元となった文法の項目
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A2.1
使役構文(make/have/let)
make/have/let+人+原形「~させる」
説明
以下では、使役動詞「make / have / let」の意味や使い方、ニュアンスの違いを、より詳しくわかりやすく説明します。
1. 使役構文とは
使役構文は、「(人)に~させる」という意味を表す表現です。英語では以下の形を基本パターンとします:
make / have / let + 人 + 動詞の原形
「make」「have」「let」はいずれも「~させる」という意味を持ちますが、そのニュアンスや使い方が少しずつ異なります。
2. 動詞ごとのニュアンスと使い方
(1) make + 人 + 動詞の原形
- 意味: 「(強制的に)~させる」
- ニュアンス: ある程度強制力がある、相手の意思に関わらず何かをさせるようなイメージ
- 例文:
- My teacher made me write the report again.
(先生は私にレポートを書き直させた。)
→ 「書き直しを強制された」というニュアンスを含む
- My teacher made me write the report again.
なお、makeの使役構文を受け身にする場合は「be made to + 動詞の原形」となり、「~するようにさせられる」となります。
- 例: I was made to write the report again. (私はレポートを書き直させられた。)
(2) have + 人 + 動詞の原形
- 意味: 「(頼んで)~してもらう / (自分の代わりに)~してもらう」
- ニュアンス: 仕事や用事を誰かにやってもらうイメージが強い
- 例文:
- I had my brother fix my bike.
(私は弟に自転車を直してもらった。)
→ 「弟に依頼して、自転車を修理してもらった」という穏やかなイメージ
- I had my brother fix my bike.
「have + 人 + 動詞の原形」は、「相手の意思を尊重しつつ頼んで何かをしてもらう」という使い方になります。
(3) let + 人 + 動詞の原形
- 意味: 「(相手が望むことを)許可して~させる / 任せる」
- ニュアンス: 相手に自由にさせる感じ、もしくは自発的に行動させる感じ
- 例文:
- My parents let me go out with my friends last night.
(両親は昨晩、私が友達と外出するのを許してくれた。)
→ 「出かけたいと思っている私」に対して、両親が「いいよ」と許可したイメージ
- My parents let me go out with my friends last night.
3. 使役構文の形と注意点
基本形
1) make + 人 + 動詞の原形
2) have + 人 + 動詞の原形
3) let + 人 + 動詞の原形
形自体はどれも同じですが、動詞の原形を用いる点に注意してください。なお、これらの使役動詞は、直接「人に行動を取らせる」のが主な目的なので、直後に「to 不定詞」は使わず「原形」を使います(ただし、「be made to~」は受け身形なので「to」が入ります)。
4. 例文まとめ
make
- My boss made me stay late at the office.
(上司は私を会社に遅くまで残らせた。)
- My boss made me stay late at the office.
have
- I had my coworker prepare the documents for the meeting.
(同僚にミーティングの資料を準備してもらった。)
- I had my coworker prepare the documents for the meeting.
let
- Let me help you with your assignment.
(宿題を手伝わせてください。)
- Let me help you with your assignment.
5. まとめ
- make: 強制感が強い。「(無理やり)~させる」
- have: やんわり頼んだり、仕事を任せたりするイメージ。「~してもらう」
- let: 許可や容認のニュアンス。「(相手に自由に)~させる」
これらを使うことで、相手に何か行動を取らせる状況をより的確に表現できます。シチュエーションに応じて正しい使役動詞を選ぶようにしましょう。