最終更新日:2025/11/09

《単純未来》 ...でしょう / ...でしょうか / 《~ have 過分》 ...してしまっているでしょう / 《意志未来》 ...するぞ / ...させてやる / ...しましょうか, ...させましょうか

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元となった辞書の項目

shall

助動詞

《単純未来》 ...でしょう / ...でしょうか / 《~ have 過分》 ...してしまっているでしょう / 《意志未来》 ...するぞ / ...させてやる / ...しましょうか, ...させましょうか

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解説

1. 基本情報と概要

単語: shall

品詞: 助動詞 (modal verb)

活用形:


  • 現在形: shall

  • 否定形: shall not (口語では「shan’t」と省略されることもありますが、非常にフォーマルか古風な表現です)

  • 過去形はありません (過去の意味を表すときには should を用います)

英語での意味:

1) “will” と同じように未来や意思を表す(特に主語が一人称 I / we の場合、やや古め、または非常にフォーマル)

2) 強い意志や義務を示す

3) 口語的には丁寧な勧誘や提案をする (Shall we〜? など)

日本語での簡潔な意味:

1) 「〜だろう」、「〜しましょう」などを示す未来表現や意思表現

2) 「〜しなくてはならない」という義務的なニュアンス

3) 「〜しましょうか?」という、丁寧な勧誘・提案の表現

「I shall go」 (私は行くだろう) のように、特にイギリス英語のフォーマルな文脈で使われることが多いです。また「Shall we dance?」のように、提案や勧誘を丁寧に行うときにも使います。“will” よりも古風・フォーマルな響きがあります。

CEFRレベルの目安: B2(中上級)

英語学習者としては “will” と比べて使用頻度は低いですが、フォーマルな場合や法律文書などで目にする機会があります。中上級レベルで学ぶと良いでしょう。


2. 語構成と詳細な意味

語構成:


  • 「shall」 は現代英語では分解できる接頭語・接尾語を持ちません。古英語由来のままで、変化形として “should” が派生詞として存在します。

詳細な意味:

1) 未来・意思: 「I shall attend the meeting.」(私は会議に参加する予定です / 参加するつもりです)

2) 義務・規則: 「All employees shall follow the code of conduct.」(全従業員は行動規範に従わなければならない)

3) 提案・勧誘: 「Shall we start?” (始めましょうか?)

派生語や類縁語:


  • should (「shall」の過去形・条件法的用法): “You should see a doctor.” (医者に診てもらうべきです)

  • shan’t (shall not の省略形): 口語でもほとんど使われない非常に古風な形

よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個):


  1. Shall we begin?(始めましょうか?)

  2. Shall we dance?(踊りましょうか?)

  3. I shall let you know.(お知らせいたします)

  4. We shall overcome.(私たちは乗り越えるだろう)

  5. The contract shall be binding.(その契約は拘束力を持つものとする)

  6. The rule shall apply to all.(その規則はすべての人に適用されるものとする)

  7. You shall not pass!(通してはならない!/「指輪物語」における有名な台詞)

  8. Shall I open the window?(窓を開けましょうか?)

  9. Where shall we meet?(どこで会いましょうか?)

  10. We shall see.(そのうちわかるでしょう)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • 古英語では “sceal” と表記され、「(義務として)〜しなければならない」「〜すべきだ」という意味を持っていました。そこから変化して中英語を経て “shall” となっています。

ニュアンス:


  • “shall” は現代英語ではフォーマルな響きがあります。特に法律文書や公式文書で頻繁に用いられます。

  • カジュアルな場面では、もっぱら “will” が使われ、会話で “shall” を使うと少し硬い印象になることがあります。

  • “Shall we〜?” は丁寧でやわらかい提案をするニュアンスを持ちます。アメリカ英語では “Can we〜?” や “Should we〜?” で置き換えられることも多いです。


4. 文法的な特徴と構文

1) 助動詞としての位置: “shall” は助動詞なので、後ろに動詞の原形がきます。主語と助動詞 “shall”、そのあとに動詞の原形を続けるという構文です。


  • 例: “I shall go.”

    2) 疑問文: 先頭に “Shall” を置いて疑問文を作り、相手への提案や意見を求める形を取ります。

  • 例: “Shall we leave now?”

    3) 否定文: “shall not” で作ります。

  • 例: “I shall not allow this.”

使用シーン:


  • フォーマル (契約書・公的文書): 義務表現 (例: “The committee shall decide the outcome.”)

  • カジュアル: 提案・勧誘の疑問文 (例: “Shall we get going?”)


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “Shall we grab some coffee?”


    • (コーヒーでも飲みましょうか?)


