(…に)〈レンズなど〉‘の'焦点を合わせる《+名+on+名》 / (…に)〈注意など〉‘を'集中する《+名+on+名(doing)》 / (…に)〈レンズなどの〉焦点が合う;〈注意などが〉集まる《+on+名》
focus
(…に)〈レンズなど〉‘の'焦点を合わせる《+名+on+名》 / (…に)〈注意など〉‘を'集中する《+名+on+名(doing)》 / (…に)〈レンズなどの〉焦点が合う;〈注意などが〉集まる《+on+名》
以下では、動詞「focus」をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
・英語/日本語の意味
- 英語: “to focus”
- 日本語: 「集中する」「焦点を合わせる」
「focus」は物事や注意・カメラなどのレンズを特定の対象に集中させる、あるいは一点に焦点を絞るときに使われる動詞です。
「focus on ~」という形で「~に集中する」「~に焦点を当てる」といった意味を表し、日常会話やビジネスの場面でも非常によく登場します。
・品詞
- 動詞 (Verb)
・活用形
- 原形: focus
- 三人称単数現在: focuses
- 現在分詞/動名詞: focusing (または focussing)
- 過去形: focused (または focussed)
- 過去分詞: focused (または focussed)
※「focusing/focussing」「focused/focussed」のように、スペルが重なるパターンもありますが、アメリカ英語では主に「focused/focusing」が一般的で、イギリス英語では「focussed/focussing」も見かけます。
・他の品詞
- 名詞: focus(「焦点」「重点」「関心の的」)
- 形容詞形は直接はありませんが、“focused” を形容詞的に使うことができます(例: “He is very focused on his studies.”)。
・CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
B1(中級)レベルでも見かける単語ですが、学術的・抽象的な使い方をする場合はB2以上のレベルが必要とされることが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
・語構成
「focus」には、はっきりとした接頭語・接尾語はありませんが、「fo-」や「foc-」などが語幹部分です。
・関連語(派生語・類縁語など)
- focus (名詞) : 焦点、重点
- focal (形容詞) : 焦点の、中心的な
- refocus (動詞) : 再度集中する、ピントを合わせ直す
- defocus (動詞) : ピントをぼかす
・よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- focus on a problem → 問題に集中する
- focus on details → 細部に焦点を当てる
- focus one’s attention → 注意を集中させる
- focus efforts → 努力を集中させる
- focus the camera → カメラの焦点を合わせる
- focus a lens → レンズのピントを合わせる
- keep focused → 集中力を保つ
- shift focus → 焦点を切り替える
- have a clear focus → はっきりとした焦点を持つ
- bring (something) into focus → (何かを)はっきりさせる/見えるようにする
3. 語源とニュアンス
・語源
「focus」はラテン語の「focus(かまどの火、家庭、その中心となる場所)」が語源とされています。火が集まる「炉」から「一点に集まる」というニュアンスが生まれ、後に「焦点」「集中」という意味へと広がりました。
・ニュアンス・使用上の注意
- 具体的対象(レンズのピント合わせ)にも、抽象的概念(注意や意識を集中させる)にも使える汎用性の高い単語です。
- ビジネスや学術的文章、日常会話いずれでも広く使用されますが、どちらかというと若干フォーマル寄りです。口語でも頻繁に登場します。
- 「集中しなさい」というニュアンスを強く出す場合は “Concentrate!” のほうが直接的になりやすいですが、“Focus!” もよく使用されます。
4. 文法的な特徴と構文
・一般的な構文
- focus on + 名詞/動名詞
例: I need to focus on my exam. - focus + 目的語 + on + 名詞
例: The trainer focused his lecture on safety measures. - focus + in/on + 場所的なニュアンス
※やや文語的。「集中して視点を向ける」というニュアンス。
例: The microscope focuses in on the cellular structure.
・他動詞/自動詞
- 自動詞的用法: “I need to focus.”(~に集中する、という「on」の目的語が省略されている場合)
- 他動詞的用法: “Focus your camera.”(カメラの焦点を合わせる)
5. 実例と例文
下記に日常会話・ビジネス・学術的な文脈で、例文を3つずつ挙げます。
・日常会話
- “Hold on, I need to focus on what I’m doing right now.”
