元となった辞書の項目
shabby
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: shabby
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): Worn out, in poor condition, or looking old and neglected.
意味(日本語): 擦り切れていてみすぼらしい、ボロボロの、古びた印象を与える。
「物や衣服が古くて使い古されている場面や、人(の身なり)が貧相に見える場面で使われます。少しネガティブなニュアンスを持ち、見た目などがかなり傷んでいる印象を伝える形容詞です。」
活用形
- 原級: shabby
- 比較級: shabbier
- 最上級: shabbiest
他の品詞形
- 名詞形: shabbiness(みすぼらしさ、ボロさ)
- 副詞形: shabbily(みすぼらしく、みすぼらしい様子で)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
B2レベルは「英語である程度の表現や単語を使いこなし、文章の複雑さにも対応できる」段階です。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: 「shab-」という特定の独立した語幹があるわけではありませんが、この語に含まれる「-y」は形容詞化の接尾辞として機能しており、「~の性質を帯びた」というイメージを与えます。
- 「shabby」から派生した単語として「shabbiness(名詞)」「shabbily(副詞)」があります。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10例)
- shabby clothes(みすぼらしい服)
- shabby appearance(みすぼらしい見た目)
- shabby treatment(不当な扱い、ひどい扱い)
- a shabby neighborhood(荒れ果てた街並み)
- look shabby(みすぼらしく見える)
- shabby condition(ひどい状態)
- shabby coat(ボロボロのコート)
- shabby furniture(古びた家具)
- shabby motel(安っぽい、みすぼらしいモーテル)
- shabby argument(説得力に欠ける主張、やや比喩的な用法)
3. 語源とニュアンス
語源
「shabby」は17世紀頃に英語に登場し、古い言葉の「shab」(皮膚病やかさぶたを指す語)という表現から転じて「みすぼらしい」「汚れた」などを意味するようになったと言われています。語感としては「傷んだ」「粗末な」といったイメージが強いです。
ニュアンス・使用時の注意
- 見た目や状態が悪いときに使うのが典型的ですが、比喩的に「残念な待遇」や「ずるい手口」に対しても使われることがあります。
- 口語でも文章でも使われますが、ややカジュアル寄りの単語です。フォーマルな公的文書よりも、日常会話や小説などで目にする機会が多いでしょう。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞として名詞を修飾する、または補語(補足説明)として使われます。
- 例: “He wore a shabby coat.” (名詞を修飾)
- 例: “That old sofa is shabby.” (補語として使用)
- 例: “He wore a shabby coat.” (名詞を修飾)
比較級・最上級は「shabbier, shabbiest」となります。
- 例: “This coat is shabbier than that one.”
イディオムや関連表現
- “shabby chic” : もともと「みすぼらしいけれどおしゃれなスタイル」の意味で、インテリアなどで使われます。
- “not too shabby” : 口語的に「悪くないね」「なかなかいいじゃない」という表現で、ポジティブな意味になります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “My old jeans look shabby, but they’re so comfortable!”
(僕の古いジーンズ、すごくボロボロだけど、すごく履きやすいんだよね!) - “Don’t judge him by his shabby clothes. He’s actually quite wealthy.”
(みすぼらしい服装で判断しないで。実はお金持ちなんだよ。) - “The toy looks shabby, but it still works fine.”
(そのおもちゃはボロボロに見えるけど、まだちゃんと動くよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “We need to replace the shabby office chairs to maintain a professional image.”
(プロフェッショナルな印象を保つために、みすぼらしいオフィスチェアは交換しないといけません。) - “I’m concerned that the entrance looks shabby; it may affect our clients’ perceptions.”
(入口がみすぼらしく見えるのが気になります。顧客の印象に影響があるかもしれません。) - “Don’t give your customers a shabby welcome; first impressions are crucial.”
(顧客をみすぼらしい歓迎で迎えてはいけません。第一印象はとても大事です。)
学術的な文脈での例文
- “The structure appeared shabby and was deemed unsafe for further study.”
(その建造物はボロボロに見え、これ以上の研究には危険だと判断された。) - “His argument was dismissed as a shabby interpretation of the existing data.”
(彼の主張は既存のデータに対するお粗末な解釈として退けられた。) - “Researchers often abandon shabby equipment to prioritize more robust methodologies.”
(研究者たちは、より信頼性の高い手法を優先するため、ボロボロになった機材はしばしば放棄する。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- worn (着古した, すり切れた)
- tattered (ボロボロの、破れた)
- ragged (ほつれた、ボロボロの)
- dilapidated (建物などが荒廃した、ボロボロの)
- threadbare (布地が擦り切れている)
- 「shabby」よりも「tattered」や「ragged」は物理的な「破れ」や「ほつれ」をより強調します。
- 「dilapidated」は主に建物や構造物に使われがちで、shabbyより大きな対象を表す傾向があります。
反意語 (Antonyms)
- new (新しい)
- neat (きちんとした)
- well-kept (手入れの行き届いた)
- pristine (新品同様で綺麗な)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈʃæb.i/
- 強勢(アクセント): 最初の音節“shab”に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語: 基本的に同じ発音ですが、アメリカ英語では /ʃæ/ がやや平板に響き、イギリス英語では少しはっきりした母音になる場合があります。
- よくある間違いとして“shady(怪しい)”と混同するケースがあるので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “shabby”なのに “shaby” と一つ “b” を落として書いてしまうことがよくあります。
- 同音異義語はありませんが、shady(怪しい)と混同されやすいです。意味が全く異なるのでスペリングと文脈をしっかり確認しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検では、形容詞のニュアンスを問う問題や、文脈での適切な表現選択問題などで出題される場合があります。主に読解問題で遭遇する可能性が高いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「shabby」の「shab-」部分を「しわしわ(shabbyのshabから連想)」とイメージしておき、「古びてしわしわのイメージ」として覚えると覚えやすいかもしれません。
- “Not too shabby!” というフレーズはポジティブな意味で使われると知っておくと、会話で出てきた時に混乱しにくくなります。
- こまめに例文を声に出して練習し、口に馴染ませておくと自然と記憶に定着します。
「shabby」は見た目や状態の悪さを表す便利な形容詞ですが、派生形「shabbiness」「shabbily」とセットで覚えると、表現の幅が広がるでしょう。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
古ぼけた,みすぼらしい
意味(2)
(人が)みすぼらしい服装の
意味(3)
(人・行いが)恥ずべき,さもしい