元となった辞書の項目
vocalist
解説
1. 基本情報と概要
単語: vocalist
品詞: 名詞(可算名詞)
活用: 単数形:vocalist / 複数形:vocalists
英語での意味:
- A person who sings, especially a professional singer or the lead singer in a band.
日本語での意味:
- 歌手、特にバンドやグループでメインを務める歌い手のことを指します。
「歌手」として広く使われる場合もありますが、特に“ボーカル担当”のニュアンスが強いです。英語圏では、音楽のジャンルを問わず「シンガー」より専門的・フォーマルに感じる場合があり、メインボーカルを強調するときに用いられます。
CEFRレベル(目安): B2(中上級)
- 音楽シーンに関連した表現であり、日常会話レベル以上でも使われる専門的な語彙の一つです。
他の品詞形:
- “vocal” (形容詞):「声の」、「音声の」
- “vocalize” (動詞):「声を出す」、「(歌や音を)歌う・発声する」
- “vocally” (副詞):「声で、声を使って」
- これら関連語を発展的に学ぶとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- vocal + -ist
- vocal は「声の、歌声の」を意味する形容詞です。
- -ist は「~する人、~の専門家」を表す接尾語です。
- vocal は「声の、歌声の」を意味する形容詞です。
派生語や類縁語
- vocal(形容詞): 声の、口頭の
- vocalize(動詞): 発声する、歌う
- vocalization(名詞): 発声、声に出すこと
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- lead vocalist(リードボーカリスト)
- guest vocalist(ゲストボーカリスト)
- primary vocalist(メインの歌手)
- backing vocalist(バックコーラス担当)
- jazz vocalist(ジャズシンガー)
- pop vocalist(ポップシンガー)
- accomplished vocalist(優れたボーカリスト)
- up-and-coming vocalist(将来有望なボーカリスト)
- versatile vocalist(多才なボーカリスト)
- opera vocalist(オペラ歌手)
3. 語源とニュアンス
語源
- vocal はラテン語の “vōcālis”(声の、音声の)に由来し、さらに “vōx” (声) から派生しています。
- -ist は「~を行う人」を意味するギリシャ語・ラテン語由来の接尾語です。
- 合わさって「声を使う人=歌い手」となり、音楽における歌手としての意味を強めています。
使用時のニュアンスや注意点
- 「singer」よりもフォーマルもしくは専門的で、特にバンド内で「ボーカル担当」を強調するときに好まれます。
- カジュアルな会話でも使われますが、比較的音楽シーンやプロ志向の話題で耳にする単語です。
- 場面としては、音楽誌の記事やライブ告知などでしばしば目にします。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞(可算名詞): 間違いなく単数・複数形が存在します(a vocalist / vocalists)。
- 一般的に「バンドのボーカリスト」と紹介するときは “the band’s lead vocalist” のように定冠詞や所有格をつけて説明します。
よく使われる構文
- “He/She is the vocalist of 〇〇 band.”
- “〇〇 serves as the lead vocalist for the group.”
- “They hired a new guest vocalist for this song.”
フォーマル・カジュアル
- フォーマル: 音楽雑誌、コンサートプログラム、業界話など
- カジュアル: 日常会話で「ボーカル担当」として話すときにも用いられます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “My friend is a talented vocalist in a local band.”
- 私の友達は地元のバンドで才能あるボーカリストをやっています。
- 私の友達は地元のバンドで才能あるボーカリストをやっています。
- “Are you the vocalist in your group, or do you play an instrument?”
- あなたはグループのボーカリストですか、それとも楽器を担当していますか?
- あなたはグループのボーカリストですか、それとも楽器を担当していますか?
- “She became the lead vocalist after the previous singer left.”
- 前任のシンガーが辞めた後、彼女がリードボーカリストになりました。
(2) ビジネス
- “Our record label is looking for a new vocalist to front our emerging pop group.”
