元となった辞書の項目
restrict
解説
1. 基本情報と概要
英単語: restrict
品詞: 動詞 (他動詞)
活用形: restrict – restricted – restricted – restricting
意味(英語・日本語)
- 英語: to limit or control the size, amount, or range of something
- 日本語: 何かの大きさ、量、範囲などを制限したり、コントロールしたりすること
「restrict」は「~を制限する」「~を限定する」という意味で使われます。通常は、何かの行動や範囲、アクセスなどを“制限”したいときに用いられる言葉です。日常会話というよりは、ややフォーマルな文脈やビジネスシーンなどでよく登場します。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 一般的な会話や文章で使いやすいが、少し抽象的・専門的な内容に近い文脈でも使われることが多い単語。
他の品詞形
- 名詞: restriction (制限)
例:We need to place a restriction on data access. (データアクセスに制限をかける必要がある) - 形容詞: restrictive (制限的な)
例:restrictive rules (制限的なルール)
2. 語構成と詳細な意味
restrict は、ラテン語の “re” (後ろに、再び) + “stringere” (引き締める) に由来し、文字通り「きつく締め付ける」というイメージを持ちます。
関連語・派生語
- restriction (n.): 制限
- restrictive (adj.): 制限的な
- restricted (adj.): 制限された
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- restrict access (アクセスを制限する)
- restrict freedom (自由を制限する)
- restrict movement (移動を制限する)
- restrict usage (使用を制限する)
- legally restrict (法的に制限する)
- strictly restrict (厳しく制限する)
- restrict one’s choices (選択肢を制限する)
- restrict trade (貿易を制限する)
- restrict sales (販売を制限する)
- restrict information (情報を制限する)
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語 “restringere” (re- + stringere = 再び/しっかり締める) が由来です。
- この語源から「締め付ける、狭める」といったニュアンスが連想されます。
ニュアンス・使用時の注意:
- ビジネスや法律の文脈など、少しフォーマルな文章でよく使われる。
- 友人とのカジュアル会話であれば “limit” のほうが自然な場合もあります。
- きつく抑制するような印象を与えることがあるため、否定的/制限的なトーンを含む場合が多いです。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞: 必ず目的語をとり、「何を制限するのか」が明確に示されます。
例:We need to restrict the number of people. (人の数を制限する必要がある)熟語・構文例:
- restrict A to B: AをBに限定する
- 例:They restricted the presentation to 15 minutes. (プレゼンを15分に制限した)
- 例:They restricted the presentation to 15 minutes. (プレゼンを15分に制限した)
- be restricted by something: 何かによって制限される
- 例:We are restricted by the law. (私たちは法律によって制限されている)
- restrict A to B: AをBに限定する
フォーマルシーン / ビジネスシーン / 法的文脈でしばしば用いられる。
5. 実例と例文
5.1 日常会話で使われる例文
- Please restrict your dog’s access to the kitchen when we’re cooking.
(料理中は、あなたの犬が台所に入らないように制限してください。) - I’ve decided to restrict my spending on weekends.
(週末の支出を制限することに決めた。) - Can you restrict the volume after 10 p.m.?
(夜10時以降は音量を控えめにしてもらえますか?)
5.2 ビジネスで使われる例文
- The new policy will restrict employees from using personal devices at work.
(新しい方針では、従業員が勤務中に個人のデバイスを使用することを制限する。) - We need to restrict the budget to avoid unnecessary expenses.
(不要な出費を避けるため、予算を制限する必要がある。) - Our supplier is restricting shipments due to the shortage of materials.
(原材料不足のため、我々の仕入れ先は出荷を制限しています。)
5.3 学術的な文脈で使われる例文
- Researchers must restrict the scope of the study to a specific population.
(研究者は研究の対象を特定の集団に限定しなければならない。) - This paper aims to restrict its discussion to ethical implications.
(この論文は倫理的影響に議論を限定することを目的とする。) - We will restrict our analysis to quantitative methods only.
(私たちは分析を定量的手法のみに限定する。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- limit (制限する)
- 「上限を設ける」という意味で、日常的に使われやすい。
- 例:We want to limit the discussion to one hour.
- 「上限を設ける」という意味で、日常的に使われやすい。
- confine (閉じ込める、制限する)
- 「物理的・空間的に閉じこめる」というニュアンスが強い。
- 例:They confined the dog to a small cage.
- 「物理的・空間的に閉じこめる」というニュアンスが強い。
- curb (抑制する)
- 「抑制・抑止する」要素が強く、やや否定的または公的イメージがある。
- 例:The government wants to curb excessive spending.
- 「抑制・抑止する」要素が強く、やや否定的または公的イメージがある。
反意語
- allow (許可する)
- permit (許可する)
- enable (可能にする)
これらは制限に対して「自由にさせる・可能にする」という反対の意味合いを持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /rɪˈstrɪkt/
- 強勢(アクセント)は第2音節: re-STRIKT
- 強勢(アクセント)は第2音節: re-STRIKT
- アメリカ英語(AmE): [rɪˈstrɪkt]
- イギリス英語(BrE): [rɪˈstrɪkt]
- アクセントや発音に大差はありませんが、日本語話者は /r/ の音と /ɪ/ の母音をはっきり発音するよう注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “restrict” → “restrick” と書いてしまうミスが起こることがあります。
- 同音異義語は特にありませんが、“district” (地区) と一見似ているので混同しないように注意。
- TOEICや英検などでの出題: ビジネス文書や契約書などの読解問題で “restrict,” “restriction,” “restrictive” などが頻出することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: “re-” (再び) + “stringere” (締める) → “再びギュッと締める” というイメージを思い浮かべると覚えやすい。
- “re + strict” で「厳しくする」というニュアンスを引き出すと、スペルを間違えにくくなります。
- 暗記テクニック: “reSTRICT → STRict” という形で、何かを「厳しく締める(制限する)」と連想するとスペリングや意味を思い出しやすいでしょう。
以上が、動詞 restrict
の詳細解説です。制限の意味を表すフォーマルよりの単語として、ビジネスや法的文脈でよく使われますので、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
…‘を'制限する,限定する(limit)
意味(2)
...が《…するのを》制限する 《from doing》