元となった辞書の項目
short-term
解説
1. 基本情報と概要
英単語: short-term
品詞: 形容詞 (adjective)
英語での意味: Lasting for a relatively brief or limited period; not long-term.
日本語での意味: 短期間の、短期的な。
「一定の短い期間を指して使われる表現です。長くは続かないこと、あるいは短期間を対象とした計画や対策を示すときに使います。」
活用形
形容詞なので、動詞のような活用はありません。同じ意味で副詞のように使いたい場合は、通常 “in the short term” (句として) を使いますが、形容詞としては “short-term” という形が一般的です。
- 例: short-term memory (短期記憶), short-term plan (短期計画)
他の品詞形
- “short-term” は複合語(形容詞)として使われるのが一般的なので、他の品詞形はありません。類似の使われ方としては “short-termism” (名詞: 短期思考) などの派生語が存在する場合があります。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
「日常会話だけでなく、ビジネスや学術論文などで使われることがあるため、ある程度の英語力が必要です。」
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- short: 短い
- term: 期間、学期、用語 など様々な意味があるが、ここでは「期間」という意味
“short-term” は「短い+期間」が結びついて「短期的な」という意味を持つ複合形容詞です。
関連語・派生語
- short-termism: 短期志向(名詞)
- long-term: 長期的な(反意の複合形容詞)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ 10選
- short-term memory → 短期記憶
- short-term plan → 短期計画
- short-term goal → 短期目標
- short-term investment → 短期投資
- short-term contract → 短期契約
- short-term relief → 短期的な安心・緩和
- short-term effects → 短期的な効果
- short-term solution → 短期的解決策
- short-term impact → 短期的影響
- short-term thinking → 短期的思考
3. 語源とニュアンス
語源
- “short” は古英語の “sċeort” に由来し、「長くない、端が切れている」という意味。
- “term” はラテン語の “terminus”(境界・終点)を通じて古フランス語経由で英語に入り、期間・期限という意味を持つようになりました。
- これらが合わさって「短い期間に関する」というニュアンスが生まれました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 短期的な視点を強調する際に用いられるため、長期的な視点では不十分なことを示唆する場合もあります。
- 口語・文章どちらでもよく使われる語です。ビジネス文書やアカデミックな場面でも多用されるため、ややフォーマルでも問題なく使用できます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- short-term + 名詞
例: short-term strategy (短期戦略)
イディオム的表現
- “in the short term”: 「短期的には」という副詞的な表現
使用シーン
- フォーマル/カジュアル: どちらでも使用可能。ビジネス文書や学術的な文章でも一般的。
- “short-term” は可算・不可算の区別はなく、形容詞として常に単数形で名詞を修飾します。
5. 実例と例文
① 日常会話での例文 (3つ)
- “I’m just looking for a short-term job until I start university.”
(大学が始まるまでの短期の仕事を探しているんだ。) - “Do you have a short-term plan for your next vacation?”
(次の休暇の短期的なプランはあるの?) - “She’s worried about her short-term memory lately.”
(彼女は最近、自分の短期記憶について心配しています。)
② ビジネスシーンでの例文 (3つ)
- “We need a short-term solution before moving on to a more sustainable approach.”
(より持続可能なアプローチに移行する前に、まずは短期的な解決策が必要です。) - “The management is focusing on short-term benefits to improve this quarter’s performance.”
(経営陣は今期の業績を上げるために、短期的な利益に注力しています。) - “Our short-term goal is to increase brand awareness in the local market.”
(私たちの短期的な目標は、地元市場でブランド認知を高めることです。)
③ 学術的・専門的文脈での例文 (3つ)
- “Short-term fluctuations in temperature can impact crop yields significantly.”
(短期的な気温変動は、農作物の収量に大きく影響を与え得ます。) - “Researchers examined the short-term effects of the new drug on blood pressure.”
(研究者たちは新薬の血圧への短期的効果を調査しました。) - “In economic models, short-term market volatility is a critical factor.”
(経済モデルでは、短期的な市場の変動は重要な要素です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- temporary(テンポラリー / 一時的な)
- brief(ブリーフ / 短い時間の、簡潔な)
- momentary(モーメンタリー / 瞬間的な、つかの間の)
- transitory(トランジトリー / 一時的な、はかない)
- 「temporary」は一時的だが、具体的な期間は限定的ではない場合に使われることが多い。
- 「brief」は時間だけでなく文書などが「短い」時にも使える。
- 「momentary」は本当に一瞬を指すことが多い。
- 「transitory」は物事が続かず移り変わっていくことを示唆。
反意語 (Antonym)
- long-term(長期的な)
- 意味は「長期にわたる」。文脈によっては “long-range” とも表記されます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (アメリカ英語): /ˈʃɔrt ˌtɝːm/
- IPA (イギリス英語): /ˈʃɔːt ˌtɜːm/
アクセント
- “short” の /ʃɔ(r)ːt/ がやや強く発音され、続く “term” /tɝːm/は少し弱め(ただし、米音では r が強めに感じられることがある)。
- “short-term” という連結した形容詞として発音するときは、一気に発音しがちなので “short” と “term” の間でしっかり切るように注意すると明瞭に聞こえます。
よくある発音ミス
- “ショート” とカタカナ発音ではなく、/ʃ/の音と「r」の発音を意識することが大切。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- ハイフンを忘れる: 「short term」ではなく「short-term」と書くのが一般的です(名詞的に “the short term” と使う場合は別)。
- long-term と混同しない: 正反対の意味になるので注意が必要。
- スペルミス: “term” の綴りに注意。“ter*m*” の m を忘れる間違いがある。
- 試験対策: ビジネス英語や経済系の文脈で頻出。TOEICやIELTSなどで文脈把握の問題として出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “short” は日常表現の “short hair”「短い髪」と同じ “short” だとイメージ。
- “term” は “terminal”「終点、ターミナル」などと同じ語源:期間や境界を表す。
- “short-term” は “短い期間を表す” と覚えておけば、長期(long-term)との対比が瞬時に思い浮かぶはずです。
- 勉強テクニックとしては、実際に “short-term goal”“short-term plan” のように例文で定着させるとわかりやすいでしょう。
以上が “short-term” の詳細解説です。短期間や短期的視点を強調したいときに便利な形容詞なので、ぜひ覚えて使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
短期間の,短期満期の