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unnatural
解説
1. 基本情報と概要
単語: unnatural
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): not natural; contrary to the usual course of nature, feelings, or behavior
意味(日本語): 自然でないこと、あるいは本来の状態や感情に反することを表す形容詞です。
「unnatural」は、「本来あるべき姿や自然な状態から外れている」というニュアンスを持ちます。「不自然な」「ぎこちない」「わざとらしい」などの意味合いで使われることが多いです。
活用形
形容詞なので時制による活用はありませんが、比較級・最上級は以下のようにできます:
- more unnatural(比較級)
- most unnatural(最上級)
他の品詞への派生
- 副詞形:「unnaturally」(例: “He smiled unnaturally.” 不自然に微笑んだ)
- 名詞形:「unnaturalness」(例: “The unnaturalness of his behavior was striking.” 彼の行動の不自然さは際立っていた)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
B2レベルとは、日常会話だけでなく、より細かいニュアンスを扱う場面でも使用できるレベルを指します。ニュース記事や読書、議論の中でも出現する単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語:un- (「反対」「否定」を表す)
- 語幹:natural(「自然の」「自然な」)
「un-」が付くことで、「自然の状態ではない」「自然から外れている」という否定の意味になります。
よく使われるコロケーションと関連フレーズ(計10個)
- unnatural behavior(不自然な振る舞い)
- unnatural smile(不自然な笑顔)
- seem unnatural(不自然に見える)
- completely unnatural(完全に不自然な)
- sound unnatural(不自然に聞こえる)
- unnatural lighting(不自然な照明)
- appear unnatural(不自然に見える)
- feel unnatural(不自然に感じる)
- slightly unnatural(やや不自然な)
- unnatural act(不自然な行為)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「natural」はラテン語の「nātūrālis」(自然の,由来する)から来ており、さらにそのもとをたどると「nātūra」(自然)に行き着きます。
- 接頭語「un-」は「~でない」「反対」を意味する古英語由来の接頭辞です。
「unnatural」は、歴史的には「自然な姿から外れた」「常識的・慣習的な範囲を超えた」というニュアンスを強調する単語として使われてきました。
使用時の注意点
- 「unnatural」は、やや否定的な響きを持つ場合が多いです。
- 人の振る舞いや感情が「不自然」だったり、「普通ではない」と感じるときに使われます。
- 口語でも文章でも比較的幅広く使われますが、ネガティブなニュアンスを伴うため、あまり強い調子で使いたくない場合は「artificial」(人工的な)などを使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文・イディオム
- It seems unnatural to …(~するのは不自然に思える)
- It is unnatural that …(~というのは不自然だ)
主語(It) + be動詞 + 「unnatural」+ to 不定詞/that節 の形がよく使われます。
可算・不可算などのポイント
- 形容詞なので、名詞を修飾する際に使います。
- 「It is unnatural (that) …」のように補語として使うパターンが典型的です。
フォーマル / カジュアル
- カジュアルな会話でもよく使われますが、不自然さを批判的に指摘する場合にはフォーマルな文脈でも用いることができます。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “That laugh sounded unnatural. Are you feeling okay?”
(その笑い声、不自然に聞こえたけど、体調大丈夫?) - “He suddenly grew quiet, which felt a bit unnatural.”
(彼が急に黙り込んで、ちょっと不自然に感じた。) - “It’s unnatural for him to skip lunch; he’s usually hungry by noon.”
(昼食を抜くなんて彼らしくないよ。いつも正午にはお腹を空かせてるのに。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “The abrupt change in leadership seemed unnatural to the employees.”
(リーダーシップの突然の交代は、従業員たちには不自然に思われた。) - “This proposal feels unnatural given our company’s usual practices.”
(この提案は、わが社の通常のやり方を考えると不自然に思えます。) - “Their reaction was so subdued that it appeared unnatural.”
(彼らの反応はあまりに抑えられていて、不自然に見えました。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “An unnatural shift in data points suggests a potential error in the experiment.”
(データポイントの不自然な偏りは、実験上のエラーの可能性を示唆しています。) - “The researchers noted an unnatural increase in temperature within a closed system.”
(研究者たちは、閉鎖系内での不自然な温度上昇を観測しました。) - “His hypothesis described an unnatural process that contradicted established theory.”
(彼の仮説は既存の理論と矛盾する不自然なプロセスを示していました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- abnormal(異常な)
- 「普通」や「標準」から外れているという意味合い。
- 「unnatural」は特に「自然さ」から外れているニュアンスが強い。
- 「普通」や「標準」から外れているという意味合い。
- artificial(人工的な)
- 「人工的で不自然」という意味だが、「人工」かつ「合成物」という側面が強調される。
- 「人工的で不自然」という意味だが、「人工」かつ「合成物」という側面が強調される。
- strange(奇妙な)
- 「奇妙・変わった」ニュアンスで、必ずしも自然か不自然かに限らない。
反意語 (Antonyms)
- natural(自然な)
- normal(普通の、標準の)
- genuine(本物の、誠実な)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記(アメリカ英語 / イギリス英語):
/ʌnˈnætʃərəl/(米) / /ʌnˈnætʃərəl/(英) - アクセントは「‐nat‐」の部分に置かれます。
- 「tʃər」(チャ) の音が続くので、ゆっくり発音する練習がおすすめです。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな発音の差異はありませんが、母音の長さや “r” の発音に微妙な違いがある場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「unatural」や「unnatrual」など、つづりを間違えることが多いです。
- 同音異義語は特にありませんが、接頭語“un-”をほかの語と取り違えると意味が全く変わるので注意しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検でも「unnatural」は読解問題に登場することがあります。意味が「不自然な」という文脈で使われる場合が多いため、対比として「natural」とセットで覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「un- + natural」で「本来の自然さを打ち消す」というイメージを思い浮かべると覚えやすいです。
- 「自然が否定されている状態」=「不自然な」というストーリーで定着させましょう。
- 発音では「ナチュラル(natural)」に “un” を付けるだけと考えるとシンプルです。
以上が「unnatural」の詳しい解説です。自然さを打ち消すニュアンスをイメージしながら使い方を覚えておくと、表現の幅が広がるでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
不自然な;異常な
意味(2)
人情に反する,極悪非道の
意味(3)
人工的な,わざとらしい(artificial)