元となった辞書の項目
duel
解説
以下では、名詞duel
(デュエル)について、多角的に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: duel
品詞: 名詞 (可算名詞)
活用形:
- 単数形: duel
- 複数形: duels
他の品詞の例:
- 動詞: to duel(決闘する)
意味(英語):
- A formal fight between two people, often with weapons, to settle a point of honor or a dispute.
- A contest or struggle between two parties.
意味(日本語):
- 2人の人間が名誉や争いごとの決着をつけるために、正式に行う決闘。しばしば武器を用いる。
- 2者間の決着をつけるための争い・競争を指す場合にも使われる。
「決闘」というイメージが強い単語で、歴史的には剣やピストルなどの武器を使った形式的な闘いを指します。現代では比喩的に「一対一の闘い」という意味で使われることもあります。
CEFRレベル(目安): B2(中上級)
文脈によっては文学的・歴史的なシーンで登場しやすい単語です。日常会話では頻繁には登場しませんが、中上級レベル以上の学習者が読むような文章(歴史書やフィクション)では見る機会があります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: duel
- 元々は「二人の」という意味に関連するラテン語由来の言葉とされています(duo=二人、duellum=戦い)。
- 元々は「二人の」という意味に関連するラテン語由来の言葉とされています(duo=二人、duellum=戦い)。
- 接頭語・接尾語は含まれません。
派生語・関連語
- duelist / duellist (名詞): 決闘を行う人
- to duel (動詞): 決闘する
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10例)
- fight a duel(決闘をする)
- challenge someone to a duel(誰かに決闘を申し込む)
- accept a duel(決闘の申し込みを受ける)
- be wounded in a duel(決闘で負傷する)
- a duel of wits(機知の対決)
- a duel to the death(死闘)
- a friendly duel(友好的な競争・対決)
- end in a duel(決闘で決着がつく)
- the outcome of the duel(決闘の結末)
- moral/ethical duel(道徳的・倫理的対決)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中世ラテン語「duellum」(古い形で「戦い」を意味)から派生し、古フランス語の
duel
を経て英語に入ったとされています。 - ラテン語の「duo」(二人)に由来すると長らく考えられ、2人で争う形式的な戦いの意味合いが込められています。
ニュアンス:
- 歴史的には騎士道や紳士の名誉をめぐる「決闘」を指すフォーマルかつ格式あるイメージが強い言葉です。
- 現代では、スポーツやゲームなどでも比喩的に「一騎打ち」「一対一の勝負」として「a duel」と表現することがあります。
- カジュアルな会話ではあまり使われず、文学的・ドラマチックな響きを持っています。文書やスピーチではフォーマル〜半フォーマルに用いられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞(可算名詞)
- 例: “He fought two duels in his early life.” (彼は若い頃に2回の決闘をした)
- 例: “He fought two duels in his early life.” (彼は若い頃に2回の決闘をした)
- 動詞(to duel)
- 例: “They decided to duel at dawn.” (彼らは明け方に決闘することを決めた)
- 例: “They decided to duel at dawn.” (彼らは明け方に決闘することを決めた)
一般的な構文・イディオム
- challenge someone to a duel
- “He challenged his rival to a duel over the insult.”
- “He challenged his rival to a duel over the insult.”
- a duel of wits
- 知恵比べや舌戦を指すために口語的・比喩的によく使われます。
- 知恵比べや舌戦を指すために口語的・比喩的によく使われます。
- pistols at dawn
- 「夜明けの決闘」を意味する古風な言い回し(歴史・文学表現)。
フォーマル/カジュアル:
- 「決闘」というフォーマルな響きをもつため、カジュアル会話よりも文学的・歴史的文脈で使われることが多いです。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアルな比喩的用法)
- “They’re having a cooking duel in the kitchen tonight!”
- (今夜はキッチンで料理対決だね!)
- (今夜はキッチンで料理対決だね!)
- “My siblings and I had a duel of wits over the board game.”
- (私と兄弟はボードゲームで頭脳戦を繰り広げたよ。)
- (私と兄弟はボードゲームで頭脳戦を繰り広げたよ。)
- “We decided to have a friendly duel to see who’s better at chess.”
