humiliation
以下では、英単語「humiliation」を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
● 英単語
humiliation
● 品詞
名詞 (noun)
● 日本語の意味
「屈辱」「恥をかかせること」「辱め」
「humiliation」は、人のプライドや尊厳を傷つけたり、恥ずかしい思いをさせたりする状況や感情を指す名詞です。
普段の生活の中でも、誰かが恥をかかされる場面や、何かによって自尊心が傷つけられる場面で使われます。
● 活用形
- 単数形: humiliation
- 複数形: humiliations (「複数の恥辱の経験」「屈辱の数々」というような表現)
● 他の品詞形
- 動詞: humiliate (誰かを屈辱を与える、恥をかかせる)
例: “They humiliated him in front of everyone.” (みんなの前で彼に恥をかかせた) - 形容詞: humiliating (屈辱的な)
例: “It was a humiliating defeat for the team.” (それはチームにとって屈辱的な敗北だった)
● CEFR レベルの目安
humiliation は文脈によってはやや難易度が高めの抽象名詞です。
欧米圏の書き言葉や会話でも見かけますが、学習者にとっては B2 (中上級) 〜 C1 (上級) くらいのレベルと考えてよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
● 語構成
- 語幹: humiliate (humili- で「謙遜」「卑下」「恥をかかせる」などのニュアンス)
- 接尾語: -ion (名詞を作る接尾語)
● よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- suffer humiliation (屈辱を味わう)
- feel humiliation (屈辱感を抱く)
- a deep sense of humiliation (深い屈辱感)
- public humiliation (公の場での屈辱)
- the humiliation of defeat (敗北という屈辱)
- face humiliation (屈辱に直面する)
- a series of humiliations (一連の屈辱)
- the ultimate humiliation (最大級の屈辱)
- overcome humiliation (屈辱を乗り越える)
- humiliation and shame (屈辱と恥)
3. 語源とニュアンス
● 語源
「humiliation」は、ラテン語の “humiliare” (低くする、謙遜させる) に由来し、そこから “humiliate” (恥をかかせる) という動詞が生まれました。
さらに英語の名詞化接尾辞 “-ion” がついて “humiliation” となりました。
● 歴史的な使われ方
歴史的には、個人や集団が相手を服従させるためや、権力関係を示すために「屈辱を与える」行為を表す文脈で使われてきました。
● ニュアンスや使用時の注意点
- 「humiliation」には非常にネガティブで強いトーンがあり、誰かの尊厳が傷つけられる状況が強調されます。
- 公の場での屈辱、公衆の面前での恥などは特に強い感情を伴います。
- フォーマルな文脈でもカジュアルな会話でも普通に使われますが、ネガティブな感情やシリアスな雰囲気が伴いやすい単語です。
4. 文法的な特徴と構文
● 文法上のポイント
- 名詞として、可算・不可算の両方で使われることがあります。
- 一般的には不可算寄りに扱うことが多いですが、「experience many humiliations」のように、経験や事柄を複数形で表す用法も存在します。
- 一般的には不可算寄りに扱うことが多いですが、「experience many humiliations」のように、経験や事柄を複数形で表す用法も存在します。
- 動詞形は「humiliate」で、受動態で “be humiliated”「恥をかかされる」という表現もしばしば使われます。
● 例:よくある構文
- subject + suffer(s) humiliation
- subject + face(s) humiliation
- the humiliation of + 名詞/動名詞
- be humiliated by + 名詞/動名詞
5. 実例と例文
A) 日常会話での例文
“I felt a deep humiliation when my friends laughed at my mistake.”
(友達が私のミスを笑ったとき、とても屈辱的な気持ちになった。)“Her harsh words caused him great humiliation.”
(彼女のきつい言葉が、彼に大きな屈辱感を与えた。)“He apologized to avoid further humiliation.”
(彼はこれ以上恥をかかないように謝罪した。)
B) ビジネスシーンでの例文
“The manager’s criticism in front of the entire team was a real humiliation.”
