heartbreaking
1. 基本情報と概要
単語: heartbreaking
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): causing great sadness or distress; very upsetting.
意味(日本語): 「胸が張り裂けるような」「非常に悲痛な」、あるいは「痛ましい」という意味です。とても悲しくなるような出来事や状況に使われる単語です。「見るに耐えないほど悲しい」「感情を強く揺さぶるような悲しみ」を表現するときに使います。
- 活用形: 形容詞なので、時制や人称による活用はありません。
- 他の品詞形:
- 名詞形: “heartbreak” (「胸が張り裂けるような悲しみ」「失恋などの強い悲哀」)
- 動詞形: 「heartbreak」という動詞形は通常存在しませんが、「break one’s heart」(人の心を砕く)が近い表現です。
- 名詞形: “heartbreak” (「胸が張り裂けるような悲しみ」「失恋などの強い悲哀」)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
比較的豊かに感情を表現する語彙として、やや高めのレベルで学習される単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- heart: 「心」「胸」「心臓」などを意味する語幹
- break: 「壊す」「割る」という動詞
- -ing: 形容詞や動名詞を作る接尾辞(今回は形容詞的機能)
“heartbreaking” は直訳すると「心を壊すような」というニュアンスです。非常に深い悲しみや絶望感をイメージさせます。
派生語・類縁語
- heartbroken (形容詞): 「深く悲しんでいる」「打ちひしがれた」
- heartbreak (名詞): 「悲痛」「失恋による心痛」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- heartbreaking news
(胸が張り裂けるようなニュース) - heartbreaking story
(胸が痛む物語) - truly heartbreaking
(本当に胸が痛む) - absolutely heartbreaking
(まったくもって悲痛な) - heartbreaking experience
(胸が張り裂けるような経験) - heartbreaking loss
(痛ましい損失) - a heartbreaking event
(悲痛な出来事) - heartbreaking fate
(胸が痛む運命) - heartbreaking details
(胸が張り裂けるような詳細) - heartbreaking tragedy
(胸が張り裂ける悲劇)
3. 語源とニュアンス
“heartbreaking” は “heart” + “break” + “-ing” から成る合成語です。
- 古英語で “heorte” は「心」を意味し、感情・精神を司る中心部位を象徴していました。
- “break” は「壊す」「砕く」という強い行為です。
- それらが合わさることで「心が壊れるような悲しみ」を表す言葉へと発展しました。
使用時のニュアンスや注意点
- 非常に強い悲しみややるせない感情を表現するときに使われます。
- カジュアルからフォーマルまで、あらゆる場面で使用可能ですが、感情的な響きが強いため、深刻な悲しみを描写するときによく使われます。
- 会話から文学、ニュース見出しまで幅広く登場します。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として、名詞を修飾する際に使われます。
例: “It was a heartbreaking moment.” - 補語(C補語)としても使われます。
例: “The final scene was heartbreaking.” - フォーマル/カジュアル両方で使われますが、気持ちを強調する場面ではカジュアルでも非常に印象的です。
- 他動詞・自動詞の区別はありません(形容詞なので不要)。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “It’s really heartbreaking to see so many stray cats in the neighborhood.”
(近所にたくさんの野良猫がいるのを見ると、本当に胸が痛むよ。) - “Watching that sad movie last night was absolutely heartbreaking.”
(昨夜あの悲しい映画を観たのは、本当に胸が張り裂けそうだった。) - “It’s heartbreaking that we have to say goodbye to our old family home.”
(実家に別れを告げなければならないのは胸が痛むね。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “It was heartbreaking for the manager to announce layoffs to such devoted employees.”
(あれほど献身的な従業員たちにレイオフを告げるのは、マネージャーにとって胸が痛むことでした。) - “The closure of the long-standing branch was heartbreaking for the entire team.”
