関係代名詞: 目的格(who/whom/which)
先行詞は目的語の働きをする:who
関係代名詞とは
関係代名詞は「文と文をつなぐ」代名詞の一種で、先行詞(先に出てきた名詞)を修飾するために使います。関係代名詞には大きく分けて以下の3種類(格)があります。
- 主格 (who, which, that など)
- 目的格 (whom, which, that など)
- 所有格 (whose など)
このうち、今回解説するのは「目的格の関係代名詞」です。
目的格の関係代名詞とは
目的格の関係代名詞は、先行詞を補足説明するときに「目的語」としての役割を果たします。たとえば下記の例文を見てみましょう。
This is the boy who I met in the park yesterday.
(こちらが、昨日私が公園で会った少年です。)
上の例文で、関係代名詞 who は「I met who」という形で目的語の働きをしています。(厳密には誰を会ったかという目的語の位置にあたるので、「少年を会った → 少年に会った」という構造になります。)
人が先行詞の場合:who と whom
人が先行詞の場合、関係代名詞には who や whom を使うことができます。ただし、日常英会話では「who」がよく使われ、whom は書き言葉やフォーマルな場面で見られることが多いです。
- who(主格 / 目的格)
- 口語英語では、主格・目的格どちらでも who がよく使われます。
- whom(目的格)
- 文語表現あるいはフォーマルな文章・スピーチでの目的格に使われることが多いです。
<例文>
- The woman who I talked to was very kind.
- The woman whom I talked to was very kind.
- 意味はどちらも「私が話しかけた女性はとても親切でした。」
モノが先行詞の場合:which
モノや動物(人以外)が先行詞の場合には、通常 which を使います。
She bought a dress which I really like.
(彼女は私がとても気に入っているドレスを買いました。)
このように which は先行詞が人以外の場合に使われ、やはり「目的語」としての役割を果たしています。
that の使い方
that は先行詞が「人・モノどちらの場合」でも使える便利な関係代名詞です。特に会話やカジュアルな文章では、who / which の代わりにしばしば that が使われます。
This is the bag that I bought yesterday.
(これが私が昨日買ったカバンです。)The boy that I met at the party was very friendly.
(パーティーで会った少年はとてもフレンドリーでした。)
ただし高度にフォーマルな文章では、先行詞に応じて who / which を使うことが多い点にも注意しましょう。
まとめ
- 関係代名詞の「目的格」 は先行詞の「目的語」として用いられる
- 先行詞が人 の場合は主に who (カジュアル~一般的)または whom (フォーマル)を使用
- 先行詞がモノ の場合は which を使用
- that は人・モノのどちらにも使える便利な関係代名詞
目的格の関係代名詞を使うことで、複数の文をスムーズにひとつにまとめることができます。英語での文章をより自然に長く表現したいときに、ぜひ活用してみてください。