(マネージャーがチーム全員の前で批判したことは、まさに屈辱だった。)“Accepting the competitor’s terms felt like a humiliation for our company.”
(競合他社の条件を受け入れることは、当社にとって屈辱のように感じた。)“He resigned after the public humiliation at the shareholders’ meeting.”
(株主総会で恥をかかされた後、彼は辞職した。)
C) 学術的・フォーマルな文脈での例文
“Historical records describe the king’s defeat and subsequent humiliation.”
(歴史的記録によると、王の敗北と続く屈辱が記載されている。)“Humiliation can have profound psychological effects on one’s self-esteem.”
(屈辱は自尊心に深刻な心理的影響を及ぼす可能性がある。)“The study examines the role of humiliation in conflict escalation.”
(その研究は、対立のエスカレーションにおける屈辱の役割を検証している。)
6. 類義語・反意語と比較
● 類義語 (synonyms)
- shame (恥)
- 主に、自分で感じる恥や罪悪感を意味する。一方「humiliation」は誰か・何かにより与えられる屈辱性が強い。
- 主に、自分で感じる恥や罪悪感を意味する。一方「humiliation」は誰か・何かにより与えられる屈辱性が強い。
- embarrassment (当惑、気まずさ)
- 「embarrassment」は軽度の恥や気まずさを指す。個人が場の雰囲気を壊すような失敗をしたときなど。「humiliation」はもっと深刻。
- 「embarrassment」は軽度の恥や気まずさを指す。個人が場の雰囲気を壊すような失敗をしたときなど。「humiliation」はもっと深刻。
- disgrace (不名誉)
- 社会的・公的な評価が低下するニュアンスがあり、評判が落ちることを指す際に多い。
- 社会的・公的な評価が低下するニュアンスがあり、評判が落ちることを指す際に多い。
● 反意語 (antonyms)
- pride (誇り)
- 「屈辱感」とは正反対で、自尊心や誇りを表す。
- 「屈辱感」とは正反対で、自尊心や誇りを表す。
7. 発音とアクセントの特徴
● 発音記号 (IPA)
- イギリス英語: /hjuːˌmɪlɪˈeɪʃ(ə)n/
- アメリカ英語: /hjuːˌmɪliˈeɪʃən/
● アクセント (強勢)
- 「li」の部分に強勢が置かれ「hju-MI-li-A-tion」のように発音します。
- “h” と “u” をしっかり発音し、「ヒュ」もしくは「ヒュー」と、母音を明確に出すよう意識します。
● よくある発音の間違い
- “human” と混同して “/ˈhjuːmən/” のように発音してしまうケース。
- “humble” と混同するケース。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
「humble」や「humility」とスペルが似ているため混同しやすい。
- humble (形容詞: 謙虚な)
- humility (名詞: 謙虚さ)
- humiliation (名詞: 屈辱)
- humble (形容詞: 謙虚な)
スペリングのミス
- 「a」が入っているかどうか (humilation × → humiliation ○)
- 「m」と「l」の順番間違いなどに注意。
- 「a」が入っているかどうか (humilation × → humiliation ○)
試験対策
- TOEIC や英検などで、心情や感情を表す語い問題に出る場合あり。
- 選択肢として “humiliation” と “humility” が並ぶこともあるので要注意。
- TOEIC や英検などで、心情や感情を表す語い問題に出る場合あり。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「humble(謙虚)になるよう『屈辱を受ける (humiliate)』と同じ語源」と把握しておくと、スペル・意味の整理がしやすいです。
- 「ヒュー(Me)リーエイション」と分解してリズムで覚える。 “h”+“u”→“mi”→“li”→“a”→“tion”。
- イメージとしては、「自分の立場が低く下げられる(低くされる) → 屈辱を感じる」という連想を持つと理解しやすいです。
以上が、名詞「humiliation」の詳細な解説となります。「屈辱」や「恥をかかせる」という強いネガティブな意味を持つため、使う文脈に注意が必要ですが、英語学習者にとっては重要なボキャブラリーの一つです。
辱めること;辱めを受けること;〈C〉辱め,屈辱[感]