最終更新日:2025/11/08

...につき, ...ごとに / 《文》…によって

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元となった辞書の項目

per

前後置詞

...につき, ...ごとに / 《文》…によって

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解説

1. 基本情報と概要

単語: per

品詞: 前置詞 (preposition)

意味(英語): “for each,” “by means of,” or “according to”

意味(日本語): 「〜につき」「〜ごとに」「〜にしたがって」


「per」は、何かを基準として「1つにつき〜」や「〜ごとに」などの意味を表す前置詞です。日常的には「〜につき」「〜ごとに」という使い方がとても多いですが、ビジネス文書では「〜にしたがって(as per 〜)」と書くときにも使われます。


活用形:


  • 前置詞なので、動詞のように時制変化や人称変化はありません。

  • 名詞や形容詞に変化もしないため、形そのものは “per” のみです。

他の品詞形:


  • “per” は基本的に前置詞としてのみ使われる単語です。動詞や名詞など、他品詞としての形は一般的には存在しません。

CEFR レベル目安: B1 (中級)


  • 測定や割合など、日常会話でも比較的よく使われるため、中級レベルの段階で習得しておきたい表現です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 接頭語・接尾語・語幹

    “per” はもともとラテン語由来(「〜を通して」「〜に沿って」「〜のために」などの意味をもつ語)ですが、英語ではそのまま前置詞として単体で使われます。接頭語・接尾語としての“per-”は「完全に〜」「通して〜」というイメージで派生語が存在します(例: “perfect”, “permeate” など)。

派生語や類縁語


  • percent(割合、パーセント)

  • per annum(1年につき、年間)

  • per capita(1人あたり)

  • per diem(1日につき)

  • as per(〜に従い、〜に応じて)

コロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. per person(1人あたり)

  2. per hour(1時間あたり)

  3. per day(1日あたり)

  4. per week(1週間あたり)

  5. per month(1か月あたり)

  6. miles per hour(1時間あたりのマイル数)

  7. per capita income(1人あたりの所得)

  8. cost per unit(単位あたりのコスト)

  9. as per your request(あなたの要望に従い)

  10. as per usual(いつもどおりに)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の “per”(〜を通して、〜に沿って)が由来。「通過」「経由」「一つにつき」「従って」のイメージを持ちます。

ニュアンスや使用時の注意点


  • カジュアル: 「〜につき」「〜ごとに」という計算や割合などで使う場合(例: “$10 per hour”)は非常に一般的で、日常会話でも自然に使えます。

  • フォーマル: ビジネス文書などで使われる “as per〜” は少し形式張った表現です。例えば、「as per your email (あなたのメールに従い)」のように、何かに“準じて、従って”行う場合に使われます。

そのため、場面によっては若干フォーマル感が出る場合がありますが、多くの場合は単に“〜につき”という意味で問題なく使えます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 一般的な構文


    • “X per Y” (例: “The rent is $500 per month.” → 月500ドル)

    • “As per (something)” (例: “As per our agreement, …” → 私たちの合意に従い、…)


  2. 使用シーン


    • カジュアル: 数や割合を述べるとき (例: “I drink one cup of coffee per day.”)

    • フォーマル: ビジネス文書や公的文章で「〜によれば、〜に従って」を表す (例: “As per your instructions, we have completed the task.”)


  3. 可算名詞・不可算名詞の区別


    • 前置詞として機能する際は、名詞をそのまま後ろに続けて「1つにつき」というニュアンスを出します。可算か不可算かを特に気にする必要はありませんが、計算式の感覚で “per item/per unit/per person” のように使われます。



5. 実例と例文

(A) 日常会話での例文


  1. “I usually go to the gym three times per week.”

    (私は普段、週に3回ジムに行きます。)


  2. “He drinks two cups of coffee per day.”

    (彼は1日にコーヒーを2杯飲みます。)


  3. “This phone plan costs $30 per month.”

    (この携帯プランは月に30ドルかかります。)


(B) ビジネスシーンでの例文


  1. “As per your request, we have updated the project schedule.”

    (ご要望に従い、プロジェクトのスケジュールを更新しました。)


  2. “The consultant charges $200 per hour for their services.”

    (コンサルタントは業務に対して1時間あたり200ドル請求します。)


  3. “We need to produce 500 units per day to meet the deadline.”

    (納期に間に合わせるには、一日に500個製造する必要があります。)


(C) 学術的・文献などでの例文


  1. “The data shows a 3% increase in sales per annum.”

    (データは年あたり3%の売上増加を示しています。)


  2. “The experiment requires 50 milligrams of the reagent per test tube.”

    (その実験では試験管一つにつき50ミリグラムの試薬が必要です。)


  3. “Per the guidelines, all participants must sign a consent form.”

    (ガイドラインに従い、全ての参加者は同意書に署名しなければなりません。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. for each(各〜ごとに)


    • 例: “We charge $10 for each item.” → “We charge $10 per item.” とほぼ同義


  2. each(それぞれ)


    • 例: “Each hour, I check the status.” → “Per hour” に近いが、やや文構造が変わる。


  3. according to(〜に従って)


    • 例: “According to your instructions.” → “As per your instructions.” と意味が似るが、文体の硬さが少し異なる。


反意語


  • 前置詞 “per” の明確な反意語は存在しませんが、“instead of” (〜ではなく) や “beyond” (範囲外) などはシチュエーションによって対比的に使われることはありえます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /pɚ/ (アメリカ英語), /pə(r)/ (イギリス英語)

アメリカ英語: 口をややすぼめて“パー”に近い音 /pɚ/

イギリス英語: “パ”に近い短い音で /pə/、後ろの“r”の音は地域差があります。


  • 短く弱く発音されるので、日常会話では「パー」あるいは「パ」に聞こえやすいです。

よくある発音ミス


  • 「ペル」のように母音を強く発音しすぎる。実際は短くさらっと /pɚ/ や /pə(r)/ と発音します。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. “per” のつづりミス


    • “par” や “pur” と書いてしまうミスがあるので注意。


  2. “by” や “via” との混同


    • “by” は「〜までに」「〜によって」のニュアンスが強い。

    • “via” は「〜経由で」のニュアンス。

    • “per” は「〜につき」「〜にしたがって」と少し意味が異なる。


  3. 試験対策


    • TOEIC やビジネス英語試験では、ビジネス文書やメールのフレーズで “as per your request” や “per our agreement” が出題されることがあるので注意しておきましょう。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「パーセント(percent)」から連想: “percent” は「per + cent (100)」 → “100につき” という意味。

    → “per” は「〜につき、〜ごとに」のニュアンスを思い出しやすい。

  • 数式イメージ: 「金額 ÷ 時間」などの単位表記 (例: “miles per hour”) で“/”が“per”のイメージ。

    → “$/hour”, “km/hour” → “$ per hour”, “km per hour” と覚えるとよい。

以上が “per” の詳細解説です。計算や割合を表すときだけでなく、ビジネス文書でのフォーマルな “as per 〜” という表現もよく使われるので、ぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
per
意味(1)

につき,…ごとに

意味(2)

《文》…によって,…で,…を通じて

意味(3)

《しばしばas per…で》…によって示された通りに,…に従って

基礎英単語(NGSL) / 英訳 / 記述問題

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