armful
1. 基本情報と概要
単語: armful
品詞: 名詞 (可算名詞)
- 英語での意味: An amount or quantity that can be carried in one’s arms.
- 日本語での意味: 両腕に抱えられるだけの量。
「armful」は、「腕」(arm) + 「〜でいっぱいの」(ful) が組み合わさってできた言葉で、「両腕で抱えきれる分量」を指す表現です。たとえば、「抱えきれるだけの花束」や「抱えきれるだけの荷物」のように、両腕いっぱいに何かを持っている状態をイメージします。日常的な文脈で、「たくさん抱えているのね」というニュアンスを伝えるときに使われます。
活用形: 通常は可算名詞として扱い、複数形は “armfuls” になります。
例: One armful → Two armfuls他の品詞: 「arm」という動詞は「武装させる」の意味がありますが、「armful」という単語は名詞であり、形容詞や動詞としては使われません。似た形の形容詞は “armful” には存在せず、別の使い方をするとすれば “armed” (武装した) などが該当します。
CEFR レベル: B1 (中級)
日常会話で多めの語彙が増えてくる中級レベルの英語学習者が、単語として知っておくと便利なレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語 (prefix): なし
- 語幹 (root): arm (腕)
- 接尾語 (suffix): -ful (「〜でいっぱい」の意)
英語の “arm” と “-ful” から成り立つ合成語で、文字通り「腕がいっぱいになるほどの量」という意味を作り出しています。
関連語や派生語
- arm: 「腕」、または「武装させる」という動詞
- ful: 「いっぱいの」「満ちた状態を表す」接尾語 (handful, spoonful など)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- an armful of flowers(腕いっぱいの花)
- an armful of groceries(両腕いっぱいの食料品)
- an armful of laundry(腕いっぱいの洗濯物)
- an armful of books(両腕に抱えるほどの本)
- carry an armful(腕いっぱいの荷物を運ぶ)
- gather an armful(腕に抱え込む)
- drop an armful(抱えていたものを落とす)
- pick up an armful(腕いっぱい拾い上げる)
- struggle with an armful(腕いっぱいの荷物と格闘する)
- hold an armful tightly(抱えているものをしっかり持つ)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「arm (腕)」+「-ful (満ちる量)」の組み合わせが直接的な由来。古英語から続く “arm” に、中英語頃から機能するようになった「〜ful」という接尾語が加わり、13世紀頃から「…の腕いっぱいの量」を表す単語として定着したと考えられています。
ニュアンス・使用上の注意
- カジュアル度: 比較的カジュアルな場面でよく使われますが、書き言葉でも日常の状況描写として自然に用いられます。
- 感情的な響き: 大げさに「こんなにたくさん!」と驚きをもって表現したいときに使いやすい語感があります。
- 使用シーン: 日常生活やカジュアルなビジネスシーンなど、誰かが荷物や物を抱えている状況を強調したいときに使われる表現です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: “an armful of 〜” という形で使われるのが一般的です。量を表すときに「複数形 armfuls」もあり得ます。
一般的な構文例:
- “(Someone) has an armful of (objects).”
- “(Someone) is carrying an armful of (objects).”
- “(Someone) has an armful of (objects).”
フォーマル / カジュアル: どちらかといえば日常的・カジュアルな表現ですが、ビジネスメールなどで軽く物理的な量を描写する場合にも使うことはできます。
他動詞・自動詞の使い分け: 名詞なので、動詞としての使い分けはありませんが、「carry (他動詞) + an armful」「抱える」といった使い方が典型的です。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
“I walked in with an armful of groceries and nearly dropped them all.”
- (日本語訳)「両腕いっぱいに食料品を抱えて家に入ったら、もう少しで全部落とすところだったよ。」
“She had an armful of books from the library.”
- (日本語訳)「彼女は図書館から本を腕いっぱいに借りてきたよ。」
“Can you give me a hand? I’ve got an armful of dirty laundry.”
- (日本語訳)「ちょっと手伝ってくれる? 洗濯物を両腕いっぱい抱えていて動けないんだ。」
(2) ビジネス
“He entered the conference room carrying an armful of documents.”
- (日本語訳)「彼は資料を腕いっぱい抱えて会議室に入ってきた。」
“I brought an armful of new product samples to distribute to our clients.”
- (日本語訳)「顧客に配布する新商品のサンプルを腕いっぱい持ってきました。」
“She came back from the printer with an armful of reports for the meeting.”
- (日本語訳)「ミーティング用のレポートを両腕いっぱいに抱えてプリンターから戻ってきました。」
(3) 学術的 / アカデミックな文脈
“The researcher gathered an armful of reference materials to review.”
- (日本語訳)「研究者はレビューのために参考資料を腕いっぱい集めた。」
“Students often leave the library with an armful of textbooks before exams.”
- (日本語訳)「学生は試験前には教科書を両腕いっぱいに抱えて図書館を出ることが多い。」
“He returned from the archive room with an armful of historical manuscripts.”
- (日本語訳)「彼は資料室から歴史的文献を腕いっぱいに抱えて戻ってきた。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
bundle (束)
- 「束」という意味で、一まとめになったものを指します。armful は「腕に抱えきれるだけ」という量感を重視するのに対し、bundle は「束ねられたもの」を指す点でニュアンスが異なります。
load (積み荷)
- より大きな重さや量を含意することが多く、車やトラックに積むほどの量をイメージさせることもあります。
handful (一掴み)
- 片手に収まる程度の少量を表す点で、armful よりもさらに量が少ないイメージがあります。
pile (積み重ね)
- 上に積み重なったイメージを強調します。「抱えられるかどうか」は表しません。
反意語
- empty-handed (手ぶらで)
- 何も持っていない状態。armful が「両腕いっぱい」であるのに対して、その反対は「何も持っていない」を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈɑːrm.fʊl/ (米音), /ˈɑːm.fʊl/ (英音 とほぼ同じ)
- アクセント: 第1音節 “ARM” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語: 語中の “r” の発音がやや異なる程度で、基本的な発音は似ています。
- よくある間違い: “armful” を “armfull” と綴ってしまったり、アクセントが弱くなりすぎたりする間違いがみられます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “armfull” と “l” を重ねてしまう人が多いですが、正しくは “armful” です。
- 同音異義語との混同: 一見似た “harmful” (有害な) とは全く意味が異なるので注意。
- 試験対策: TOEIC や英検などで直接問われる頻度は高くありませんが、日常会話やリーディングの中で出てきたときに文脈を読み取れるようにしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「腕 (arm) + 〜でいっぱい (ful)」と直感的に覚えてください。「手がいっぱい」(handful) の大きいバージョンとイメージすると覚えやすいです。
- 実際に何かを両腕いっぱいに抱えているシーンを思い浮かべてイメージすると定着しやすいでしょう。また、「花を抱えた人」「洗濯物を両腕に集めている人」を頭に思い浮かべると効果的です。
以上が “armful” の詳細な解説です。両腕いっぱいに抱えている状態を表現するときには、ぜひ使ってみてください。
(…の)腕いっぱいの量《+of+名》