barren
(土地が)『やせた』,『不毛の』 / (女・動物のめすが)子を産めない,不妊の;(植物が)実を結ばない / (計画・努力が)実を結ばない,むだな / 《補語にのみ用いて》(…が)ない《+『of』+『名』》 / 不毛の地,やせ地
以下では、形容詞 “barren” について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: barren
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): not productive; unable to produce (especially offspring or vegetation); lacking results or usefulness
意味(日本語): 「(土地・木などが)不毛の」「(女性や動物が)不妊の」「(アイデアや成果などが)実りのない」という意味です。
「何かを生み出すことができない」「アイデアや結果が得られない」というニュアンスで使用される単語です。一見すると硬めの印象がありますが、日常的にも「不毛な」「価値のない」というニュアンスで使われることがあります。
活用形
形容詞なので、基本的に変化形はありません。(比較級: more barren, 最上級: most barren などは文脈によって使われる場合があります。)
他の品詞形
- 名詞形: barrenness (不毛、不妊)
- 派生形容詞や副詞は特に一般的にはありませんが、barrenly (副詞)として使われる例は稀にあります。
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
日常会話の中でも使われることがあり、特に抽象的な意味で使用するときに語彙力が求められるため、中上級レベル相当と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
- “barren” は明確な接頭語・接尾語を伴わず、単語全体で「不毛」「不妊」などの意味を表します。もともと中英語の “bareyne” などが変化してきたとされています。
詳細な意味の広がり
- 土地などが不毛である: 農作物や植物が育たない状態を指す。
- 人や動物が不妊である: 主に「子を産めない」という文脈。
- アイデアや成果が実らない: 抽象的な文脈で「成果がなく無駄に終わる」「内容が乏しい」という意味。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- barren land → 不毛の土地
- barren desert → 不毛の砂漠
- barren soil → やせた土壌
- barren field → 作物の取れない畑
- barren tree → 実をつけない木
- a barren discussion → 実りのない議論
- barren results → 結果が得られない・成果がない
- barren mind → アイデアが浮かばない頭 (やや文学的)
- barren wilderness → 何も生えていない荒野
- barren season → (スポーツやビジネスなどで) 成果のないシーズン
3. 語源とニュアンス
- “barren” は中期英語 (Middle English) の “barain” あるいは古フランス語 (Anglo-French) “barain” に由来すると言われています。
- 元々は「不妊」「子を産まない」という直接的な意味合いで使われていましたが、そこから「作物を産しない」「アイデアや成果を生み出さない」のように、比喩的にも拡張して使われるようになりました。
微妙なニュアンス・使用時の注意点
- 具体的に「(土壌などが)何も育たない」という場面でも使いますが、抽象的に「アイデアが浮かばない」「発展性がない、実りのない」などを表現するときにも用いるため、文脈に注意が必要です。
- 文体としてはやや硬めですが、日常会話でも「That meeting was barren of any new ideas.(あの会議は新しいアイデアが全然なかった)」のように使うことがあります。
- 文章としてもフォーマルでもカジュアルでも使えますが、カジュアルに使うとやや大げさな印象を与えることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞 “barren” は名詞を修飾したり、補語的位置 (be動詞や感覚動詞の後) で使われます。
- 可算・不可算などは動詞・名詞で気にするポイントですが、“barren” は形容詞なので、その区別は関係しません。
- 主に下記のような構文でよく使われます。
S + be + barren.
例: The land is barren. (その土地は不毛だ)S + be + barren + of + 名詞.
例: The region is barren of natural resources. (その地域は天然資源がない)修飾:barren + 名詞
例: These are barren fields. (これらは不毛な畑です)
5. 実例と例文
A. 日常会話での例文
“This garden looks so barren; maybe we should plant some flowers.”
(この庭はすごく寂しいね。花を植えた方がいいかも。)“After a barren week of ideas, I finally came up with a new proposal.”
(アイデアが出ない1週間を経て、ようやく新しい提案を思いついたよ。)“He said the trip was barren of excitement.”
