形容詞 definite の徹底解説

1. 基本情報と概要

意味（英語・日本語）

• 英語: “definite” = clearly stated or decided; not vague or doubtful.
  


• 日本語: 「明確な」「はっきりした」「確定的な」

「曖昧ではなく、はっきりと決まっているというニュアンスをもった形容詞です。自分の意見や予定などがきちんと固まっているときに “definite” を使います。」

品詞と活用

• 品詞: 形容詞 (adjective)
  


• 原形: definite
  


• 比較級: more definite
  


• 最上級: most definite
  

他の品詞形

• 副詞: definitely (例: “I definitely agree.” = 「間違いなく同意します」)
  


• 名詞（動詞からの派生）: definition (「定義」) ※“define” という動詞から来ています。
  


• 類似形容詞: definitive (「最終的な」「決定的な」)

難易度 (CEFR)

B2（中上級）レベル: 「文章や会話で ‘definite’ を用いて、確実さや明確さを示す必要がある中上級レベルの単語です。」

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• ラテン語の「definire（定義する）」に由来します。
  


• 語源的には “de-”（完全に）+ “finis”（境界、終わり）という要素が含まれ、「限界をはっきり決める」というところから「明確に示す」ニュアンスが生まれました。

派生語・類縁語

• define (動詞) = 「定義する」
  


• definition (名詞) = 「定義」
  


• definitive (形容詞) = 「最終的な・決定的な」
  


• finite (形容詞) = 「有限の」

コロケーションと関連フレーズ（10個）

1. a definite answer（明確な答え）
   


2. a definite time（はっきり決まった時間）
   


3. a definite plan（具体的な計画）
   


4. a definite schedule（確定したスケジュール）
   


5. a definite advantage（明らかな利点）
   


6. a definite improvement（はっきりとした改善）
   


7. a definite shape/form（はっきりした形）
   


8. offer a definite opinion（明確な意見を述べる）
   


9. a definite purpose（明確な目的）
   


10. give a definite response（はっきりとした返事をする）

3. 語源とニュアンス

語源

• ラテン語 “definire” （定義する）がもと。
  


• “de-” （全面的に）+ “finire” （終わらせる）が組み合わさり、「限界を定める」→「物事をはっきり決める」の意味合いに発展。

微妙なニュアンスと使用時の注意

• 「明確さ」「確実さ」を強調するときに使われます。
  


• 場面としては、ビジネス文書や会議、あるいは日常会話など、比較的フォーマルからカジュアルまで幅広く使用されます。
  


• 「definitive」(「最終的な」) と混同しやすいので注意しましょう。

4. 文法的な特徴と構文

• 形容詞として、名詞を修飾するか補語として用いられます。
  
  例: “That’s a definite plan.” (名詞の前に置く) / “This plan is definite.” (補語として)
  


• フォーマル・カジュアルの区別なく、いずれのシーンでも使えます。
  


• 数えられるもの・数えられないものを問わず、形容詞として自由に使われます。

5. 実例と例文

日常会話での例文（3つ）

1. “Do you have a definite time in mind for the movie?”
   
   （映画を観るのに、はっきりとした時間は考えていますか？）
   


2. “I need a definite answer by Friday.”
   
   （金曜日までにははっきりした答えが必要です。）
   


3. “Are you definite about moving to a new apartment?”
   
   （新しいアパートに引っ越すことは確定なんですか？）

ビジネスシーンでの例文（3つ）

1. “We require a definite proposal before proceeding with the contract.”
   
   （契約を進める前に、明確な提案書が必要です。）
   


2. “Could you give me a definite timeline for the project?”
   
   （プロジェクトの具体的なスケジュールを教えてもらえますか？）
   


3. “He provided a definite estimate of the costs for our new campaign.”
   
   （彼は新しいキャンペーンにかかる費用の正確な見積を提示しました。）

学術的/フォーマルな文脈での例文（3つ）

1. “The research yielded no definite conclusion regarding the cause of the anomaly.”
   
   （その研究では、その異常の原因について 明確な結論は得られませんでした。）
   


2. “A definite consensus among scholars has yet to be reached.”
   
   （学者たちの間で、まだ明確な合意には至っていません。）
   


3. “We need a definite hypothesis to conduct further experiments.”
   
   （さらなる実験を行うには、明確な仮説が必要です。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. clear（はっきりとした）
   
   
   
   • ニュアンス: 「視覚的・理解的にわかりやすい」という意味合い
     
   
   
   • 例: “We need a clear explanation.”
     
   
   


2. certain（確信している）
   
   
   
   • ニュアンス: 「自信があり疑いのない」という意味合いが強い
     
   
   
   • 例: “I’m certain about his decision.”
     
   
   


3. explicit（明白な、明示的な）
   
   
   
   • ニュアンス: 「言葉で具体的に示された」
     
   
   
   • 例: “The instructions are explicitly stated.”
     
   
   


4. specific（特定の、具体的な）
   
   
   
   • ニュアンス: 「詳細や対象が限定された」
     
   
   
   • 例: “Could you be more specific?”
     
   
   

反意語

• indefinite（不明確な、はっきりしない）
  


• vague（曖昧な）
  


• ambiguous（あいまいな）

「definite」が確疑・明確さを強調するのに対して、反意語は「はっきりしない」「あいまい」という意味合いを持っています。

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA: /ˈdɛfɪnɪt/
  


• アクセント: 第1音節 “DEF” の部分に強勢があります。
  


• アメリカ英語とイギリス英語で大きく差はありませんが、後半の母音発音にわずかに違いがある場合があります。
  
  
  
  • アメリカ英語: [ˈdɛfɪnɪt]
    
  
  
  • イギリス英語: [ˈdɛfɪnət] または [ˈdɛfɪnɪt]
  
  

よくある発音ミス

• “definite” の最後を「-nite」のように強く発音してしまう（“i”音が長くならないよう注意）。
  


• スペルに引っ張られて “-ate” と発音しがちですが、正しくは /-ɪt/ 付近です。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス
   
   
   
   • “definate” や “definete” など、途中の“i” の位置を間違えやすいです。
     
   
   


2. “definite” と “definitive” の混同
   
   
   
   • “definitive” は「最終的な」「決定版の」の意味合いが強いので使い分けに注意しましょう。
     
   
   


3. 試験での出題傾向
   
   
   
   • TOEICなどで「確定した時間」「はっきりした回答を要求する」といったビジネス文脈で出题されることがあります。
   
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「defi + nite」の “fin” は “finish” に通じる要素 (終わり・限界) で、「物事にハッキリした境目をつける」とイメージすると覚えやすいです。
  


• スペルを覚える際は “definite” の中に “finite” (有限の) が隠れている、と考えると混同を減らせます。
  


• 「明確であることを示すときに “This is definite.” と歌うように発音してみる」など、口に出して覚えるのも有効です。

以上が形容詞 “definite” の詳細解説です。「明確な・はっきりした・確定的な」というニュアンスとともに、スペルや発音のポイントに注意しながら使いこなしてみてください。