constitute

以下では、英単語“constitute”について、9つの観点から詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

英語・日本語での意味

• 英語: “constitute” = “to form or make up (something); to be part of a whole; to establish.”


• 日本語: 「構成する」「～をなす」「～を占める」「設立する」など。

「constitute」は「何かを構成する・なす」ニュアンスをもつ動詞です。たとえば、「ある集団や事実が全体を“constitute”する」というように使われます。文章や会話では少しフォーマルな響きがあります。

品詞と活用形

• 品詞: 動詞 (transitive verb)


• 活用形:
  
  
  
  • 原形: constitute
    
  
  
  • 三人称単数現在形: constitutes
    
  
  
  • 過去形: constituted
    
  
  
  • 過去分詞形: constituted
    
  
  
  • 現在分詞形: constituting
    
  
  

他の品詞

• 名詞: constitution（憲法、構成、体質など）
  


• 形容詞: constitutional（憲法上の、体質の など）
  


• 名詞: constituent（構成要素、選挙区民 など）

CEFRレベルの目安

• B2（中上級）: 文章中でも見る機会があり、法律やビジネス文章などややフォーマルな文書にもよく登場する単語です。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 接頭語 “con-”: 「共に」「一緒に」などの意味をもつ接頭語。
  


• 語幹 “stitute”: ラテン語の “statuere（立てる、定める）” から派生。
  


• 接尾要素は特になし（“-ute”は語幹の一部として考えられます）。

派生語や類縁語

• constitution（名）: 「憲法」「構成」「体質」
  


• constituent（名／形）: 「構成要素／構成する」
  


• institute（動／名）: 「設ける；研究所や学会など」

よく使われるコロケーション（共起表現） 10選

1. constitute a crime（犯罪を構成する）
   


2. constitute a threat（脅威をなす）
   


3. constitute the majority（大多数を占める）
   


4. constitute a violation（違反を構成する）
   


5. constitute an offense（罪を構成する）
   


6. constitute a committee（委員会を設立する）
   


7. constitute the backbone（中核を構成する）
   


8. constitute a barrier（障害を形成する）
   


9. constitute evidence（証拠を形成する）
   


10. constitute the basis（基礎をなす）

3. 語源とニュアンス

語源

• ラテン語 “constituere”が由来で、「ともに(con-)立てる(statuere)」という原義があります。
  


• 歴史的には「何かを作り上げる、確立する」という文脈で使われてきました。

ニュアンス・使用時の注意点

• フォーマルな文脈で使われることが多いです。法律やビジネス、学術的文章に頻出する単語です。
  


• 日常会話でも使われることはありますが、やや格式ばった、硬い印象を与えます。
  


• 「～を成す」「～を占める」という意味合いと、「～を設立する、制定する」のニュアンスで使い分けに注意します（後者は“institute”のイメージに近いことも多いです）。

4. 文法的な特徴と構文

1. 主に他動詞（transitive verb）で使われ、目的語を取り「A constitutes B」の形になる。
   


2. 法律用語やフォーマルな書き言葉、ビジネス文書でよく使われる。
   


3. 「S + constitute(s) + O」の形で「SがOを構成する」という意味を表す。
   


4. 場合によっては受動態でも使われ、「be constituted by ～」で「～によって構成される」もよく見られます。

イディオム的表現

• “be constituted of” = 「～から成り立つ」（“be composed of”に近い）。
  


• “constitute something as…” はややマイナーながら「～を…と定める」という意味で用いられます。

5. 実例と例文

5.1 日常会話での例文

1. “These small tasks constitute most of my daily chores.”
   
   「これらのちょっとした作業が、私の毎日の家事の大半を占めています。」




2. “Does this action constitute a breach of the rules?”
   
   「この行為は規則違反に当たるかな？」




3. “The members of the club constitute a diverse group of people.”
   
   「そのクラブのメンバーは多様な人たちで構成されています。」

5.2 ビジネスにおける例文

1. “Five departments constitute the entire administrative structure of the company.”
   
   「5つの部署が、その会社の全体の管理組織を成しています。」




2. “A delay in product delivery could constitute a serious breach of contract.”
   
   「商品の納品遅延は重大な契約違反となり得ます。」




3. “These findings constitute the basis of our annual report.”
   
   「これらの調査結果が、当社の年次報告書の基盤をなすものです。」

5.3 学術的な文脈での例文

1. “These experimental results constitute a significant breakthrough in the field of genetics.”
   
   「これらの実験結果は遺伝学の分野で重要な飛躍となります。」




2. “Multiple factors constitute the framework of this sociological theory.”
   
   「複数の要因がこの社会学理論の枠組みを構成しています。」




3. “The collected data constitute a comprehensive overview of climate change impacts.”
   
   「収集されたデータは、気候変動の影響についての包括的な概要を成しています。」

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. “compose” / “comprise” / “make up”
   
   
   
   • 日本語: 「構成する」「～を占める」など。
     
   
   
   • ニュアンス: “compose”や“comprise”もフォーマル寄りだが、“constitute”ほど硬い印象ではない場合も。
     
   
   


2. “establish”
   
   
   
   • 日本語: 「設立する」「制定する」。
     
   
   
   • ニュアンス: 新しい組織や制度を「立ち上げる」感じが強い。
     
   
   


3. “form”
   
   
   
   • 日本語: 「形作る」「構成する」。
     
   
   
   • ニュアンス: より一般的・口語的。
   
   

反意語

• 明確な反意語はありませんが、「解体する」「解散する」のイメージの “dissolve” や “disband” がある程度逆の意味として使われます。
  
  
  • “dissolve” （日本語: 「解散させる」「分解する」）
    
  
  
  • “disband” （日本語: 「解散する」）
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA):

  
  
  • イギリス英語: /ˈkɒn.stɪ.tʃuːt/ または /ˈkɒn.stɪ.tjuːt/
    
  
  
  • アメリカ英語: /ˈkɑːn.stə.tuːt/
    
  
  



• 強勢は語頭「con-」に置かれることが多いです。




• よくある間違い: アメリカ英語とイギリス英語で母音の発音や[t]の発音がやや異なりますが、意味に影響が出るほどではありません。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: 「constitute」の「u」を抜かして “constititue” や “constitue” と書いてしまうミスが見られます。
   


2. 同音異義語との混同は比較的少ないですが、同じ語幹を持つ “institute / substitute / destitute” などと混ざる可能性あり。
   


3. 資格試験（TOEIC、IELTS、英検など）では、ビジネスや法律文脈で「～を構成する」の手段として出題されやすい単語です。意味をしっかり把握しておくと長文読解や語彙問題で得点アップにつながります。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 接頭語 “con-” と “stitute” （立てる、置く）を組み合わせるイメージ
  → 「一緒に立てる」＝「組み立てる」、「構成する」。
  


• “constitution（憲法）” も「国を形作る基本ルール」というイメージで、“constitute”がもとになっていると覚えると関連付けできます。
  


• スペリングは「consti + t + u + te」と、途中で “t + u” の組み合わせを意識して覚えるとミスが減らせます。

以上が、動詞“constitute”の詳細解説です。体系的に使い方を理解し、特にビジネスや法律、学術文書での応用力を高めてみてください。