→ 「ちょっと待って、今やっていることに集中しないといけないんだ。」 - “Can you focus the camera? The picture is blurry.”
→ 「カメラのピント合わせてくれる? 写真がぼやけてるよ。」 - “I’m trying to focus on eating healthier these days.”
→ 「最近はもっと健康的な食事をすることに注力しているんだ。」
・ビジネス
- “Let’s focus on the main objectives for this quarter.”
→ 「今期の主要目標に集中しましょう。」 - “We need to focus our efforts on customer satisfaction.”
→ 「顧客満足に向けて、我々の努力を集中させる必要があります。」 - “Could you focus the discussion on our budget constraints?”
→ 「議論を予算の制約に絞ってもらえますか?」
・学術的(アカデミック)
- “This research aims to focus on the environmental impacts of deforestation.”
→ 「この研究は、森林破壊がもたらす環境への影響に焦点を当てることを目的としています。」 - “We must focus on the theoretical framework before conducting the experiment.”
→ 「実験を行う前に、理論的枠組みを吟味する必要があります。」 - “Her dissertation focuses on 18th-century British literature.”
→ 「彼女の論文は18世紀イギリス文学に焦点を当てています。」
6. 類義語・反意語と比較
・類義語 (Synonyms)
- concentrate(集中する)
- focusよりも「意識・注意を集める」という意味が強調されることが多い。
- focusよりも「意識・注意を集める」という意味が強調されることが多い。
- center (on)(中心に置く)
- 状況によっては“focus on”に似た意味だが、やや文語やフォーマルな印象を与えることが多い。
- 状況によっては“focus on”に似た意味だが、やや文語やフォーマルな印象を与えることが多い。
- direct one’s attention (toward)(注意を向ける)
- 意識を向けるという点で似ているが、focusほど「一点への突き詰めた集中」のニュアンスは弱い。
・反意語 (Antonyms)
- distract(注意をそらす)
- disperse(分散させる)
- diffuse(拡散する)
7. 発音とアクセントの特徴
・IPA
- アメリカ英語 (AmE): /ˈfoʊ.kəs/
- イギリス英語 (BrE): /ˈfəʊ.kəs/
・アクセントの位置
- 最初の “fo” または “fə” の部分にアクセントがあります。
・よくある発音の間違い
- 「フォーカス」のように「フォ」にアクセントを置くのは正解ですが、日本語的に「フォーカス」と伸ばしすぎるとやや不自然になります。
- アメリカ英語では “foʊ”と二重母音で発音し、イギリス英語では “fəʊ”とやや短め・曖昧母音寄りに発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス
- “focuse” や “foucs” などと誤入力しがち。
- “focuse” や “foucs” などと誤入力しがち。
- 同音異義語との混同
- 「forces」「fuchs」など他の単語とは発音が全く異なりますので混同は少ないですが、スペルが似た単語に注意。
- 「forces」「fuchs」など他の単語とは発音が全く異なりますので混同は少ないですが、スペルが似た単語に注意。
- 動詞形と名詞形を区別する
- “focus” はそのまま名詞にも動詞にもなるが、文脈を明確にしないと誤解を招く場合がある。
- “focus” はそのまま名詞にも動詞にもなるが、文脈を明確にしないと誤解を招く場合がある。
- TOEIC・英検などの試験対策
- “focus on ~” はビジネス文章中の頻出表現。
- 空所補充で “focus on” の熟語を問われるケースも多い。
- “focus on ~” はビジネス文章中の頻出表現。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「火が一点に集まる=かまど(ラテン語由来)」から、「意識や視線が一点に集まる」をイメージすると覚えやすいです。
- スペリングで「u」の前に「o」が入るので「fo-c-u-s」と区切って覚えるとミスが減ります。
- カメラのピントを合わせるイメージで頭に描くと、「一点にピシッと合わさる=集中する」と自然に覚えられるでしょう。
以上が、動詞「focus」の詳細解説です。ぜひさまざまな場面で使いこなしてみてください。
(…に)〈注意など〉‘を'集中する《+名+on+名(do*ing*)》
(…に)〈レンズなどの〉焦点が合う;〈注意などが〉集まる《+on+名》
(…に)〈レンズなど〉‘の'焦点を合わせる《+名+on+名》