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bombard
名詞 “bombard” の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語の意味
“bombard” は、中世ヨーロッパで使われた大型の大砲(カノン砲)の一種を指す名詞です。非常に重い石や弾を城壁などに向けて発射するための武器として利用されました。
日本語の意味
「中世の大砲」「古風な大型の砲」を指します。城壁を壊すために使われた武器で、中世の戦闘や攻城戦などの文脈で登場します。現代の日常会話で出てくることはほとんどありませんが、歴史的な文脈や軍事史に関する資料・書籍などでは見かける場合があります。
- 品詞: 名詞 (noun)
数や活用形:
- 単数形: bombard
- 複数形: bombards
- 単数形: bombard
他の品詞形
- 動詞形: to bombard (~を砲撃する、~に(質問などを)浴びせる)
- 名詞形(派生): bombardment (砲撃、爆撃、集中攻撃)
- 動詞形: to bombard (~を砲撃する、~に(質問などを)浴びせる)
難易度(CEFR): C2(最上級)
- 歴史や軍事用語としての専門性が高く、一般的な英語学習ではあまり扱わないため、非常に難易度が高いと考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “bombard” は、中英語の “bombarde” や フランス語の “bombarde” に由来します。
- 語根 “bomb” は「爆弾」という意味を示し、それに -ard(フランス語や英語で名詞を作る接尾語)が付いた形と考えられます。
- “bombard” は、中英語の “bombarde” や フランス語の “bombarde” に由来します。
派生語や類縁語
- bombardment (名詞): 砲撃、集中攻撃、(比喩的に)質問攻め
- bombardier (名詞): 爆撃手、(軍用機で)爆弾投下手
- bombardment (名詞): 砲撃、集中攻撃、(比喩的に)質問攻め
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(名詞“bombard”として)
- “a medieval bombard” – 中世の大型砲
- “the siege bombard” – 攻城戦で使われた砲
- “stone-throwing bombard” – 石を投げるタイプの大砲
- “large-caliber bombard” – 大口径の大砲
- “the bombard crew” – 大砲の操作兵
- “fire a bombard” – 大砲を発射する
- “transporting the bombard” – 大砲を運搬する
- “the bombard’s barrel” – 大砲の砲身
- “deploy the bombard” – 大砲を配置する
- “early artillery bombard” – 初期の火砲の一種
- “a medieval bombard” – 中世の大型砲
3. 語源とニュアンス
- 語源
“bombard” はフランス語 “bombarde” を経由して英語に入ってきました。さらにその起源にはラテン語の “bombus”(ブンブン/ドンドンという音)があるとされ、「爆発音」に由来する言葉です。 - 歴史的使用
14~15世紀ごろに城砦や分厚い城壁を破壊するために使われました。巨大な石弾などを発射するため、扱いが難しく、砲身や運搬にも相当な労力がかかったようです。 - ニュアンス
現代英語では “bombard” は主に動詞として、「(砲弾や質問・広告などを)一斉に浴びせる」という比喩的な意味でよく使われますが、名詞として使われるときは古風・歴史的な響きがあります。 - 使用シーン
- 歴史書、軍事史、博物館の展示説明など、フォーマルかつ専門的な文脈で登場。
- 日常会話やカジュアルな場面ではほとんど使われません。
- 歴史書、軍事史、博物館の展示説明など、フォーマルかつ専門的な文脈で登場。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての文法上のポイント
- 可算名詞 (countable noun) なので、単数形・複数形がある。
- 現代英語でこの名詞形を使う場面は非常に限定的で、歴史・軍事関係の文脈で主に登場。
- 可算名詞 (countable noun) なので、単数形・複数形がある。
一般的な構文
- “(Someone) used a bombard to attack the fortress.”
- “They displayed an ancient bombard in the museum.”
- “(Someone) used a bombard to attack the fortress.”
イディオムや定型表現
- 名詞 “bombard” を使った慣用的なイディオムはあまりありません。ただし、動詞 “to bombard someone with something” は慣用的に「~を浴びせる」という意味でよく用いられます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
日常またはカジュアルな場面ではほぼ使われませんが、仮に会話に出るなら歴史的トピックの流れで:
“I watched a documentary about medieval warfare; they showed a huge bombard used to break castle walls.”
- (中世の戦争ドキュメンタリーを観たんだけど、城壁を破壊するために使われた大型の大砲が出てきたよ。)
“My friend is really into medieval history—he loves talking about bombards and trebuchets.”
- (友達は中世史が大好きで、よく大型砲や投石機の話をしているんだ。)
“They found fragments of a bombard near the old ruins.”
