vital
1. 基本情報と概要
単語: vital
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英): extremely important; necessary for the success or continued existence of something; full of energy and life
意味(和): 「極めて重要な」「欠かせない」「生命に関わる」「活気に満ちた」
日本語でいうと、「とても大事」「絶対に必要」というニュアンスで使われます。また、医療などの場面で「生命徴候」(vital signs) のように「生命活動に関わる」という意味でも使われます。
活用形: 形容詞なので、直接的な活用形はありません。ただし「形容詞比較級・最上級」を作る場合は “more vital,” “most vital” のようになります。
他の品詞になった例:
- 名詞: vitality(活力、生気)
- 動詞: revitalize(...に新しい活力を与える)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- A1: 超初心者
- A2: 初級
- B1: 中級
- B2: 中上級 ← ここ
- C1: 上級
- C2: 最上級
“vital” は日常でも使いますが、やや重要度が高い話題(ビジネスや学術・医療の場面など)でよりよく出てくるイメージがあります。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- vit-: ラテン語の “vita” (生命) に由来する語根で、「生・生命」を表します。
- -al: 形容詞にする接尾語です。
この組み合わせから、「生命に関わるほど重要な」というニュアンスが生まれています。
派生語や類縁語
- vitality (名詞): 活力、生命力
- revitalize (動詞): 新たな活力を与える、再活性化する
- vitamin (名詞): 生命維持に必要な栄養素(“vita” からきている)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- play a vital role(極めて重要な役割を果たす)
- be of vital importance(非常に重要である)
- a vital clue(重要な手がかり)
- vital part(重要な部分)
- vital organs(重要臓器)
- vital signs(バイタルサイン、生命徴候)
- vital link(重要なつながり)
- vital function(重要な機能)
- remain vital to(〜にとって依然として不可欠である)
- absolutely vital(絶対に欠かせない)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “vitalis” → “vita” (生命) が起源です。
- もともと「生命の」「生命力に関わる」という意味合いがありました。そこから転じて「生きる・存在する上で欠くことのできない」という意味が強くなりました。
ニュアンスや使用上の注意
- 「欠かせない」「きわめて重要な」という強い意味をもつので、カジュアルというよりは真剣さや重要性を強調したいときに使います。
- 医療の文脈では生命の維持に直結するニュアンスを伴います。
用いられるシーン
- フォーマルな文書やビジネス会議、医療や学術論文など幅広い場面で使用可能。
- ただし、日常会話でも「すごく大事だよ!」と言いたいときに気軽に使えます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので、名詞を修飾するか、補語として使われます。
- 可算・不可算: 形容詞なのでこの区別は特にありません。
- フォーマル/カジュアル: 場面によってどちらでも使えますが、かしこまったニュアンスを与えることが多いです。
- 「It is vital that + 主語 + 動詞の原形」という構文で意見や主張を強調することができます (仮定法的用法にも見えますが、実際は強い主張の表現)。
例:
- It is vital that we (should) finish this project on time.
(このプロジェクトを期限どおりに終わらせることが非常に重要だ)
5. 実例と例文
日常会話
- “Exercise is vital for staying healthy.”
(運動は健康を維持するうえで欠かせないよ。) - “It’s vital to get enough sleep every night.”
(毎晩十分な睡眠をとることが本当に大事なの。) - “Drinking water regularly is vital on hot days.”
(暑い日にはこまめに水を飲むことがとても重要だよ。)
ビジネス
- “It’s vital that we meet the deadline for this client.”
(このクライアントの納期を守ることがきわめて重要です。) - “Communication across departments is vital to our success.”
(部門間のコミュニケーションは当社の成功にとって欠かせません。) - “His leadership played a vital role in the merger.”
(彼のリーダーシップは合併において極めて重要な役割を果たしました。)
学術的・医療
- “Funding is vital for ongoing medical research.”
(資金は継続的な医療研究に不可欠です。) - “Accurate data collection is vital in scientific experiments.”
(正確なデータ収集は科学実験には欠かせません。) - “Monitoring vital signs is crucial in patient care.”
(患者のバイタルサインを監視することは治療において欠かせないです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- essential(不可欠の):ややフォーマル。必須要素として外せない意味。
- 例: “Water is essential for all living things.”
- 例: “Water is essential for all living things.”
- crucial(極めて重要な):結果が大きく左右されるというニュアンス。
- 例: “Preparation is crucial to success.”
- 例: “Preparation is crucial to success.”
- critical(重大な/重要な):成否を大きく分ける。緊急性や切迫感もある。
- 例: “This error is critical to the entire system.”
- 例: “This error is critical to the entire system.”
反意語
- trivial(些細な、重要でない)
- 例: “That’s just a trivial detail, don’t worry about it.”
これらの類義語は全て「重要」という意味ですが、強調したい度合い・どんな重要性かが微妙に違います。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈvaɪ.təl/
- アクセント位置: 第1音節 “vi-” が強く発音されます。
- アメリカ英語: [váɪtəl]
- イギリス英語: [váɪtəl]
大きな差はありませんが、母音の微妙な響きが若干異なることがあります。 - よくある間違い: よく “vittle” のように発音してしまう学習者もいます。最初の「v/ヴァイ」の音と後の「タル」の音をはっきり分けて発音しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “vital” を “vitle” や “vitaly” と書いてしまう間違いが散見されます。
- 同音異義語との混同:
- “vital” と “vitality” はつづりが似ていますが、品詞も意味合いも異なります。
- “vital” と “vitality” はつづりが似ていますが、品詞も意味合いも異なります。
- 試験対策での注意: TOEIC・英検などでは「重要性を強調する表現の一つ」として出題されることがあります。“crucial,” “essential,” “significant,” “important” との使い分けを問われることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ビタミン (vitamin)」と同じ語根を持つ “vit-” は「生きる・生命」のイメージ。そこから「生命に直結するほど大事」という感覚を思い起こすと覚えやすいでしょう。
- 「ビタル」「生命に決定的」「とても大事」と音のイメージで繋げると記憶に残りやすいです。
以上が形容詞 “vital” の詳細解説です。 “vital” には「生命を左右するほどの重要性」を感じさせるニュアンスがあるので、しっかり使い分けてみてください。
《名詞の前にのみ用いて》生命の,生命に関する(必要な)
生き生きしとた,生気に満ちた,エネルギッシュな
きわめて重大な,肝要な
命にかかわる,致命的な