hesitant
1. 基本情報と概要
英単語: hesitant
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): Unsure or slow in acting or speaking
意味(日本語): ためらいがちで、行動や発言が遅い、または自信を持てず決断できないさま
「何かを決断したり行動に移す際に、迷いやためらいを感じて、一歩踏み出すのが遅い」というニュアンスの単語です。人が慎重になりすぎて、すぐに答えや行動を示せない感じを表します。
- 活用形(形容詞): hesitant
- 副詞形: hesitantly (ためらいがちに)
- 名詞形: hesitance / hesitancy (ためらい、ちゅうちょ)
また、もともとの動詞は “hesitate” (ためらう) で、「彼はためらった」と言うときに “He hesitated.” のように使います。
CEFRレベル: B2(中上級)
- B2レベル: 自分の意見を述べたり、説得力を持って会話・文章に参加できる段階
2. 語構成と詳細な意味
“hesitant” は、動詞 “hesitate” に形容詞の接尾語 “-ant” がついた形です。
- hesit-: “hesitate” の語幹
- -ant: 形容詞化する接尾語(~している状態を示す)
関連する単語・派生語としては:
- hesitate (動詞): ためらう
- hesitance / hesitancy (名詞): ためらい、ちゅうちょ
- hesitantly (副詞): ためらいがちに
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- be hesitant about 〜
- (〜についてためらう)
- (〜についてためらう)
- a hesitant response
- (ためらいがちな返答)
- (ためらいがちな返答)
- somewhat hesitant
- (ややためらいがち)
- (ややためらいがち)
- feel hesitant to 〜
- (〜するのをためらう気持ちになる)
- (〜するのをためらう気持ちになる)
- remain hesitant
- (依然としてためらっている)
- (依然としてためらっている)
- hesitant to speak
- (話すのをためらう)
- (話すのをためらう)
- hesitant approach
- (慎重すぎる、ためらいがちなアプローチ)
- (慎重すぎる、ためらいがちなアプローチ)
- slightly hesitant
- (少し躊躇している)
- (少し躊躇している)
- appear hesitant
- (ためらっているように見える)
- (ためらっているように見える)
- sound hesitant
- (声がためらいがちな感じがする)
3. 語源とニュアンス
“hesitant” は、ラテン語の “haesitare”(気持ちが揺れ動く、立ち止まる)に由来する “hesitate” がもとになっています。歴史的にも、何かを決断する手前の迷いや動揺、即断できない様子を指してきました。
ニュアンスとしては、積極的に拒否したり否定しているわけではないが、自信や確信が持てずに行動を踏みとどまっている状態を表します。会話や文章では、フォーマル・カジュアルを問わず比較的使われますが、どちらかというと「落ち着いたトーン」で使われることが多いです。感情的に強くならず、少し控えめな雰囲気を伴います。
4. 文法的な特徴と構文
hesitant は形容詞なので、主語や目的語を修飾したり、補語(be動詞の後など)として使われることが多いです。
- 例: “He seemed hesitant to answer.” (彼は答えるのをためらっているように見えた)
動詞形 “hesitate” は自動詞 (I hesitated.) として使われたり、 “hesitate to + 動詞” の形で「〜するのをためらう」と使われます。
名詞形 “hesitance” / “hesitancy” は不可算名詞扱いになる例が多いです。 “He showed some hesitance(彼は少しためらいを見せた)” のように不特定量として扱います。
イディオムや構文例:
- Don’t be hesitant to 〜: 〜するのをためらわないで
- There is some hesitance in one’s voice: 声にためらいが感じられる
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I’m a bit hesitant about trying that new restaurant.”
- (あの新しいレストラン行くの、ちょっとためらってるんだ。)
- (あの新しいレストラン行くの、ちょっとためらってるんだ。)
- “She looked hesitant before getting on the roller coaster.”
- (彼女はジェットコースターに乗る前、ちょっとためらっている様子だった。)
- (彼女はジェットコースターに乗る前、ちょっとためらっている様子だった。)
- “Don’t be hesitant to ask for help if you need it.”
- (必要なら遠慮せずに助けを求めてね。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “He seemed hesitant to approve the new budget proposal.”
- (彼は新しい予算案を承認するのをためらっているようでした。)
- (彼は新しい予算案を承認するのをためらっているようでした。)
- “I’m hesitant about signing the contract without further clarification.”
- (さらなる説明なしで契約にサインするのはちょっとためらいます。)
- (さらなる説明なしで契約にサインするのはちょっとためらいます。)
- “If you are hesitant to invest more resources, let’s analyze the data once again.”
- (さらにリソースを投資するのをためらうなら、もう一度データを分析しましょう。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The researcher was hesitant to publish preliminary findings without peer review.”
- (研究者は査読なしで予備結果を発表するのをためらっていた。)
- (研究者は査読なしで予備結果を発表するのをためらっていた。)
- “Clinicians may be hesitant to prescribe this medication due to potential side effects.”
- (臨床医は潜在的な副作用のため、この薬を処方するのをためらうかもしれない。)
- (臨床医は潜在的な副作用のため、この薬を処方するのをためらうかもしれない。)
- “Policy makers are often hesitant to implement drastic measures without solid data.”
- (政策立案者は確かなデータなしに抜本的な対策を実施することにしばしばためらいを感じる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- uncertain (不確かな, はっきり決断できない)
- 「確信が持てない」という意味合いが強い。
- 「確信が持てない」という意味合いが強い。
- unsure (自信がない, はっきり分からない)
- 心の中の迷いに焦点がある。
- 心の中の迷いに焦点がある。
- indecisive (決断力に欠ける)
- はっきり決められない性格や態度を示しやすい。
- はっきり決められない性格や態度を示しやすい。
- tentative (仮の, 一時的な様子)
- 「ためらいがちな」「仮で」というニュアンスが強い。
反意語 (Antonyms)
- confident (自信のある)
- ためらいがなく、堂々と行動・発言できる様子。
- ためらいがなく、堂々と行動・発言できる様子。
- certain (確信している)
- 強い確信があるさま。
- 強い確信があるさま。
- decisive (決断力のある)
- 迷いなくパッと決める力があるさま。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈhɛzɪtənt/
- アクセント: [héz-ɪ-tənt] のように、最初の “he-” の部分が強めに発音されます。
- アメリカ英語とイギリス英語: 両者とも大きな違いはなく、[hɛz-] の部分の母音が米英では若干強めに聞こえることがあります。
- よくある間違い: “hestitant” のように “hesti-” とつづってしまいがち。正しくは “hesitant” です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “hesistant” や “hestitant” と綴ってしまうケース。
- 同音異義語との混同: 特になしですが、「hesitate」と混ぜて書いてしまうことがあるので注意。
- 試験対策: TOEICや英検でも「ためらう」というニュアンスを言い換える問題として出る可能性があります。 “be reluctant to 〜” と混同しないようにし、文脈に合った表現を選ぶ練習をするとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語頭の “hes-” と “へし折る(へし)” のイメージで「動きが止まる」 → “ためらい” を連想すると覚えやすいかもしれません。
- “hesitate” や “hesitant” は、どちらも “ためらい” や “行動の遅れ” を示すという点でセットで覚えると便利です。
- 英語学習では、「ためらう」= “hesitate” と連想しておいて、その形容詞形が “hesitant” だと意識しておくとスムーズに覚えられます。
以上が “hesitant” の詳細解説です。
何かをする前に「うーん」と少し考え込むようなときにぴったりの単語なので、ぜひ覚えて使ってみてください。
ちゅうちょする;(…を)ためらう《+about+名(doing)》
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