元となった辞書の項目
idolize
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: idolize
品詞: 動詞 (他動詞)
意味(英語 / 日本語)
- 英語: “to admire or love someone or something very much, often to the point of treating them like an idol.”
- 日本語: 「誰か(または何か)を深く崇拝したり熱烈に敬愛したりすること。いわば偶像のように大切に思う・あがめるイメージです。」
「idolize」は「大ファンになる」「心から崇拝する」というニュアンスの単語で、憧れの対象をまるで偶像のように扱うほど尊敬したり大切に思う場面で使われます。
活用形
- 原形: idolize
- 三人称単数現在: idolizes
- 過去形: idolized
- 過去分詞: idolized
- 現在分詞/動名詞: idolizing
他の品詞例
- 名詞形: idolization(アイドル化、崇拝の状態)
- 形容詞形(ない場合が多い): “idolized” は「(人に)崇拝されている」という受動を表すことはできます。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 日常的な話題を超えて、少し抽象的な概念にも言及できるレベルで使われやすい語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: idol(偶像・アイドル)
- 接尾辞: -ize(〜にする、〜化する)
「idol」に動詞化の接尾辞 -ize がついて、「アイドルのように扱う」「偶像視する」という意味が加わっています。
他の関連語
- idol (名詞): アイドル、偶像
- idolization (名詞): 偶像化、崇拝
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- idolize a celebrity(有名人を崇拝する)
- idolize one’s parents(両親を偶像視するほど尊敬する)
- idolize someone from childhood(子どもの頃からある人を崇拝する)
- tend to idolize(〜を崇拝しがちである)
- be idolized by many(多くの人に崇拝される)
- idolize one’s mentor(指導者を崇拝する)
- teenagers idolize pop singers(十代の若者はポップ歌手を崇拝する)
- idolize a fictional character(架空のキャラクターを熱烈に崇拝する)
- almost idolize(ほとんど偶像視するほど尊敬する)
- idolize no one(誰のことも偶像視しない)
3. 語源とニュアンス
語源
- idol はギリシャ語の “eidōlon”(像、幻影)に由来し、それがラテン語 “idolum” を経て英語の “idol” となりました。
- そこから “-ize” をつけ、動詞化したのが “idolize” です。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「ただ好き」というレベルではなく、まるで崇拝するように大切にするイメージが強い言葉です。
- カジュアルな日常会話でよく使われますが、「worship(崇拝する)」に近い強い気持ちを感じさせることがあり、フォーマルな文書ではやや感情的に聞こえる可能性があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として: idolize + 目的語
- 例: “I idolize my coach.”(私はコーチを心から尊敬しています。)
- 例: “I idolize my coach.”(私はコーチを心から尊敬しています。)
- 受動態: be idolized by + 目的語
- 例: “He is idolized by millions of fans.”(彼は何百万人ものファンに崇められています。)
イディオムや構文
- “He’s practically idolized in his hometown.”
「彼は地元ではほとんど崇拝されるような存在だ。」 - とくにイディオム化した表現は少ないですが、しばしば “idolize someone above all else” のように「何よりも大切に思う」という形で使われることもあります。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “I used to idolize that actor when I was young.”
(若い頃、その俳優を崇拝するほど好きでした。) - “My little sister idolizes her soccer coach.”
(妹はサッカーのコーチをとても尊敬しています。) - “Don’t idolize me. I’m just an ordinary person.”
(私を偶像視しないで。普通の人ですから。)
ビジネスシーン
- “Many junior employees here idolize the company’s founder.”
(ここでは多くの若い社員が創業者を尊敬しています。) - “We shouldn’t idolize any one leader; we should learn from everyone.”
(特定のリーダーだけを崇拝するのではなく、みんなから学ぶべきです。) - “He was idolized by his team for his visionary leadership.”
(先見性あるリーダーシップのせいで、彼はチームに崇められていました。)
学術的・フォーマル
- “The phenomenon of idolizing public figures can be seen as a social mechanism.”
(有名人を偶像視する現象は、一種の社会的メカニズムとして捉えることができます。) - “Some argue that idolizing historical figures can overshadow their human flaws.”
(歴史上の人物を偶像視しすぎると、その人間的欠点が見えづらくなるという意見もあります。) - “Over-idolizing past achievements may hinder future progress.”
(過去の功績を過度に崇拝することは、将来の発展を妨げる可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- admire(憧れる、尊敬する)
- ニュアンス: 一般的な尊敬や感嘆を示すときに用いられる。強さは「idolize」ほどではない。
- ニュアンス: 一般的な尊敬や感嘆を示すときに用いられる。強さは「idolize」ほどではない。
- adore(熱愛する、敬愛する)
- ニュアンス: 「とても強く大好き」という意味で、恋愛感情、家族愛などにも使われる。
- ニュアンス: 「とても強く大好き」という意味で、恋愛感情、家族愛などにも使われる。
- worship(崇拝する、礼拝する)
- ニュアンス: 宗教的な意味合いが強く、対象を神のように扱うほどの強い敬愛を示す。
反意語
- disregard(無視する)
- despise(軽蔑する)
- hate(憎む)
いずれも「崇拝」とは逆の感情を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈaɪdəlaɪz/
- アメリカ英語: アクセントは第一音節「aɪ」の部分 “EYE” のようにしっかり発音し、「dələiz」 は素早く続く感じ。
- イギリス英語: /ˈaɪdəlaɪz/(同じ記号ですが、イギリスでは /ˈaɪdəlaɪz/ のほか、スペリング “idolise” も可。)
- 強勢は最初の “I” の部分「aɪ」に置かれます。
- よくある誤り: “-ee” のように「アイダリーズ」と読んでしまう。正しくは「アイドゥ(ダ)ライズ」に近い音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング: “idolize” と “idolise” の両方が使われますが、アメリカ英語では “z”、イギリス英語では “s” が多いです。混同しないように注意しましょう。
- 誤用: 「ただ好き」という場合は “like” や “love” が自然です。「idolize」はより強い意味を含むため、相手の印象によっては大げさに聞こえることがあります。
- 試験対策(TOEICや英検など): 文章の中で「憧れの対象を極端に美化する」という文脈で登場する可能性があります。また派生の “idolized” や “idolization” も文脈から意味を取りやすいようにしておくと良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “idol+ize” とスペルそのまま見ると、<アイドルにする> というイメージ で捉えやすいです。
- 語根 “idol” で「偶像」、そこに動詞化を示す “-ize” がついているため、「偶像として扱う、偶像のように見る」のように覚えましょう。
- 自分が昔アイドルなどを強く崇拝していた経験を思い出しながら学習すると記憶に残りやすいです。
以上が “idolize” の詳細な解説です。人を崇拝する、憧れるなどの強い意味合いを持つ単語で、場面によってはやや感情的・誇張的に聞こえることがあるため、使いどころに注意してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
…‘を'偶像化する
意味(2)
…‘を'盲目的に崇拝する,‘に'心酔する