- (その古い遺跡の近くで、大砲の破片が見つかったんだって。)
ビジネスシーンでの例文
ビジネスではほとんど登場しませんが、たとえば比喩的・象徴的に使う例:
“Our marketing strategy is like a medieval bombard: we focus on a single point to break through the market.”
- (私たちのマーケティング戦略は中世の大砲みたいに、一点突破を狙って市場を打ち破るんだ。)
“The company exhibited an antique bombard in the lobby as a historical symbol of power.”
- (その会社はロビーに骨董品の大砲を展示していて、それを力の象徴にしているよ。)
“During the presentation, he likened their campaign to a bombard, emphasizing a concentrated impact.”
- (プレゼンで彼は、キャンペーンを大砲にたとえて、集中的なインパクトを強調したんだ。)
学術的/専門的な例文
軍事史や博物館関連など、より専門的な文脈での使用例:
“The newly published paper examines the technological evolution of the bombard during the 14th century.”
- (新しく公表された論文では、14世紀における大型砲の技術的進化を検証している。)
“Researchers discovered that the bombard barrels were often reinforced with iron hoops for stability.”
- (研究者たちは、大砲の砲身が安定性のために鉄製の輪で補強されていたことを突き止めた。)
“The museum’s collection includes a rare 15th-century bombard, complete with its original firing mechanism.”
- (その博物館のコレクションにはめずらしい15世紀の大型砲が収蔵されていて、当時の発射機構がそのまま残っている。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語(名詞)
- “cannon” (大砲) – 大砲を総称するやや一般的な単語
- “mortar” (迫撃砲) – 爆弾を高弾道で発射する比較的小型の砲
- “culverin” (カルヴァリン砲) – 中世~近世に使われた細長い大砲
- “howitzer” (榴弾砲) – 砲弾を比較的高い放物線で発射する砲
- “trebuchet” (投石機) – 大砲ではないが、中世の城攻めで使われる投石機器
- “cannon” (大砲) – 大砲を総称するやや一般的な単語
これらの単語はすべて「砲」あるいは「投石器」を指しますが、“bombard” は特に中世の大型砲を指すため、より歴史・古風なニュアンスがあります。
- 反意語
- 直接的な反意語はありませんが、「防御する手段」や「要塞」などは砲撃対象の反対側の存在として例示できます(例: “fortification” = 要塞、防備)。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- イギリス英語 (BrE): /ˈbɒm.bɑːd/
- アメリカ英語 (AmE): /ˈbɑːm.bɑrd/
- イギリス英語 (BrE): /ˈbɒm.bɑːd/
アクセント(強勢)の位置
- 名詞 “bombard” は最初の音節 “BOM-” に強勢が来ることが多いとされます。
- 動詞 “to bombard” は二音節目 “-BARD” に強勢が来る場合が多いです ( /bəmˈbɑːrd/ /bɑmˈbɑːrd/ )。
ただし、名詞形と動詞形は発音が同じように扱われることもあり、文脈で区別されます。
- 名詞 “bombard” は最初の音節 “BOM-” に強勢が来ることが多いとされます。
よくある誤り
- “bomb” と混同して “bomb” だけと発音してしまう。
- “bomBARD” と動詞形のアクセントで発音してしまう。
- “bomb” と混同して “bomb” だけと発音してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
名詞形より動詞形が圧倒的によく使われる
「(質問やメッセージなどを)浴びせる」という意味の動詞形に慣れ過ぎて、名詞としての “bombard” を忘れがちです。スペルミス
“bomb” と似ているためスペルを “bomb” のままにしてしまったり、-d や -ard のつづりを落としてしまうことがあります。現代の日常会話では稀
多くの英語試験(TOEIC・英検など)でも名詞形 “bombard” はほぼ出題されませんが、「bombardment」や動詞 “to bombard” はしばしば目にします。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
「ボンッ、と大きな音を出す古い大砲」とイメージして覚える
“bomb” のイメージを大きくしたものを想像すると、名詞としての “bombard” が中世の大砲であることをイメージしやすいでしょう。動詞 “bombard” と結びつけて
「砲撃する ⇒ 大砲自体が “bombard”」と関連付けて覚えると、名詞形を忘れにくくなります。ストーリーで覚える
「中世の攻城戦で、兵士たちが城壁を破壊するために巨大な “bombard” を運んできた」という映像を思い浮かべると、単語と意味をともに忘れにくくなります。
以上が名詞 “bombard” の詳細な解説です。歴史的・軍事的文脈でのみ登場する、ややマニアックな単語ですが、動詞としての “bombard” を知っておくとイメージが湧きやすいでしょう。