最終更新日:2025/11/29

〈人〉に義務を負わせる, に強制する / に親切にする, の願いを叶える

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元となった辞書の項目

oblige

動詞

〈人〉に義務を負わせる, に強制する / に親切にする, の願いを叶える

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私は友人が新しいアパートに引っ越すのを手伝わなければならない義務があります。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: oblige

品詞: 動詞 (verb)


英語での意味


  • to make (someone) legally or morally bound to do something

  • to do a favor or service for someone

日本語での意味


  • (人に)…する義務を負わせる、強制する

  • (人)の願いを聞き入れる、融通する

「oblige」は「義務を課す・強いる」という意味で使われる一方で、「相手のために役立つ行為をしてあげる」という意味でも使われます。フォーマルなニュアンスが比較的強く、相手への丁寧な表現、または法的・道徳的な義務を強調するときに用いられます。


活用形


  • 原形: oblige

  • 三人称単数現在形: obliges

  • 過去形: obliged

  • 過去分詞形: obliged

  • 現在分詞形(動名詞含む): obliging


他の品詞形


  • obliged (形容詞) 「恩を感じている」

    例: I’m obliged to you for your help. (助けていただき感謝しています)

  • obliging (形容詞) 「親切な、人の願いを喜んで聞いてくれる」

    例: He was very obliging and carried my luggage. (彼はとても親切で私の荷物を運んでくれた)

  • obligation (名詞) 「義務、責務」

    例: You have an obligation to pay your debts. (あなたには借金を返済する義務があります)


CEFRレベルの目安


  • B2(中上級): 大学やビジネスなど、少し複雑な場面で使われる語彙です。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・語幹・接尾語


  • 語幹: lig (ラテン語で「結ぶ、束ねる」の意味を含む “ligare” に由来)

  • 接頭語: ob- (「~に対して」「~に向かって」の意味を持つラテン語由来)

  • 接尾語: 直接的な英語の接尾語はありませんが、「-e」は動詞の語尾として残っています。


派生語・類縁語


  • obligation: 義務、責務

  • obligatory: 義務的な、強制的な

  • obliging: 親切心で手助けをする


よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. be obliged to do ~ (~する義務がある)

  2. feel obliged to do ~ (~しなければならないと感じる)

  3. oblige someone to do ~ (人に~するよう義務づける)

  4. under an obligation (義務を負っている)

  5. much obliged (感謝します / 恐れ入ります)

  6. oblige someone with something (人に何かをしてあげる)

  7. legally obliged (法的に義務付けられている)

  8. morally obliged (道徳的に義務がある)

  9. I would be obliged if... (~していただけるとありがたいのですが)

  10. oblige by doing (~してもらう形で義務を果たす / 便宜を図る)


3. 語源とニュアンス

語源: ラテン語の obligare(「縛りつける、結びつける」の意)に由来し、相手をある行為に結びつけるというイメージから、義務や約束の含意が強まりました。また、「相手に対して親切や助けを与える」というニュアンスが派生的に出てきたとされています。


  • フォーマル度合い: ややフォーマル。文章や正式な場面でよく使われます。

  • カジュアル度合い: 口語では「much obliged」のような表現が丁寧かつカジュアルにも聞こえることがありますが、やや古風な印象もあります。

  • 使用時の注意: 「強制する」という意味合いを伴うときは、相手にプレッシャーを与えかねないため、コンテクストを考慮する必要があります。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 他動詞 (transitive verb)


    • 「oblige + 目的語 + to do…」の形で「~に…する義務を負わせる」

      例: The law obliges companies to provide safe working conditions.


  2. 慣用的な構文


    • 「be obliged to do …」: 「…する義務がある」

      例: We are obliged to follow the instructions.

    • 「I would be obliged if…」: 丁寧な依頼・お願いとして「もし…していただければありがたいです」


  3. 可算名詞/不可算名詞の区別


    • 動詞なので可算・不可算の区別はありませんが、関連語の「obligation」は基本的に可算名詞です(some obligations / an obligation など)。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I feel obliged to help her since she took care of me before.”

    (以前彼女にお世話になったから、手伝わなきゃいけない気がするんだ。)


  2. “Could you oblige me by opening the window?”

    (窓を開けていただけますか?)


  3. “I’m much obliged for your kind advice.”

    (ご親切なアドバイス、大変ありがとうございます。)



ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “We are legally obliged to comply with these regulations.”

    (我々は法的にこれらの規制を順守する義務があります。)


  2. “The contract obliges both parties to maintain confidentiality.”

    (その契約は双方に守秘義務を課しています。)


  3. “I would be obliged if you could send me the final report by Friday.”

    (金曜日までに最終レポートを送っていただけると大変助かります。)



学術的・フォーマルな場面での例文(3つ)


  1. “Scholars are often obliged to reference all primary sources accurately.”

    (学者はしばしばすべての一次資料を正確に引用する義務を負っている。)


  2. “Participants are obliged to sign a consent form prior to the study.”

    (参加者は研究への参加に先立ち、同意書に署名しなければならない。)


  3. “Institutions are obliged by law to uphold ethical standards.”

    (機関は法的に倫理基準を守ることを義務付けられている。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  • compel (強制する)

    oblige に比べて、より物理的・強制力のニュアンスが強いです。

  • require (要求する)

    obligation よりも形式的な必要性を強調する場合に使います。

  • force (無理やり~させる)

    強い圧力や抵抗を伴うニュアンスを含みます。

  • accommodate (親切にもてなす、対応する)

    「相手に合わせて便宜を図る」ニュアンスで、oblige の「融通する」に近い用法もあります。

反意語 (Antonyms)


  • free (解放する)

    義務や拘束から解き放つという意味で対照的です。

  • exempt (免除する)

    義務などから免除する意味を持ち、oblige の逆の行為です。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /əˈblaɪdʒ/

  • アクセント: 第二音節「-blige」に強勢

  • アメリカ英語とイギリス英語: 大きな差はなく、どちらも /əˈblaɪdʒ/ で発音されます。

  • よくある間違い: “o” の部分を /oʊ/ としてしまうなど。実際は弱い母音 /ə/ が多いです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “oblige” の “-ige” を “-edge” と書くミスなど。

  2. 同音異義語: 類似の同音異義語はめったにありませんが、oblige と “obligee / obligor” (法律用語) の見分けがつかなくなる人もいます。

  3. 強制と好意の二面性: 一方では「強いる・義務を負わせる」、他方では「好意でしてあげる」の意味があるため、文脈に注意が必要です。

  4. 試験での出題例: TOEIC や英検などで「be obliged to do...」の表現がリーディングの中で出題される場合があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “ob” + “lig” = 何かに縛り付けられるイメージで「強制する・義務づける」を覚えるとよいです。

  • 結びつけられるどうしてもやらないといけない義務」というイメージを持つと、類似表現(obligation, obligatory)も一緒に覚えやすくなります。

  • 「I’m much obliged」という表現は少し古風ですが、感謝を表す丁寧なフレーズとして覚えておくと便利です。


以上が「oblige」の詳細解説です。義務と好意、両面の意味をしっかり理解して上手に使い分けてみてください。

意味のイメージ
oblige
意味(1)

〈人〉‘に'義務を負わせる,強制する

意味(2)

〈人〉‘に'親切にする,‘の'願いをかなえる

TOEIC英単語(TSL) / 英訳 / 4択問題

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