  2. “Shall I pick you up at the station?”


    • (駅まで迎えに行きましょうか?)


  3. “I shall try my best, but I can’t promise.”


    • (頑張ってみますが、保証はできません。)


ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “We shall proceed with the plan after your approval.”


    • (あなたの承認後にプロジェクトを進めます。)


  2. “All team members shall attend the meeting on Friday.”


    • (全チームメンバーは金曜日の会議に出席してください。)


  3. “Shall we schedule a follow-up call next week?”


    • (来週フォローアップの電話を入れましょうか?)


学術的な/フォーマルな文脈(3つ)


  1. “The study shall examine the effects of climate change on local ecosystems.”


    • (本研究は地域の生態系への気候変動の影響を調査するものとする。)


  2. “Any researcher who uses the database shall cite the original source.”


    • (データベースを使用する研究者は、オリジナルの情報源を引用しなければならない。)


  3. “Students shall submit their dissertations by the end of the term.”


    • (学生は学期末までに論文を提出しなければならない。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語

1) will(〜するつもりだ):最も一般的な未来形


  • “I will do it.” は “I shall do it.” よりもカジュアルかつ広く使われます。

    2) should(〜すべき):義務や提案を柔らかく示す

  • “You should study more.”(もっと勉強するべきだよ)

    3) would(〜だろう、〜していただけますか):婉曲な意志や丁寧な依頼

  • “Would you help me?”(手伝っていただけますか?)

反意語


  • 助動詞の反意語としては直接的に存在しませんが、 “shall not” (しない、してはならない) が否定形となります。使用上の対立としては “will not”、“must not” などが近い意味で対照的に用いられます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ʃæl/(アメリカ英語), /ʃæl/ または /ʃəl/(イギリス英語)

  • 強勢(アクセント): 通常は「sháll」のように “ʃæl” 全体を軽く発音します。

  • アメリカ英語とイギリス英語の発音に大きな差はありませんが、イギリス英語だと /ʃəl/ のように母音が短く曖昧音化する場合もあります。

  • よくある間違い: “shall” と “shell” (/ʃel/) を混同しないよう注意しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い

1) 「will」との置き換え


  • 現代英語ではほとんどの場合 “will” に置き換え可能ですが、法律文書などでは “shall” を使うのが通例。使用シーンに注意しましょう。

    2) “shan’t” の使用

  • ごく一部の古い文献や古風な表現を除いて、日常会話ではほぼ使われません。

    3) 綴り (スペル) の混同

  • “shall” は “shell” とスペルが似ているため、発音・意味ともに間違えやすいので要注意。

    4) 試験・資格試験での出題傾向

  • 法律や契約書の英文引用問題、古典的な文章などで “shall” が出題されることがあります。用法や意味を理解しておくと有利です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “Shall we dance?” のフレーズで覚えると印象に残りやすいです。映画や舞台作品のタイトルなどでも使われており、耳に馴染みやすいでしょう。

  • 「法律文書や規則文では “shall” を使う」とイメージすると、フォーマル・義務表現で思い出しやすいです。

  • スペルは「s + hall」で「shall」。部屋(hall)の手前に “s” があるイメージで覚えると混同が少なくなります。


以上が助動詞 shall の詳細な解説です。フォーマルな文脈や丁寧な提案など、限定的なシーンで使われるので、しっかり意味と用法を区別すると英語力がさらにアップします。

意味のイメージ
shall
意味(1)

《単純未来》

意味(2)

《一人称主語の平叙文で》…でしょう,だろう,する[予定である]

意味(3)

《おもに英》《一,二人称主語の疑問文で》…でしょうか,だろうか

意味(4)

《一人称主語の平叙文に,shall have+過分の形で》…してしまっているでしょう,…したことになるだろう

意味(5)

《意志未来》

意味(6)

《一人称主語の平叙文で,話者の強い意向・決意を表して》…するぞ,どうしても…する

意味(7)

《二,三人称主語の平叙文で話者の意志を表して》…させ[てや]

意味(8)

《一,三人称主語の疑問文で,相手の意志を聞いて》…しましょうか,…させましょうか

意味(9)

《文》《規則・法令・戒律などに用いて》…すべし,…と定める

意味(10)

《文》《予言》…するであろう

意味(11)

《文》《決心・命令・提案などの表現に伴うthat節中に用いて》

意味(12)

《間接話法の被伝達部において》

意味(13)

《直接話法のshallをそのまま受け継いで》

意味(14)

《おもに英》《直接話法の二,三人称主語が間接話法で一人称主語に変わった場合に用いて》

基礎英単語(NGSL) / 英訳 / 記述問題

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