(長年続いていた支店を閉鎖するのは、チーム全体にとって胸が痛む決断でした。) - “Hearing about the company’s bankruptcy is heartbreaking news for everyone involved.”
(その会社の倒産について聞いたのは、関係者全員にとって胸が張り裂けるようなニュースです。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “It is heartbreaking for researchers to witness the rapid decline of these endangered species.”
(これらの絶滅危惧種が急速に減っていくのを見るのは、研究者にとって胸が痛むことです。) - “The catastrophic effects of climate change present heartbreaking consequences for future generations.”
(気候変動の壊滅的な影響は、将来の世代にとって胸が張り裂けるような結果をもたらしています。) - “Reading the historical records of the war’s devastation can be heartbreaking, even for the most seasoned historians.”
(戦争の惨禍を記録した文献を読むことは、どんなに経験豊富な歴史家にとっても胸が痛むものです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- painful(痛いほどつらい)
- あまりにも苦痛を伴うイメージで、精神的にも肉体的にも使用可能。
- あまりにも苦痛を伴うイメージで、精神的にも肉体的にも使用可能。
- distressing(苦痛を与える、心配を引き起こす)
- ストレスや不安を引き起こすような悲しみ・苦痛。
- ストレスや不安を引き起こすような悲しみ・苦痛。
- devastating(打ちのめすような、とても破壊的)
- 結果や影響がもっと大きく破壊的で、途方もなく辛い。
- 結果や影響がもっと大きく破壊的で、途方もなく辛い。
- heart-wrenching(胸をえぐられるような)
- “heartbreaking”に近いが、さらに強い感情表現が含まれる。
- “heartbreaking”に近いが、さらに強い感情表現が含まれる。
- tragic(悲劇的な、悲惨な)
- 取り返しのつかないような深い悲しみ・惨事を要素として含む。
反意語
- uplifting(励みになる、元気づける)
- inspiring(元気づける、鼓舞する)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA):
- イギリス英語: /ˈhɑːtˌbreɪ.kɪŋ/
- アメリカ英語: /ˈhɑrtˌbreɪ.kɪŋ/
- イギリス英語: /ˈhɑːtˌbreɪ.kɪŋ/
アクセントは “heart” の「ハー(ハート)」の音に強勢がきます。
heart-BREAK-ing
のように、heart
とbreak
の音節が強めに発音されるイメージです。スペルが長めでも、実際の発音は syllable が3つ
heart-break-ing
となります。よくあるミスとして、日本語話者は “heart” と “break” の間を曖昧にしたり、“breaking”を「ブレイキング」と発音して “heart” が弱くなることがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “heart-breaking”とハイフンを入れることもありますが、スペル自体を間違えて “heartbraking” のようにするなどミスに注意。
- “heartbreaking” と “heartbroken” の混同:
- “heartbreaking” = 「胸が張り裂けるような」(出来事や状況について述べる形容詞)
- “heartbroken” = 「打ちひしがれている」(人の感情・状態について述べる形容詞)
- “heartbreaking” = 「胸が張り裂けるような」(出来事や状況について述べる形容詞)
- 試験対策: TOEICや英検などの語彙問題で “heartbreaking” はやや高度な感情表現のボキャブラリーとして出題されることがあります。反意語や同義表現を知っておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “heartbroken” の状態を引き起こすような出来事は “heartbreaking” と形容される、と覚えると区別がつきやすいです。
- “heart” (心) が “break” (壊れる) → 「胸が壊されるほどの悲しみ」という強いイメージで定着させると覚えやすいです。
- 思い浮かべるイメージとしては「紙でできた心臓が真っ二つに破けてしまう様子」を想像すると記憶に残りやすいでしょう。
以上が、“heartbreaking” の詳細な解説です。感情を強く動かすような深い悲しみや切なさを表す際に、とても有用な形容詞です。ぜひ覚え、適切な場面で使ってみてください。
(物事が)胸も張り裂けんばかりの
飽き飽きする