overlap

1. 基本情報と概要

単語: overlap

品詞: 名詞（可算・不可算両方で使われる場合あり）

活用形(名詞): 単数形: overlap / 複数形: overlaps

※動詞形も存在し、動詞では「overlaps, overlapping, overlapped」のように活用します。

英語の意味: an area or situation in which two or more things overlap each other

日本語の意味: 「重なり」「重複」「重なる部分」

たとえば、2つの領域や仕事が部分的に重なる部分を指して使われます。「このプロジェクトとあのプロジェクトには重複している部分がある」というような場面で用いられることが多いです。

CEFRレベルの目安:

• B2（中上級）: 「重なる」や「重複する」という少し抽象的な概念を表すため、中級〜上級程度の語彙に位置づけられます。

2. 語構成と詳細な意味

• 接頭語: over- （「上に」「超えて」などを表す）
  


• 語幹: lap （古くは「重なる」「覆う」という意味に関連した語源があるとされます）

関連語・派生語

• overlap (動詞): 「重なり合う」「重複する」
  


• overlapping (形容詞): 「重 overlapping の状態にある」
  


• overlapped (形容詞または過去分詞): 「重なった」

よく使われるコロケーション（10個）

1. significant overlap（顕著な重なり）
   


2. partial overlap（部分的な重なり）
   


3. complete overlap（完全な重なり）
   


4. overlapping area（重複している領域）
   


5. time overlap（時間の重なり）
   


6. overlap in responsibilities（責任分担の重複）
   


7. overlap between two departments（二つの部署の間の重複）
   


8. conceptual overlap（概念的な重複）
   


9. overlap analysis（重なりの分析）
   


10. reduce overlap（重複を減らす）

3. 語源とニュアンス

• 語源: 「over-（上に）」+「lap（覆う・包むの意を持つ語）」が組み合わさって成立。
  


• 歴史的使用: 元々は物理的に二つの物体が重なる様子を表し、徐々に比喩的に「範囲や概念の重複」にも使われるようになりました。
  


• ニュアンス: シンプルに「上に重なる」イメージを持つため、実際にモノが重なる状態だけでなく、抽象的な領域（業務範囲、アイデアなど）の重なりも指します。
  


• 使用時の注意点: ビジネスや学術の場面ではフォーマルに使われますが、日常会話でもカジュアルに「（時間や範囲などが）かぶっている」ことを表すのに用いられます。

4. 文法的な特徴と構文

• 名詞としての用法

  
  
  • 可算: “There are several overlaps in our schedules.”（複数の重なりがある）
    
  
  
  • 不可算: “We have some overlap in our areas of expertise.”（専門分野にいくらか重複がある）
    
  
  



• 動詞としての用法

  
  
  • 「重なり合う」「重複する」の意味で他動詞・自動詞両方に使われることがある
    
  
  
  • (自動詞) “Our working hours overlap.”
    
  
  
  • (他動詞) “The edges of the pages overlap each other.”
  
  



• イディオムや構文

  
  
  • “Overlap with something” : 「〜と重なり合う」
    
  
  
  • “Overlap each other” : 「お互いに重なり合う」
  
  

5. 実例と例文

日常会話での例文

1. “There’s a bit of overlap in our chores, so let’s organize them.”
   
   （家事が少し重複しているから、整理しよう。）
   


2. “I think our vacation days overlap next month.”
   
   （来月は私たちの休暇日程が重なりそうだね。）
   


3. “My hobbies sometimes overlap with my sister’s.”
   
   （私の趣味は、時々妹と重なるんだ。）

ビジネスでの例文

1. “We need to discuss the overlap between our two departments’ responsibilities.”
   
   （2つの部署の責任範囲の重複について話し合う必要があります。）
   


2. “There is a significant overlap in our product lines that might cause confusion.”
   
   （製品ラインに顕著な重複があるので混乱を招くかもしれません。）
   


3. “Let’s reduce the overlap in tasks to improve efficiency.”
   
   （効率を高めるため、業務の重複を減らしましょう。）

学術的な文脈での例文

1. “The research indicates an overlap in linguistic patterns across these two languages.”
   
   （この研究によると、これら2つの言語には言語パターンの重複が見られます。）
   


2. “We observed a considerable overlap among different disciplines in this study.”
   
   （本研究では、異なる学問分野間にかなりの重複が見られました。）
   


3. “The data suggests an overlap in the gene expressions relevant to both conditions.”
   
   （データによると、両方の症状に関連する遺伝子発現が重複していることが示唆されます。）

6. 類義語・反意語と比較

• 類義語

  
  
  1. intersection（交差・共通部分）
     
     
     
     • “intersection”は交差点や2つの領域の交わる点を強調。
       
     
     
  
  
  2. common ground（共通の基盤）
     
     
     
     • 「共通する領域・意見」のニュアンスが強く、しばしば抽象的。
       
     
     
  
  
  3. cross-over（交差、乗り換え）
     
     
     
     • 分野が別から別へ乗り換え・交差するときにも使える。
     
     
  
  



• 反意語

  
  
  • division（分割）
    
  
  
  • separation（分離）
    
  
  
  • distinction（区別）
    
  
  

これらは、重なることなくくっきりと分かれているイメージを与えます。

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA): /ˈoʊ.vɚ.læp/ (アメリカ英語), /ˈəʊ.və.læp/ (イギリス英語)
  


• アクセント位置: 第1音節 “o-” に強勢。
  


• アメリカ英語とイギリス英語の違い: アメリカ英語は /oʊ/、イギリス英語は /əʊ/ と発音されることが多いです。
  


• よくある間違い: “overlap” の “-lap” を /ləp/ や /lɪp/ と濁らせてしまうケース。正しくは /læp/（「ラップ」）のように発音します。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “overlapp” と “p” を重ねる間違いに注意。
  


• 同音異義語との混同: とくに “overload” (過負荷) など、似た響きの語との取り違えに注意。
  


• 試験対策: TOEICや英検などで、 “overlap” は「業務の重複」や「スケジュールの重なり」など、ビジネス上や実務的文脈で出題されることがあるため、名詞と動詞の用法を区別して覚えるとよいです。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “over” + “lap” で「上に重なる」イメージを持つと覚えやすいです。
  


• 「折り重なる」「重複する」ビジュアルを思い浮かべると定着しやすいでしょう。
  


• 英語学習では、同じ語根“lap”が含まれる単語は少ないので、逆に覚えやすいキーワードとして活用できます。
  


• スペリングのポイント: “over” + “lap” が合わさった単語と意識するとうっかりミスが減ります。

以上が、名詞 “overlap” の詳細な解説です。文章・会話の両方で使える便利な単語なので、ぜひ活用してみてください。