- レコード会社では、新しく結成するポップグループのフロントマンとなるボーカリストを探しています。
- レコード会社では、新しく結成するポップグループのフロントマンとなるボーカリストを探しています。
- “We need to discuss the contract details with the vocalist before proceeding.”
- 進める前にボーカリストと契約の詳細を協議する必要があります。
- 進める前にボーカリストと契約の詳細を協議する必要があります。
- “The vocalist has agreed to collaborate with other artists on this project.”
- そのボーカリストは、このプロジェクトでほかのアーティストとコラボすることに同意しました。
(3) 学術的/アカデミック
- “Research indicates that a skilled vocalist can evoke strong emotional responses in listeners.”
- 研究によると、優れたボーカリストはリスナーに強い感情的反応を引き起こすことがわかっています。
- 研究によると、優れたボーカリストはリスナーに強い感情的反応を引き起こすことがわかっています。
- “Vocalists undergo rigorous training to expand their vocal range and improve breath control.”
- ボーカリストは音域を広げ、呼吸のコントロールを改善するために厳しいトレーニングを受けます。
- ボーカリストは音域を広げ、呼吸のコントロールを改善するために厳しいトレーニングを受けます。
- “Analysis of the vocalist’s technique reveals several unique stylistic elements.”
- そのボーカリストのテクニックの分析から、いくつかの独特なスタイル的要素が見られます。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- singer(歌手)
- 最も一般的な語。プロ・アマやジャンル問わず「歌を歌う人」を広く指します。
- “vocalist”より少しカジュアルに使える表現。
- 最も一般的な語。プロ・アマやジャンル問わず「歌を歌う人」を広く指します。
- crooner(ムード歌謡的な歌手)
- 静かに甘い歌声で歌うスタイルをイメージさせる場合が多い。やや古風。
- 静かに甘い歌声で歌うスタイルをイメージさせる場合が多い。やや古風。
- soloist(ソロ歌手/ソリスト)
- 合唱、オーケストラなどと対比される単独パート担当の歌手。または器楽演奏者に対しても使う。
- 合唱、オーケストラなどと対比される単独パート担当の歌手。または器楽演奏者に対しても使う。
反意語(厳密には反意語というより対概念)
- instrumentalist(楽器演奏者)
- 歌声ではなく、楽器を演奏する人を指します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈvoʊ.kə.lɪst/ (アメリカ英語), /ˈvəʊ.kə.lɪst/ (イギリス英語)
- アクセントは vo の部分が強調されます。
- アメリカ英語では [ヴォウ]「voʊ」ですが、イギリス英語では [ヴォウ] に近い [vəʊ] で少し短めに発音される傾向があります。
- “vo*cal*ist” の “cal” は弱音節になりがちで、/kə/ と曖昧母音のように発音されます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “vocalist” の “a” を “o” と間違えて “vocolist” と書いてしまうことがあるので要注意。
- 同音異義語は特にありませんが、 “vocal” と “local” を混同して聞き取るミスに注意。
- TOEICや英検などでは、音楽の仕事紹介や職業名を問う問題で出題される可能性があります。
- 一般的に「歌手」は “singer” として紹介されることが多いので、「vocalist」の意味理解を問う問題に注意。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のコツ: 「voice(声)」がベースになっている単語は “vo-” で始まることが多く、そこに “-al” がついて“vocal”。さらに “-ist” で「人」を表すので、声を使う人=歌手とイメージすると覚えやすいです。
- イメージ: バンドの中央でマイクを持って歌っている人を思い浮かべると、「vocalist」がピンときます。
- 勉強テクニック: 好きなバンドのクレジット表記を見て、ギター担当が “guitarist”、ベース担当が “bassist” のように、音楽関連の職業名と合わせて覚えると理解が深まります。
以上が “vocalist” に関する詳細な解説です。バンドやコーラスの文脈でよく使われる単語なので、音楽好きな方は積極的に使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(ポピュラーソングの)歌手