元となった辞書の項目
fascination
IPA(発音記号)
解説
名詞 “fascination” を徹底解説
1. 基本情報と概要
単語: fascination
品詞: 名詞 (countable または uncountable)
活用形: 名詞のため活用は基本的にありませんが、可算名詞として単数・複数形 (fascinations) が存在します。
- 英語での意味: a strong attraction, interest, or charm that something holds for someone
- 日本語での意味: 強い魅力、興味をそそられること、心を奪われること
たとえば「The fascination with outer space(宇宙への強い魅力)」というように、人が何かに引きつけられてやまない状態を表します。「心を奪われる、惹きつけられるときに使う単語」です。
CEFR レベルの目安:
- B2(中上級): 日常会話をスムーズに行い、抽象的な話題もある程度理解できる段階で使われる単語です。
他の品詞形
- 動詞: fascinate (興味を引く・魅了する)
- 例: “This story fascinates me.” (この物語は私を魅了する)
- 例: “This story fascinates me.” (この物語は私を魅了する)
- 形容詞: fascinating (魅了するような、非常に興味深い)
- 例: “It’s a fascinating book.” (それはとても興味深い本です)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: fascin- (もともとラテン語の “fascinare” = 「魅了する」 から派生)
- 接尾語: -ation (…の状態、…の行為を表す名詞を作る)
派生語や類縁語
- fascination (名詞)
- fascinate (動詞)
- fascinating (形容詞)
- fascinated (形容詞: 魅了されている)
コロケーション(共起表現)10選
- a fascination with 〜
- 〜への強い興味・魅力
- 〜への強い興味・魅力
- hold fascination for 〜
- 〜にとって魅力を持つ
- 〜にとって魅力を持つ
- lifelong fascination
- 一生続く魅力・興味
- 一生続く魅力・興味
- public fascination
- 世間の興味・関心
- 世間の興味・関心
- lose fascination
- 魅力を失う
- 魅力を失う
- regain fascination
- 再び魅力を取り戻す
- 再び魅力を取り戻す
- be the subject of fascination
- 魅力の対象となる
- 魅力の対象となる
- have a fascination for 〜
- 〜に魅力を感じる
- 〜に魅力を感じる
- instant fascination
- 即座に心を掴まれるような魅力
- 即座に心を掴まれるような魅力
- fascination factor
-(何かを)魅力的にさせる要因
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “fascinare” (魔法をかける、魅了する) に由来します。古くは「呪いをかける・惑わす」というやや不思議なニュアンスをもっていました。
ニュアンス・使用上の注意点
- “fascination” は好奇心・興味を強く引きつけるときに用いられます。ときには「神秘的な魅力」「魔法をかけられたような感覚」を暗示することもあります。
- 文章でも会話でも使えますが、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンに対応できる単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- “fascination” は可算・不可算の両方で使われます。
- 可算: “He has many fascinations.”(彼には多くの興味対象がある)
- 不可算: “His fascination with classic cars is quite strong.”(彼のクラシックカーへの魅力はとても強い)
- 可算: “He has many fascinations.”(彼には多くの興味対象がある)
一般的な構文やイディオム
- “have a fascination for/with + 名詞”
- 例: “I have a fascination with ancient history.”
- 例: “I have a fascination with ancient history.”
- “there is a fascination about + 名詞”
- 例: “There is a fascination about the unknown.”
- 例: “There is a fascination about the unknown.”
- “be of fascination” (ややフォーマル)
- 例: “This topic is of great fascination to researchers.”
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I’ve always had a fascination with magic tricks.”
- 昔から手品に魅了されているんだ。
- 昔から手品に魅了されているんだ。
- “Her fascination with fashion is contagious.”
- 彼女のファッションへの熱中ぶりは見ていると伝わってくるよ。
- 彼女のファッションへの熱中ぶりは見ていると伝わってくるよ。
- “The kids watched in fascination as the balloon floated away.”
- 子どもたちは風船が飛んでいくのを夢中になって見つめていたよ。
ビジネスシーンでの例文
- “The new marketing strategy holds a particular fascination for our clients.”
- 新しいマーケティング戦略は顧客をとくに魅了しています。
- 新しいマーケティング戦略は顧客をとくに魅了しています。
- “His fascination with data analytics led him to develop innovative solutions.”
- 彼はデータ分析に魅了されており、革新的なソリューションを開発しました。
- 彼はデータ分析に魅了されており、革新的なソリューションを開発しました。
- “We need to capitalize on the fascination our target audience has for technology.”
- 私たちはターゲット層がテクノロジーに抱いている興味をうまく活かす必要があります。
学術的/フォーマルな文脈での例文
- “The fascination with quantum mechanics continues to drive groundbreaking research.”
- 量子力学への強い興味が画期的な研究を促進し続けています。
- 量子力学への強い興味が画期的な研究を促進し続けています。
- “Scholars have noted the enduring fascination that ancient civilizations hold.”
- 学者たちは、古代文明がいまだに強い魅力をもつことを指摘しています。
- 学者たちは、古代文明がいまだに強い魅力をもつことを指摘しています。
- “Her fascination with linguistic diversity prompted her to pursue a Ph.D. in Applied Linguistics.”
- 彼女は言語の多様性に魅了され、応用言語学の博士課程に進学しました。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “interest” (興味)
- より一般的で幅広い興味を示す。
- より一般的で幅広い興味を示す。
- “captivation” (魅了)
- fascination よりも「心を奪われる」要素が強調される。
- fascination よりも「心を奪われる」要素が強調される。
- “enchantment” (魔法にかけられたような魅力)
- より幻想的・ロマンチックなニュアンス。
- より幻想的・ロマンチックなニュアンス。
- “charm” (魅力)
- 相手を楽しませる、可愛らしいニュアンスが強い。
- 相手を楽しませる、可愛らしいニュアンスが強い。
- “allure” (誘惑的な魅力)
- より官能的・誘惑的な文脈で使われる傾向。
反意語
- “boredom” (退屈)
- “indifference” (無関心)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˌfæsɪˈneɪʃ(ə)n/
- アクセント(強勢)は “fascination” の “na” の部分に置かれます: fash-uh-NAY-shun
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ɚ/ の発音に近い場合もあります。
- よくある間違い: “facinatoin” のようにスペルを間違えたり、“fas-ci-na-tion” と区切る際に強勢位置が狂いやすいので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “facinatoin”、“fascinacion” など
- 動詞 “fascinate” を “fascination” と混同: どちらが名詞か、どちらが動詞か混乱しやすい
- TOEIC・英検などでの出題傾向: 語彙問題の選択肢で “fascination” “fascinate” “fascinating” を区別させる問題が比較的よく見られます。文脈から名詞・動詞・形容詞を正しく選ぶ練習をしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “fascination” = “fasten + nation” とイメージしてみる: 強く固定する (fasten)+人々 (nation) → 人々が心を奪われて動けなくなるような強い魅力、という連想で覚える。
- 動詞形とのセットで覚える: fascinate (動詞) → fascination (名詞) → fascinating (形容詞) と派生形をまとめて覚えることで単語力が向上しやすくなります。
- 興味や魔法にかけられたようなイメージ: 語源の “fascinare” は “魔法をかける” という意味から、「思わず惹き込まれる・釘付けになる」イメージを持つと理解しやすいです。
以上が “fascination” の詳しい解説です。日常会話からビジネス、学術の文脈まで、さまざまなシーンで自由に使える便利な名詞です。派生形とのセットで覚えて、表現の幅を広げてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉魅惑[すること],うっとりした状態
意味(2)
〈C〉引き付ける力