(彼は、その旅行はワクワクすることが何もなかったと言った。)
B. ビジネスでの例文
“Unfortunately, our brainstorming session turned out to be quite barren.”
(残念ながら、我々のブレーンストーミングはほとんど実りがありませんでした。)“We found the market to be barren of potential partners.”
(我々は、その市場には潜在的パートナーがほとんどいないとわかった。)“The conference ended up being a barren investment of our time.”
(その会議は、我々の時間に対して実りのない投資になってしまった。)
C. 学術的な文脈での例文
“The region’s barren soil has posed significant challenges for agriculture.”
(その地域の不毛の土壌は農業にとって深刻な課題となっている。)“In this study, we examine strategies to reclaim barren land for sustainable development.”
(この研究では、持続可能な開発のために不毛の土地を再生する戦略を検討する。)“His research paper was criticized for being barren of substantial data.”
(彼の研究論文は、実質的なデータが欠如していると批判された。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
infertile (不妊の、不毛の)
- “barren” よりやや専門的な文脈で、より「生殖能力のない」「土壌が栄養に乏しい」を表すときによく使われます。
arid (乾燥した、不毛の)
- “barren” と似た意味ですが、特に「乾燥している」ことを強調する際に使われます。
sterile (不妊の、不毛の)
- 医学的文脈で「滅菌された」という意味もありますが、 “barren” に近い意味で「生産性がない」場合にも使われます。
desolate (荒れ果てた、住む人もいない)
- “barren” に加え、寂寥感や荒廃感を伴うイメージが強い単語です。
fruitless (成果が得られない)
- “barren” の比喩的用法に近い。「結果を生まない」「無益な」というニュアンス。
反意語 (Antonyms)
fertile (肥沃な、繁殖力のある)
- 土壌やアイデアなどの「豊かさ・育つ力」にフォーカスする単語。
- 例: fertile soil (肥沃な土壌)
- 土壌やアイデアなどの「豊かさ・育つ力」にフォーカスする単語。
productive (生産的な、実りのある)
- 実際に成果が出る、あるいはアイデアがたくさん出るときに用いる。
fruitful (実りの多い、有益な)
- “barren” の比喩的表現に対して、「結果が出る」「有益な」場面で使われる。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈbær.ən/
- イギリス英語: /ˈbær.ən/
強勢(アクセント)
- “bar” の部分にアクセントがきます。
- 最初の “ba” をはっきり発音し、後ろの “rən” はやや弱めに発音します。
よくある発音の間違い
- 「barren」を発音するときに、/ˈbɛər.ən/(bair-en のように)長く伸ばしすぎたり、母音を曖昧にして “burn” のように言ってしまうミスがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “barren” は “baron (男爵)” とつづりがよく似ているので間違えやすいです。
- 同音異義語との混同: “baron” (男爵) と発音はほぼ同じですが、意味が全く異なりますので注意。
- 抽象的用法: 土地などに限らず「成果・実りがない」意味で使うとき、「不妊」などの直訳に引きずられて理解ができないことがあります。文脈から判断しましょう。
- 資格試験での出題傾向: TOEICや英検では文脈問題で、類義語との差異を問う問題が出ることがあります。「arid」「infertile」「desolate」あたりとの使い分けが問われやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「春 (spring) を生み出さない → “bar-”」というように、“barren” の「bar」から「何もない、空っぽ」というイメージを関連付けて覚える方法があります。
- スペルは「bar(棒)+ ren(人名などをイメージしてもOK)」と機械的に区切ってみると覚えやすいかもしれません。
- 「バロン (baron)」とは違う意味だが、音が似ていると意識すると逆に印象に残ります。
以上が形容詞 “barren” の詳細な解説です。
「barren」は土地やアイデアなどに対してよく使われる、ややフォーマルながらも日常的にも使われる単語です。意味やニュアンスをしっかり把握し、反意語や類義語とあわせて覚えてください。
(土地が)やせた,不毛の
(女・動物のめすが)子を産めなに,不妊の;(植物が)実を結ばない
《補語にのみ用いて》(…が)ない《+of+名》
不毛の地,やせ地
(計画・努力が)実を結ばない,むだな