thoughtless
1. 基本情報と概要
単語: thoughtless
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): lacking consideration or care for others; without careful thought
意味(日本語): 「思慮がない、軽率な、相手への配慮が足りない」という意味です。誰かが何かを言ったり行動したりする際に、深く考えずに相手を傷つけたり無神経なことをしたりする状況を指し示す言葉です。「軽率」や「無神経」として訳されることが多いです。
- 「thoughtless」は相手に配慮を欠いていたり、結果を深く考えずに行動してしまっているニュアンスの言葉です。
- CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2(中上級): 日常生活や社会生活である程度自立して使えるレベル。英語圏のニュースや文章でもわりと見かける単語です。
活用形: 形容詞は原則的に活用しませんが、副詞形として “thoughtlessly” があります。名詞形として “thoughtlessness” も存在します。
他の品詞形:
- 副詞: thoughtlessly (軽率に、深く考えずに)
- 名詞: thoughtlessness (無神経さ、軽率さ)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- thought(考え)
- -less(~がない、欠けている)
このため、直訳すると「考えがない」「思慮に欠ける」というニュアンスになります。
関連語や派生語
- thought (名詞) : 考え
- thoughtful (形容詞) : 思いやりのある、思慮深い
- thoughtfulness (名詞) : 深い思いやり、思慮の深さ
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- a thoughtless remark(軽率な発言)
- a thoughtless act(無神経な行動)
- thoughtless behavior(配慮に欠ける振る舞い)
- a moment of thoughtlessness(一瞬の無神経さ)
- to be thoughtless about others(他人に対して無神経である)
- a thoughtless gesture(軽はずみな仕草)
- a thoroughly thoughtless decision(まったく考えなしの決定)
- to call someone thoughtless(誰かを無神経だと呼ぶ)
- an utterly thoughtless comment(まったく思慮のないコメント)
- thoughtless spending(無計画な出費)
3. 語源とニュアンス
語源
- “thought” と “-less” の組み合わせは古英語からの伝統的な派生で、「考えが欠けている」という意味の形容詞を作ります。
歴史的な使われ方
- 近世以前から “thoughtless” は「浅はか」「無分別」という意味あいで使われてきました。特に文章中で他人の気持ちに配慮しない人や行為を描写する際に用いられます。
使用時の注意点(ニュアンス)
- “thoughtless” は主に他人への配慮の欠如を示すときによく使われます。
- 相手をやや強めに批判するときや反省を促すときに使われることが多いですが、あまり俗っぽい表現ではなく、日常会話でも比較的自然に使われます。
- フォーマル/カジュアルどちらでも使われますが、ビジネスの場では「配慮が足りない」という批判を丁寧に表現したいときなどに利用されることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞
- “thoughtless” は形容詞として、名詞を修飾する、あるいは補語として使われます。
- 可算・不可算などの名詞の区別は特に関係ありません。
一般的な構文
- “It was thoughtless of you to …”
- 例: “It was thoughtless of you to leave without saying goodbye.”
(さよならを言わずに帰るなんて君は軽率だったね。)
- 例: “It was thoughtless of you to leave without saying goodbye.”
- “(Someone) is/was thoughtless.”
- 例: “He was so thoughtless when he made that comment.”
(彼はあんな発言をして、本当に無神経だった。)
- 例: “He was so thoughtless when he made that comment.”
イディオム的表現
- 特定のイディオムというよりは、“thoughtless” という形容詞に “behavior” や “comment” などが続く自然な組み合わせが多いです。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“He made a thoughtless remark about her cooking, and now she’s upset.”
(彼が彼女の料理について無神経な発言をして、彼女は気分を害してしまいました。)“Leaving your trash here is thoughtless. Please clean up after yourself.”
(ここにゴミを置きっぱなしにするなんて配慮に欠けています。片付けてください。)“I’m sorry for being thoughtless; I should have checked with you first.”
(軽率でした。先にあなたに確認すべきでした。)
(2) ビジネスシーンでの例文
“Sending out the email without proofreading was thoughtless and caused confusion.”
(校正せずにメールを送ってしまったのは配慮に欠け、混乱を招きました。)“It would be thoughtless to ignore the additional costs in our budget plan.”
(予算計画で追加費用を無視するのは浅はかでしょう。)“The manager apologized for his thoughtless scheduling that clashed with an important holiday.”
(上司は重要な祝日とバッティングするような無神経なスケジューリングをしてしまったことを謝罪しました。)
(3) 学術的/フォーマルな文脈での例文
“A thoughtless approach to environmental regulations can lead to serious ecological damage.”
(環境規制に対して無神経な対応をすると、深刻な生態系への被害をもたらし得ます。)“The researcher was criticized for a thoughtless interpretation of the data.”
(その研究者はデータを軽率に解釈したとして批判されました。)“Thoughtless policies may neglect the diversity of perspectives within the community.”
(配慮に欠ける政策は、コミュニティ内の多様な視点を軽視してしまう可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- inconsiderate(無神経な)
- careless(不注意な)
- insensitive(無頓着な)
- reckless(向こう見ずな)
- heedless(注意を払わない)
- いずれも「他者への配慮が不足している」「十分に注意を払っていない」という共通点があります。
- “reckless” は特に危険を顧みない行動にも使われます。
- “inconsiderate” は「他人の気持ちに対し不親切」という方向性が強い表現です。
反意語(Antonym)
- thoughtful(思いやりのある、配慮のある)
- considerate(思いやりのある)
7. 発音とアクセントの特徴
IPA
- イギリス英語(BBC): /ˈθɔːt.ləs/
- アメリカ英語(GA): /ˈθɔːt.ləs/ または /ˈθɑːt.ləs/
強勢(アクセント)の位置
- “thought” の部分(第1音節)に強勢が置かれます。
よくある発音の間違い
- “thoughtless” の最初の “th” を /s/ や /t/ と間違えないように注意します。
- “-less” 部分も /ləs/ と軽く発音し、「レス」とはっきりしすぎないようにします。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “thoughtful” と混同して “thoughless” と書いてしまうミスが起きやすいです。
- 同音異義語としては “taught”(教えた)とのスペルの混同がありますが、発音もつづりも似ていて注意が必要です。
- 資格試験(TOEICや英検)でも、形容詞のニュアンスを問う問題などで出題される可能性があります。特に、文脈中で「相手への配慮に欠ける行為」を描写する流れで登場しやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “thoughtless” は “thought” + “-less”(〜がない)という単純な組み合わせで意味をイメージしやすいです。「考え(thought)がない→配慮がない」と覚えるとわかりやすいでしょう。
- スペリングのポイントとしては「thought」の “gh” を忘れがちなので注意が必要です。
- 自分が “thoughtless” な態度をとった時や誰かにされた時のエピソードに結びつけて覚えると、感情的な記憶が伴って定着しやすくなります。
以上が形容詞 “thoughtless” の詳細解説です。無神経な言動や配慮のない態度を表す言葉として、派生形や反意語もうまく活用してみてください。
思いやりのない,不親切な;(…に)思いやりのない《+of+名》
不注意な,考えの浅い