストラに不安を感じています。)
“I’m a little apprehensive to present my ideas to the board.”
- (役員会議で自分のアイデアを発表するのが少し不安です。)
“She was apprehensive about negotiating the new contract.”
- (彼女は新しい契約の交渉について不安に思っていました。)
学術的・フォーマルな文脈の例文
“Researchers are apprehensive about drawing definitive conclusions from limited data.”
- (研究者たちは限られたデータから最終的な結論を出すことに不安を感じている。)
“The academic community remains apprehensive regarding the potential side effects of this treatment.”
- (学術界は、この治療法の潜在的な副作用について引き続き不安を抱いている。)
“The panel was apprehensive about endorsing the proposal without further evidence.”
- (委員会は、さらなる証拠なしにその提案を承認することについて不安を抱いていた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
anxious(不安な)
- 「将来の出来事に対する不安」を表す点でよく似ていますが、より「落ち着かない」感じが強い場合が多いです。
- 「将来の出来事に対する不安」を表す点でよく似ていますが、より「落ち着かない」感じが強い場合が多いです。
worried(心配している)
- 日常会話で広く使われ、不安の対象が大きくても小さくても使えるカジュアルな単語です。
- 日常会話で広く使われ、不安の対象が大きくても小さくても使えるカジュアルな単語です。
nervous(神経質な/緊張している)
- 「落ち着かない、緊張する」というニュアンスが強く、試験や人前での発表など一時的な状況に用いられやすい単語。
- 「落ち着かない、緊張する」というニュアンスが強く、試験や人前での発表など一時的な状況に用いられやすい単語。
反意語
confident(自信がある)
- 不安ではなく、むしろ「自信を持っている」状態。
- 不安ではなく、むしろ「自信を持っている」状態。
calm(落ち着いた)
- 緊張や不安がなく平静である状態を表す。
- 緊張や不安がなく平静である状態を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /ˌæp.rɪˈhen.sɪv/
- アメリカ英語(General American): [æp.rɪˈhɛn.sɪv]
- イギリス英語(RP): [æp.rɪˈhen.sɪv]
アクセント(強勢): “appre-HEN-sive” のあたりで “hen” の部分が強く発音されます。
よくある間違い: 「ヘン」のところを弱く読んでしまうことや、「appre-」部分を短く正確に発音せず曖昧にしてしまうことに注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “apprehensive” のスペルが長いため、途中の “h” や “s” が抜けてしまうミスが多いです。
- 同音異義語との混同: 特に同音異義語はありませんが、「appreciative(感謝している)」との取り違えに注意してください。意味が全く異なります。
- 試験対策: TOEICや英検などのリーディングで「不安になっている」ニュアンスを問う問題などで登場する可能性があります。定義を正しく覚えておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源で覚える: “ad-(~へ)+ prehend(つかむ)→ 頭の中で何かを捉えて心配している” というイメージ。
- スペリングのポイント: “app” + “re” + “hen” + “sive” と区切ると覚えやすいです。
- 勉強テクニック: 類義語(anxious, worried, nervous など)とセットで例文を作り、その微妙なニュアンスの違いごとにまとめると、文脈に応じて使い分けがしやすくなります。
以上が「apprehensive」の詳細解説です。日常からビジネス、学術的な場面まで、不安や心配を表す際に役立つ形容詞なので、ぜひ活用してみてください。
心配した,懸念した, 気づかった