- (どちらがチェスが上手か、友好的な対決をすることにした。)
ビジネス(比喩的に用いる場合)
- “The meeting turned into a verbal duel between the two team leaders.”
- (会議は2人のチームリーダーの言葉の応酬になった。)
- (会議は2人のチームリーダーの言葉の応酬になった。)
- “Investors are watching the duel of the tech giants closely.”
- (投資家たちはテック大手同士の対決を注意深く見守っている。)
- (投資家たちはテック大手同士の対決を注意深く見守っている。)
- “Our company’s presentation faced a duel of questions from the board.”
- (我が社のプレゼンは役員たちの鋭い質問攻めとの対決だった。)
学術的・文学的文脈
- “Historically, a duel was a matter of honor among nobles.”
- (歴史的に、決闘は貴族が名誉をかけて行うものであった。)
- (歴史的に、決闘は貴族が名誉をかけて行うものであった。)
- “The novel’s climax features a brutal duel at dawn.”
- (その小説のクライマックスには、夜明けの激しい決闘が登場する。)
- (その小説のクライマックスには、夜明けの激しい決闘が登場する。)
- “In this historical study, the author examines the judicial duel tradition in medieval Europe.”
- (この歴史研究で、著者は中世ヨーロッパの裁判的決闘の伝統を考察している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- fight(戦い・喧嘩)
- 「duel」より一般的で、複数人や集団での戦いも含む。
- 「duel」より一般的で、複数人や集団での戦いも含む。
- combat(戦闘)
- 軍事的・公式な戦闘のニュアンスが強い。
- 軍事的・公式な戦闘のニュアンスが強い。
- clash(衝突)
- 物理的・意見対立どちらにも使い、激しい衝突を意味する。
- 物理的・意見対立どちらにも使い、激しい衝突を意味する。
- contest(競争)
- スポーツやイベントなど、幅広い競技を含む。
- スポーツやイベントなど、幅広い競技を含む。
- confrontation(対立・対峙)
- 口論や武力など、あらゆる形式の正面衝突を包括。
反意語 (Antonyms)
- peace(平和)
- accord / agreement(合意・協定)
「duel」は対決や争いを意味するため、その反意として「協調・平和」を表す語が相応します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (米音): /ˈduː.əl/
- IPA (英音): /ˈdjuː.əl/
強勢:
- 第1音節 “du” (アメリカ英語では「ドゥー」, イギリス英語では「デュ」) に強勢があります。
アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- イギリス英語: [djuː-] のように「デュ」に近い発音。
- アメリカ英語: [duː-] のように「ドゥ」に近い発音。
よくある間違い:
- “duo (デュオ)” と音が似ているため混同する学習者がいますが、
duel
は /duːəl/,duo
は /duːoʊ/ と母音が異なります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: duel → ×deul, ×duell などと誤記しやすい。
- “duel” と “dual” の混同:
- “duel” は決闘・対決。
- “dual” は「二重の・二つの要素を持つ」という形容詞。
- “duel” は決闘・対決。
- 発音の混同: “duel” と “duo” が混ざってしまう。
- TOEIC・英検などでの出題傾向:
- 歴史的文章や比喩的な表現として登場し得る。直接「決闘」の話題というよりは、文学・文化の文脈で使われることが多い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「2人の紳士が決闘場で向かい合っている」ような映画やドラマのシーンを思い浮かべると覚えやすいです。
- 「duo(2人組)」とのつながりをイメージすると「二人で行う争い=決闘」という連想がしやすいでしょう。
- スペルは「dual(デュアル)」と混同しやすいので、必ず「duel(エルで終わる)」と確認するクセをつけてください。
以上が名詞duel
の総合的な解説です。歴史的なシーンや比喩表現としてよく使われる単語ですので、映画や本を読むときにぜひ意識してみてください。
意味(1)
決闘
意味(2)
(2者・2集団などの間の)闘争,抗争
意味(3)
決闘する
意味(4)
…‘と'決闘する