brief
形容詞 brief
の詳細解説
1. 基本情報と概要
・意味(英語)
“brief” = short in duration, concise in expression
・意味(日本語)
「短い、簡潔な」という意味です。
内容や時間が短くまとめられていることを表すときに使う単語です。日常会話で「手短に説明する」「簡単に伝える」といった場面でもよく使われます。
・品詞
形容詞 (adjective)
・活用形
- 原級: brief
- 比較級: briefer
- 最上級: briefest
・他の品詞形
- 名詞形: a brief (簡潔な説明や概要、あるいは法廷書類 “陳述書” など)
- 動詞形: to brief (手短に指示・要約・説明をする)
- 副詞形: briefly (簡潔に、短時間で)
・CEFR レベルの目安
B2(中上級)
→ 学習教材やビジネス文章などでもよく登場します。基礎単語よりは少し進んだレベルと言えますが、日常生活でも使われるため、比較的身につけやすい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
・語構成
“brief” はラテン語で「短い」を意味する “brevis” に由来しています。
接頭語や接尾語は特に含まれていませんが、派生形として “briefly” (副詞) や “briefing” (名詞: 短い説明、打ち合わせ) などがあります。
・派生語や類縁語
- briefcase(ブリーフケース:書類かばん)
- briefing(ブリーフィング:要点説明、簡単な指示・報告)
- debrief(ディブリーフ:作戦後・会議後に報告や総括をする)
・よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ 10 個
- a brief moment(ほんの少しの間)
- a brief pause(短い休止)
- a brief look(ちらっと見ること)
- brief summary(簡潔な要約)
- keep it brief(手短に済ませる)
- brief explanation(簡単な説明)
- be brief(簡潔に述べる)
- brief introduction(簡単な導入)
- brief encounter(短い出会い)
- in brief(手短に言えば/要するに)
3. 語源とニュアンス
・語源
先ほど触れたように、ラテン語の “brevis” (短い)から来ています。古フランス語 “brief” を経由し、最終的に中英語でも “brief” という形になりました。
・ニュアンス・使用時の注意点
- 情報を「端的にまとめている」「短時間しかかからない」という、ポジティブな印象を与えることが多いです。
- 「手抜き」ではなく「必要な要素を端的にまとめる」ニュアンスとして使われる場合が多いです。
・口語・文章・カジュアルかフォーマルか
- 日常会話(カジュアル)でも「Can you be brief?(手短にお願い)」のように使われます。
- ビジネスシーンや公的な文書(フォーマル)でも「We need a brief summary of the report(報告書の簡潔な要約が必要だ)」とよく使われます。
- どちらかというとフォーマル寄りの文脈で聞かれることが多いですが、口語でも十分に使える単語です。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞としての用法
- 基本は名詞を修飾し、「短い」「簡潔な」という意味を持ちます。
- the briefest explanation(最も手短な説明)のように比較級・最上級で使うこともあります。
- 基本は名詞を修飾し、「短い」「簡潔な」という意味を持ちます。
名詞としての用法
- “a brief” は「概要」「要約」を指します。特に法廷用語では「陳述書」を意味することもあります。可算名詞として扱われます。
動詞としての用法(to brief)
- 「(人に情報や指示を)手短に伝える」を意味します。
- 目的語を必ず取る他動詞です。例: He briefed us on the new policy.(彼は私たちに新しい方針について簡潔に説明した)
- 「(人に情報や指示を)手短に伝える」を意味します。
イディオムや構文
- be brief: 「端的に述べる」「手短にする」
- in brief: 「要するに」「手短に言うと」
- let’s keep this brief: 「手短にすませましょう」
- be brief: 「端的に述べる」「手短にする」
5. 実例と例文
日常会話での例文
“Could you be brief? I’m in a hurry.”
(手短にお願いできる?急いでいるの。)“I only have a brief moment to talk before my next appointment.”
(次の予定までにほんの少しの時間しか話せないんだ。)“In brief, I think we should go for the cheaper option.”
(要するに、私たちはより安い選択肢にすべきだと思う。)
ビジネスシーンでの例文
“Please prepare a brief summary of today’s meeting.”
(今日の会議の簡潔な要約を用意してください。)“I’ll give you a brief overview of our marketing strategy.”
(我々のマーケティング戦略についてざっくり概要をお話しします。)“Let’s keep the presentation brief so we can finish on time.”
(プレゼンは手短にして、時間どおりに終わらせましょう。)
学術・専門的な文脈での例文
“This paper presents a brief analysis of the economic impact.”
(本論文は経済的影響の簡潔な分析を提示します。)“After concluding the experiment, we wrote a brief report.”
(実験を終えて、簡単な報告書を作成しました。)“The article offers a brief discussion on the ethical implications.”
(その記事は倫理的影響についての簡単な検討を提供しています。)
6. 類義語・反意語と比較
short(短い)
- 時間や長さが物理的に「短い」という意味で広く使われます。 “brief” は「簡潔にまとめられている」ニュアンスが強く、情報量や説明にも焦点が当たります。
concise(簡潔な)
- 無駄を省いて述べるという点で “brief” に近いですが、より「わかりやすく端的にまとめる」という意味合いが強い単語です。
succinct(簡潔な)
- “concise” とほぼ同義ですが、文語的・フォーマルな響きが強いです。
long(長い) [反意語]
- 時間や文章の量が「長い」ことを表します。
lengthy(長ったらしい) [反意語]
- 必要以上に長い、退屈なほど長いというニュアンスが強いです。
7. 発音とアクセントの特徴
・発音記号(IPA)
/briːf/
・アメリカ英語(AmE)とイギリス英語(BrE)の違い
- 両者とも /briːf/ で発音はほとんど同じです。
- 一般にアメリカ英語、イギリス英語ともに一音節なので大きな違いはありません。
・強勢(アクセント)の位置
- 一音節なので特に強勢の位置は問題になりません。「briːf」とはっきり発音します。
・よくある発音の間違い
- “breaf” や “brife” のように発音しないように注意しましょう。
- “i” の部分を「イー」と伸ばして /briːf/ と言うのがポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス
- “ie” の順番を間違えて “breif” と書いてしまうことがあるので注意。
- “belief” と同じく “-ie-” が正解です。
- “ie” の順番を間違えて “breif” と書いてしまうことがあるので注意。
同音異義語との混同
- 同音異義語は特にありませんが、“grief” (悲しみ) と似た発音に注意(/ɡriːf/ と /briːf/)。
試験での出題傾向
- TOEIC や英検などで「ビジネス文書を手短にまとめる」文脈などに出てきやすい単語です。冒頭で「In brief, …」などの構文を問われる場合もあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “brief” = “brevis” = “short” という由来を意識すると覚えやすいです。
- “i” と “e” の位置: “belief(ビリーフ)” と同じ並び方(-ie-)で覚えましょう。(“i” の方が先!)
- 「スーツケースの “briefcase” は、もともと “brie(f) + case”」=「ブリーフ(要約・書類)を入れるカバン」と関連づけると記憶に残りやすいです。
以上が形容詞 “brief” の詳細解説です。簡潔さや短時間・短文でまとめるときに重宝する単語ですので、ぜひ適切なシーンで使い分けてみてください。
短時間の;短期間の(short)
言葉数の少ない,簡潔な